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詩:グラスを預けて

眠れぬ夜は寝床を選ばない

一人で飲む赤ワインが
今夜は眠りを
誘ってはくれない
手放すべき遺恨を強く
この身に引き寄せて
頭の中で嵐を起こし
風が紫酒色に渦巻いた

回る頭は考える
眠れない夜とは概ね
眠り忘れるべき夜なのだと

私は諦めて眠れぬ夜に
グラスを預け
乾杯をした

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