リカレント教育で人生の底上げする
「リカレント教育」という言葉はご存知でしょうか?
リカレント(recurrent)と語源から、反復・循環・反回性・再発…などを表します。基礎教育を終えた学生が一度社会に出てから新しい仕事をするために改めて学び直すことです。
趣味とし勉強するという項目の学び直しではなく、働くことを前提とした社会で役立つ・活躍できるような教育システムがリカレント教育です。
自分も死ぬまで学び続けるというスタンスで人生を生きているので、この教育システムについてはかなりいいシステムだと思いますね。
http://www.esri.go.jp/jp/archive/bun/bun196/bun196d.pdf
こちらの論文ではリカレント教育についての詳細、リカレント教育を通すことでヒューマン・キャピタルにどのような影響をもたらすかなど、専門的な視点で書かれています。もっとこの教育システムに知りたい方はこちらを参考にするとよいでしょう。
時代は生々流転としていて、昨日のことが今日もまた同じという結果ではありません。
人生の底上げとかなりアバウトですが、僕なりにリカレント教育の必要性を考えてみました。
【生涯学習】
https://www-overseas-news.jsps.go.jp/wp/wp-content/uploads/2017/04/2016kenshu_11sto_nakakane.pdf
こちらの文献ではスウェーデンのリカレント教育のシステムについて書かれています。
実は、リカレント教育という言葉はスウェーデンの経済学者から提唱されたことで世の中に広まりました。
高度なスキルを持った人材育成や、学校を辞めた人への教育の是正など。また、既存の教育システムだけを受けていたのでは、知識が古くなってしまいます。
このように世代が上がることで考えが乏しくなってしまいますので、卒業してもなお知識のアップデートを図るシステムでもあるのです。
このような問題点を対処し、多くの人が今よりももっと社会に貢献できるようにと、社会人の学び直しとしてリカレント教育は実施されていきました。
【人生100年時代】
たぶんこの「人生100年時代」という言葉が「リカレント教育」というものを広めたんじゃないかな?って思ってます。
時代は常に進化しており、より良いサービスが生まれ、人々の生活水準も上がってか我々の平均寿命の推移も伸びています。
一昔前では大企業に行けば【終身雇用】・【一生安泰】とか言われていた時代がありました。しかし、近年ではその大企業の不祥事で会社がぐらついたり、不景気でリストラに会うなど今やその言葉は化石状態に近い言葉になってきています。
そのせいあってかフリーランスや専門職といった自分のスキルで稼いでいる職業を考えいる人も多いです。
大多数の方は会社に属さない形態で働くといったことはそうそう楽ではない…。と思っているんじゃないかと思ってます。
確かに、自分だけの力でご飯を食べていくというのは簡単なことではないと思います。特異なスキルを身につけるには努力や経験が必要となるでしょう。
100年という数字から60歳を定年と仮定とし、運良くストレートで大学入学・卒業して企業に就職したとします。定年まで37年勤めることとなり、四捨五入すると40年近く会社に務めることになります。
60歳になった後、定年後の100歳まで40年も年月があるわけです。一つの会社でしか務めことがないというのはこれからの時代はリスクになっていくことは間違いないと思います。
特別なスキル等があれば問題ないのですが、60歳になってから働きたいと言ってもそうそう雇ってくれる企業があるわけでもないですし、新しくできる仕事といっても限られてくるでしょう。
【存続するものは無い】
時代は常にアップデートしています。テクノロジーの進化で新しい仕事やライフスタイルを築けるような時代にもなっています。
フォッシルワード(化石言葉)である終身雇用・一生安泰といったのは淘汰されていくでしょう。勤めている会社が存続する保証もないですし、リストラされたらそれはもう…。
個人の意見ですが、未だに転職をあまりよくないという考えを持つ企業や人達がいます。そんなのはもう時代遅れなわけでして、今まで一つの会社しか経験してないのはそれはリスクでして決して良いという評価ではありません。
真面目に務めたとしても突然リストラされる可能転もあるわけです。転職経験は積んでいたほうがいいと思います。
キャリアが築けないとかいう人がいますが、職種にもよりますが転職先でもキャリアは築けると思いますよ。
会社で自分のスキルが発揮できない環境だったとしても、新しいところでは自分の能力が発揮できる場所は大いにあります。
【ダイバーシティ】
ダイバーシティ(diversity)という言葉がありますが、この言葉は多様性・種々といった意味があります。
時代が多様性を求めている中、変化を拒む、見て見ぬ振りをする頭の固い人達がたくさんいるのが現状です。
変化が無い環境・業務といった一本槍なやり方では先が見えているはずであるのに、それを変えようともすらしないのはちょっとな……。
話はちょっと大きくなりますが、日本でも女性が活躍できる社会だとか外国人を積極的に社員にするとかなんとか。
ダイバーシティマネジメントを謳っておきながら表面的な部分しか変化しておらず、蓋を開けてみると昔の形態のままであり、女性の活躍は疎か外国人は日本人のような人を好んで採用するといった話も聞きます。
しかも、働き方もほぼ日本流となるために多様な考えや意見を持つことが難しくなります。半ば強制的に風習を学ばせることになるのでこれではダイバーシティもくそもないですよ。
