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【インタビュー】好きなことに没頭できる空間を(廣瀬さん)

今回は、「森と、ピアノと、 」プロジェクトでサービス提供準備中の廣瀬さんにインタビューしました。このプロジェクトを進行させるため、妊娠中である2023年春に長野県茅野市へ移住を決めました。


森の真ん中に佇む廣瀬さん

好きなことに没頭できる空間づくりをしたい

プロジェクトにかける想い

「好きなことに没頭できる空間を」これは廣瀬さんの想い。「森と、ピアノと、 」プロジェクトは、心の余白をつくる場を提供したいというもの。森の中で癒やしを感じてもらい、プレミアムな上質感を提供したいと語る廣瀬さん。

とっておきのおひとりさま時間

「好きなものには正解がない」。好きという感情に蓋をすることなく、素直に表現することで、何かに没頭する時間は尊いものだと感じました。誰も居ないひとりの空間では、人の目を気にすることもありません。感性に向き合う時間を通じて、音(音楽:楽器・歌)と色(アート:絵・モノづくり)で表現する空間を作ります。

森の香りのアロマ、器や花瓶、文房具といった雑貨を販売できる場所、そして森の中での宿泊することも構想段階にあります。心の内側にある自分と向き合うことで、憩いを感じられる空間となります。儲けることは目的としてなく、リピーターが出来て、人の心に寄り添い豊かさを提供したい想いが伝わりました。

購入を決意した山林を歩く

準備にあたって

土地を探すにあたって、さかさま不動産を活用しました。探す際に大事にした条件は、1.人があまりいない山林、2. 日の光が入る、3. 川が近くにあること。縁あって、近くに流れる小川のせせらぎや鳥のさえずり、木々が触れ合う音も聞こえる、好条件な森を見つけました。

廣瀬さんのプロフィール

東京都出身。愛称はピロ。2023年から長野県に移住。モットーは「たんぽぽのように生きる」。お花や自然が好きで、ガーデニングでローズマリーやバジル、タイムを育てている。休日は美術に触れる時間を設けている。元々は薬剤師として、国際協力領域での活躍を目指しながら、現在は株式会社とわいろを設立し、「森と、ピアノと、 」サービス提供準備中。

【お知らせ】想いに共感する方へ

2024年の夏頃、長野県富士見町の山林でopen予定!森の中で他人の目や評価を気にせず好きな表現活動に没頭することで、心を解放してもらえる場所です。1/8(祝)までクラウドファンディングを実施中です。夢を叶えるために、お金が理由で諦めてしまうのは悲しいことです。クラファンページには、上品な写真やプロジェクトにかける想いがたくさん載っています。ページだけでも、のぞいてみてください。

今までの考えからキャリア観は?

昔は、国際協力に携わりUNICEFに入りたいと思っていました。子どもの頃、親がヘレンケラーの伝記を読んでくれました。子どもの頃から貧しい国のことに触れる機会が多く、その後のキャリア観を形成することになりました。

テレビでも地雷に苦しむ子どもの話が印象に残っていました。UNICEFポスターを見かけたりして、私は幸せに豊かに暮らしているけれど、同じ年代の子たちがつらい思いをしていると知り、使命感や罪悪感を感じていました。そんな思いを胸に、国際協力から医療を選びました。

薬学部に通い、薬剤師を選択しました。日本では薬で治せる病気も貧しい国では命を落としてしまう子どもがいることを知ったから。見ず知らずの国の人を救うことが使命に感じていました。しかし、仕事に邁進し、海外へ行くキャリアも見えてきた頃、父の健康状態が優れなくなりました。身体を動かすのが難しくなる姿を見てきて、「今を豊かに生きるための仕事に関わりたい」と考えが変わってきました。

事業をつくるのは大変ですか?

「私だけだったらできていない」との答えが。ひとりではここまでプロジェクト内容を完成させられていません。何事もポジティブに前向きに歩を進める廣瀬さん。事業の始め方から経営戦略、会計面まで旦那さんや家族、友人の助けがあって出来ています。身の周りで手を差し伸べてくれる人への感謝の思いを伺えました。親族の会計士にも助けてもらい、「今日中に確認してほしい」とお願いしたら、すぐに返事をくれて、色んな人に助けられています。

インタビューでも朗らかな笑顔を絶やさず、いつもほんわか明るい雰囲気を出している廣瀬さんの人柄ゆえに人に恵まれ、応援してくれている人と一緒に取り組めていると感じられました。

長野県茅野(ちの)市とはどんなところ?

