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「プロに打ちのめされた後」を読んで三脚で打ちのめされたことを思い出した



twitterのタイムラインでこちらの投稿を目にした。



これ、とても面白かった。


詳しくはエスパーワカさんこと 船石 和花 さんの 投稿 を読んで頂きたいのだが、極力ネタバレを避けつつ要約すると...


船石さんが、タイトル通り『プロに打ちのめされた』



と、言うお話( いや、だから読んで )。


僕、船石 和花さんとは全く面識も交流も無い。果たして引用してよいものか悩んだのだが、ガマンしきれずエイヤとばかりに書いている。何か問題があったら御一報ください。


noteを書き始めて5か月ほど経つのだけれど、ほかのブログサービスと明らかに違ってる特徴がnoteにはある。気がする。


note を書くことを通してクリエイティブな何かしらになりたいと思っている人がとても多い気がするのだ。



実際、noteの運営の方々も「noteを書くみんながクリエイター」的なことを仰っている。言ってたよね?


あ、そういう姿勢に反論したいわけじゃないよ。むしろ逆。noteはとても面白い「場」だと思うし、クリエイターを目指すたくさんの才能が集まってくるって素敵なことです。


じゃあ何が言いたいかというと、至極単純なことで書くのも恥ずかしいのだけれど、やっぱり、何かしらになるのは大変だよ、と思うわけです。これはクリエイターだけでなく、どんなものであれ。


船石さんの「プロに打ちのめされた」文章を読んで胃が痛くなった方もおられるかもしれない。厳しいなぁと感じた方もおられるだろう。


僕はと言うと「よかったねぇ!」という感想だった。別にふざけてない。大真面目。

僕は写真を生業にしている。僕自身がクリエイティブな人間かは甚だ疑問だが、世間的にはクリエイティブ系の仕事に分類される。そんな世界に20年以上いる。


言い換えるならば、20年以上、打ちのめされたり打ちのめしたりしながら生活している。


正直、最近ではマヒしてきた。


基本的には明るく楽しい人間のつもりだが、仕事に関してはどうなのかな。かかとの皮膚みたいに心が鈍化している気がする。自分の写真が評価された関係で、別の同業者が契約落としたなんて話を耳にしても「知らんがな」としか思えない。


20数年前、初めてスタジオで修行を始めた時は、ただただ打ちのめされてばかりの毎日だった。なにしろこの手の業種なので実際に手も飛んでくる。殴られる。毎日グーで。たまに三脚で。


新入りを心身共に追い詰めることが正しいとは全く思わないけど、おかげで仕事に関しては堅牢になった。それ以外では虚弱もいいとこなんだが。


別に苦労自慢をしたいわけでは無い。繰りかえすが、そんな下積み話はどんな仕事にも付き物だ。あの仕事にも、その仕事にも、そしてもちろんクリエイティブな何かしらにも。


船石さんは御自身のことを「物書きになりたい主婦」と書いておられる。この書き方にも好感を持った。


たまに自分の事を「週末物書き」とか「なんちゃって物書き」とか言う人いるでしょ?俺あれ苦手なんだよ。「物書き」という仕事に対しての敬意が無い。「週末歯医者」とか「なんちゃって弁護士」なんて誰も言わないのに「物書き」や「カメラマン」は免許制じゃ無いからか、すぐそんな風に言われちゃうんだ。あぁ、話がズレた。


物書きになりたい=まだ物書きでは無い、と自覚されている船石さんにとっての「何かしら」は、当然、物書きなのだろう。ならば素晴らしい経験をされたと思う。


自身の創作物をきびしく評されればキツい。凹むとは思うけど、この種の仕事を目指す人は、皆、同様の経験をしている。僕が三脚で腹を殴られたように。下手すりゃ死ぬぞそんなん。


もちろん、そんなことは僕如きが言わずとも船石さんは承知していただろう。しかし頭で予想するのと、実際に体験するのでは天地の差がある。体験は財産だ。


船石さんは投稿の後半でこう書いておられる。


今、私は悩んでいる。

楽しくラクにnoteを続けるか、本気で物書きを目指すか。

迷う。




そりゃ悩むよなぁ。当然だ。僕はnoteを「楽しくラクに」使っている。楽しい趣味の場として、出来るだけ力を抜ける場にしたい。僕はそうじゃないともたない。noteという「場」は僕みたいな人間にも間口を開いてくれると信じている。


なけなしのストイックさや、僅かばかりのクリエイティビティは写真のために取っておく。それ以外のことにまわす余裕も理由も無い。天才でもない限り、四六時中クリエイティブでいるなんて地獄だぜ。写真だけでいい。写真という場があってよかったと思う。


「楽しくラクに」も健康的で素敵だ。打ちのめされながら「本気で物書きを目指す」のも美しい。それぞれがそれぞれのやりかたを見つけられれば良いなぁと思う。


目指す何かしらになるのは、とても楽しいことなのだから。



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