違う色を持つのにも関わらず、同色にしてしまっては新しい物事や改革なんて生まれないと思うんですけどね。
【新しいことを学習して成長する】
生涯学習という言葉がありますが、継続できる人はそう多いとは思いません。そもそも学ぶことが嫌いな人は何かを学ぶ・学び直すということを嫌がります。
大人になってから、社会を一度出た後に大学に入る・入りなおすといった行動をバカにしたりする人がたまにいるんですよね。悲しいことに…。
僕からしたら「学ぶ」という本質に気づいてないことが本当にもったいないと思うんですよ。
頭の固い人とかは先入観で、机に向かってガリガリするようなことが教育だと思っていますがそうとは限りません。
例えば料理ができないとします。
一品何か作り出すということから考えます。
そのためには食材や器具が必要になり、調理するといった工程が発生します。
料理スキルが上がれば、フライパンやフライといった器具だけではなく、圧力鍋やプロセッサーといったアイテムも使えるようになれば作れるおかずも増えます。
また、「こういう段取りで料理をしていけば時短になる!」といった無駄な作業工程に気づくことでしょう。
料理ができない人が実践しながらスキルを習得していき、料理ができるようになる。
これもまた一つの学習ですよね。それに、そのスキルは自分の為にもなるし、人の為にもなりますしね。
なんでもそうだと思うのですが、学んでいるものに結果が生まれなくてもそれは別に無駄でもなければ失敗でもないです。
その経験を糧にして次に新しい目標を達成する成功率を上げる礎にもなりますよ。もしくは別なところで還元できたりしますから何事も学んでおいて損はないと思います。
【活き方に繋がる】
言うまでも無く、生きていくためにはお金が必要なので、仕事をしないといけませんよね。
でも、ほとんどの人がその仕事はおもしろくも無く、お金だけを稼ぐために仕事をしているのであれば悲しい感じはします。
我慢して会社にいってお金を稼ぎ、食べたり飲んだりでお金だけをただ「消費」していくというのはお金だけが無くなり、マイナスだけしか生まれないです。
考え方だけでも変えてみればそれは苦ではなくなると思うのですよ。
働いてから定年までには約40年という歳月がありますし、ただ目の前の仕事をこなし、お金を稼ぐという生き方では正直しんどい部分もありますよ。
40年後の自分がどのようになっているのかなんて想像もつかないですし、詳細が分かるとしたらそれはもう未来から来た人じゃないと何とも言えませんよ。
もくもくと言われたことをやるだけでは何も成長しませんし、ましてやそれは思考停止状態にともいえるので、自分の存在理由さえも分からなくなる、アイデンティティーも失ってしまうのでは……?
働くことは人生の目的ではありませんし、僕はあくまでもお金を稼ぐ道具として働くことを考えています。
それは人生に置いて「仕事」に焦点を当てず、自分の「活き方」について探究していくための「投資」として考えたほうがしっくりくるからです。
働くことで「力」・「知識」・「経験」を積むこともできますし、困難な問題に直面したら、その出来事に対して問題解決策を練り切り開く力、「突破力」が身につきます。そしてそれらは「実績」としても残ります。
消費しながら生きていくのと、投資しながら生きていくのであれば明らかに後者の考えのほうがポジティブに人生を歩めるんじゃないかなと思いますね。
ぶっちゃけ僕の価値観として仕事はそれほど重要な位置付けではないです。職業に貴賎はないと思っていますし、人と比べるといったこともありません。
重要なのは自分がどのようにして自分人生の人生を歩んでいく「活き方」が本質なんじゃないかと。
人生は一度きりしかないわけですし、社会や他人の目を気にする必要は無いですよ。
日本では未だに根強い洗脳のような「良い大学に行けば良い会社に入れる。」と、いったテンプレートが存在していますが、それで良い人生が歩めると言ったら誤りだと僕は思います。
別に皆同じスタートラインでよーいドン!するようなことはしなくてもいいんじゃないかな。高校卒業後、直ぐに進学するのではなく、ギャップイヤーを過ごす方だって世の中にはたくさんいます。
一つの視点で物事を固執して考えるのではなく、多様な視点をもって多面的に物事を見ていくのがいいと思いますよ。
「あ!なるほどね!」といった発見や、考えを共有するとまた違った尺度で物事に気づくこともありますから「これしかないっ!」などといった博打的な考えは止めましょう。
【なぜ学ぶのか?】
これには理由が十人十色で違いますが、僕の場合はシンプルに「楽しい」から色々学んでいってます。
新しい知識・物事を習得することによって人生をよりおもしろくする行為だと思うんですよね。
もちろん、その学びを活かせるようにしていかなければ自己満足で終わってしまいます。
しかしながら、全ての学びにおいて何かしら通じるとは思っています。点が増えれば増えるほど知見が広がるわけですし、多くの線を結べる蓋然性だってあります。
極端な話、興味が無いと人生におもしろみも何もありません。飽きたらまた違うのを見つけてやってみる。ただそれだけでも楽しいと実感が湧くものです。
脳だって非常に飽きやすい性質を持っていますし、様々なものにチャレンジしていくのが「生きる」と「活きる」に繋がると思うんですよ。
なんてってたって学びは楽しいですから。見える世界が違ってきますよ。
ご精読ありがとうございました!
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