ダブルスクール その3

斯くして、気がつけば専門学校を卒業していた。

ダブルスクールをオススメできるかと問われるとその回答は極めてグレーである。

少なからず、スケジュールをこなせていたかすら、定かではないからだ。
しがみつくので精一杯であったというほうが正しいと言えるだろう。

ただ、私のクラスは奇遇にも、私と同じようにフラストレーションを感じたことでダブルスクールをしている人や、社会人を経験した上でこの門を叩いた人が多くいた。

大学に対して憤りを感じているのは自分だけではないと思えたことが1つ、救いとなったことは確かだ。

それに、「ダブルスクールをした」という変わった経歴が私の足跡に加わったことも、案外自分では気に入っていたりする。

変わり者には、少し変わった経歴というのが付き物だと思う今日この頃。
近くを歩く大学生の笑い声が少しくすぐったかった。

おしまい