「森と、ピアノと、 」がある茅野市は、東京新宿から特急で揺られること2時間、長野県の真ん中に位置しています。市内からは八ヶ岳が見通せて、高原の涼しい空気を体感できます。
また、日本三大奇祭のひとつ、御柱祭が有名です。長野県諏訪地方で6年に1度、寅と申の年に行われるお祭りで、起源は平安時代以前とされ、諏訪大社の祭神が五穀豊穣、狩猟・風・水・農耕の神として信仰されてきました。

茅野市を訪れたら寄りたい場所を3つご紹介します。

1. 浮木 - バーのある飲んで泊まれる古民家

日常とは異なる人との繋がりのある浮木(ふもく)という居場所

公式サイトより)
入口の戸を開け、店内に足を踏み入れると、木の香りがふんわりとただよってきます。店内は落ち着いた明かりで照らされ、しっとりとした話し声が聞こえてきます。

チョコレートカクテル(ノンアルコール)

また、常時100種類以上のお酒があるバースペースでは、マスターとの会話を楽しめます。私は今回が初訪問でしたが、蓼科地域の建設関係者とカウンター席で出会いました。楽器を演奏できるコンセプト空間について話が弾みました。標高1000mの空気が澄んだ地域に魅力を感じて、楽器を保管・演奏できるスペースを構築中とのことでした。

人と人が出会う場所になっていました。浮木は、すぐ近くに2店舗目もオープンする予定です。
▶️お店の場所

2. 茅野市民館 - 茅野住民同士が出会う交差点の役割

「市民一人ひとりが主人公となれる場」をモットーにした「茅野市民館」

茅野駅に直結した複合文化施設で、美術館や図書館が併設しています。一面ガラス基調の洗練された外観で、古谷誠章氏によって建築されました。基本の構想や設計から管理運営の計画まで、市民主導で実施されました。建築や開業にあたっては、外観の雰囲気や機能性について住民や関係者の中でも意見が分かれていました。しかし、今では茅野住民同士が出会う交差点の役割となっています。

3. 定食屋くるみ

木造の内装が素敵な「くるみ」

店内BGMはジャズが流れる定食屋さんです。人気メニューは定食やオムハヤシ。ゆったりと居心地がよく、実家のような安心感が感じられます。しっとりと大人の夜を嗜みたい時にはおすすめです。
▶️お店の場所

茅野市を訪れる方へ!

他にも、地元の食材を使い地産地消に取り組んでいるレストラン「KIZASHI-Station」では、富士見町ゆかりの物販もあります。noteをお読みいただき、茅野へ足を運びたくなった方へ、私からこんなプランをご提案します。

(土曜日)
9:00新宿駅⇒(あずさに揺られること2時間)⇒11:00茅野駅到着⇒11:30 KIZASHI-Stationにて昼食⇒13:00 森とピアノと(富士見町)⇒17:00 茅野市民館⇒18:30 くるみにて夕食⇒20:00 ふもくにてバー&宿泊
(日曜日)
9:00 御釈迦池⇒11:00 白樺湖

茅野市で1日

富士見駅、茅野駅両駅前には、3時間無料の市民駐車場が整備されています。パークアンドライド(駅までは自家用車で来て、そこから公共交通機関に乗り換えるエコな移動方法)も浸透しています。街の特性にも目を向けると、長野県茅野市の街の魅力をより体感できることでしょう。今回、実際に茅野市を訪れてみて、お店、住民、食の魅力がたくさん見つかりました。

お花や森の自然が似合う廣瀬さん

インタビュー中、すずらんが一面に広がっている八ヶ岳パノラマリゾートの光景を見せてくれました。すずらんは、長野県富士見町の花とされています。お花や森の自然が似合う廣瀬さんらしい姿が垣間見えました。やりたいことに真っすぐに、ひたむきに取り組む姿勢は、一度話したら身の回りの人に紹介したくなる素敵な方です。

インタビュー時も、補助金の申請手続きや起業準備へと邁進していました。今年、この茅野市にある森はどんな場所へと変貌を遂げるのでしょうか。初夏の新緑、秋の紅葉と季節が進むごとに完成に近づく様子が待ち遠しいです。

Twitter:https://twitter.com/pir000
Note:https://note.com/pir0/
Instagram:https://www.instagram.com/mori.to_piano.to_/

取材・執筆・写真:赤堀

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