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「あきらめるな」「がんばれ」ってシンドいよ。

誰でも一度は落ち込んだことがあります。

弱気になって後ろ向きになることがあります。

そんなとき、
「がんばれ」
「あきらめるな」
って励まされることが多いです。

私は小さいころから、
あきらめないこと、頑張ることを教えられて、
まるで人間的価値はそこで決まるかのように思い込むようになりました。

そうして20代の頃まで、
私は落ち込んだ人に対して、
「がんばれ」
「あきらめるな」
って、励ましの言葉を決まり文句のように声をかけていました。

それが万能のクスリだと思っていたし、
私もそう励まされて生きてきたからです。

でも、
励まされてあきらめずに頑張った結果、
身心を壊した友人がいました。

彼は24歳で自殺しました。

私は自分の愚かさ、無知さを
心底呪いました。

"もう頑張れなかったんだ…"

それも知らずに、
頑張れって、諦めんなって。
なんてバカだったんだ。

それから私は、
頑張れ!あきらめんな!
を簡単に使わないようになりました。

頑張ってんだ。
だけど何にも手応えがなくて、
だから、休みたくなったんだよ。

未来永劫あきらめるわけじゃなくて、
この先ずっと逃げるわけじゃなくて、
少し休みたかったんだよ。

10年以上たった今でも、
彼にどんな言葉が適切だったのか
悩み続けています。

もし今あの頃の彼に出会ったら、
今の私はこう言おうと思う。

だいじょうぶ。
まだ間に合うよ。

彼は休みたい思いもあった。
でも、休んだらお終いなんじゃないかと考えていた。

私だって同じだ。

仕事1日サボることさえ出来なかった。
一度でもサボったら私の人生のすべてが
終わるのだと思っていた。

あきらめるな、がんばれって言葉には、
一度サボったら終わりだから、
逃げるな、踏ん張れ、
ってニュアンスで伝わってしまいがちだ。

でも、諸悪の根源は
『一度サボったら終わり』という
息苦しさからくる。

例えば、
100m競走で追いつけそうにない時。

がんばれってのは
自分にムチ打ち、力を出せという
行動に対していう言葉だ。

頑張らなくてもいいよってのは、
勝たなくてもいいよという
目標に対していう言葉だ。

そして、
まだ間に合うよってのは、
追いつけないという
主観に対していう言葉だ。

だから、
今彼に出会えたなら、
まだ間に合うよ。
を選ぶかもしれない。

君ならきっと簡単に取り返せるさ。
君ならきっと対処できるはずさ。
そうだろ?

そんなニュアンスを伝えたいと思う。

期日や締め切りとかで
諦めそうな時ではなくて、
夢とか目標を諦めそうになっている時、

諦めるな、頑張れって言われても、
ありきたりで陳腐に聞こえて、
「わかってるよ!」
なんて言い返したくなるんです。

でも、
まだ間に合うよ。遅くないよ。
って言われたとき、
すーっと力が抜けた時があります。

狭くて息苦しかった空間が、
その言葉でパーっと広がる感覚。

すごく救われました。

まとめ

がんばれ、あきらめるな。
も効果的な場合もある。

頑張らなくてもいい、あきらめてもいい。
も効果的な場合もある。

そして、
きっとまだ間に合うよ。のような
余白をつくる言葉がけも
ぜひ検討してほしいなと思います。

社会にでると二択に迫られることが多いです。

それは大抵、
目標に対してか、
行動に対してかの
二択がほとんどかと思います。

そんなときは、
見方や解釈を変えれる、
三択目を提案できる人が
増えることを願っています。

背中を押されて命を落とす人は
もう見たくありません。

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