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初めてロシアにきて道に迷った話

初めてロシアに行ったのは、パリ行きのトランジットでした。

初めて行くロシア旅行で、観光ビザ取得は私にはハードル高かったので、ロシアに一泊しないといけない便をわざと予約。トランジットビザを自分で取得してロシアに乗り込んだ私。

正直にぶちまけましょう。

ロシアまじ恐怖だったよ/(^o^)\

海外旅行初心者が女一人で乗り込む国じゃなかった爆

まず、英語がびびるくらい通じません。そのせいで思いっきり乗るべきでないバスに乗ってしまいました。

一応弁解しておきますと、ちゃんとインフォメーションセンターのお姉さんは英語話せました。(国際線だ、当たり前だ)

なので、彼女にホテルの場所と、ホテルまでのバスの番号と行き先(降りる駅)の名前を紙に書いてもらって、それを大事に握りしめてバスを待っていたんです。

そもそも、フリーシャトルバス、つまり無料でホテルまで送迎してくれるバスに乗るつもりでした。インフォメーションセンターのお姉さんも、フリーシャトルバス出てるよって言ってました。

なのに、ああそれなのに、なぜか乗客みんながカードをカードリーダーらしきものにかざすか現金を運転手さんに渡しています。

私は、無料で乗れるものと思い込んでいたため、ロシアルーブルを持っていませんでした。

お金を払うと、某ネズミの国の入り口にあるような、3本の鉄の棒が回せるようになります。(伝わるかな?)

みんなは当たり前のようにそれを回して乗り込むのですが、私はお金がないので当然座席まで行けません。

運転手さんに事情を説明しようとしたら、どけ。というジェスチャー。後ろを見ると、これから乗り込んでくるお客さんが並んでいましたので、納得。

そうですよね、とりあえず後ろ使えているから先にさばきたいですよね。

なのでおとなしく。バスの乗り口の端の方に立って待ちました。

全員乗り込んだところで、

漸く運転手さんに聞ける…!

そう思った矢先にバスの乗り口が閉まる、プシューという音。

私お金ないから乗れないのに…

よくわからないまま出発してしまったああああああ!!!!

そうして、よくわからん地の果てに連れて行かれます。とりあえず、「ここが君の目的地だ」と言われ降りたそこから見えるのは、でっかい道路とでっかいIKEAだけ。

もう、無賃乗車してしまったことに(決して私の過失ではない)気づいたのはロシアを出る時だったくらい頭真っ白でした。

空港から徒歩10分くらいのホテルに行きたかっただけなのに、バスに揺られること20分。ええ。そりゃ最初の五分くらいで気付きましたよ。

なんか絶対おかしい/(^o^)\

初めて降り立った場所なので日没もいつなのかわかりません。

携帯は電波通じないし。

とりあえず、道を聞こうと思い、建物を目指して歩きますが、あるけどあるけど到着する気配がありません。

驚くことなかれ、ここはロシア。東京とは距離感が違うんだぞ、ぬはははーーーと自分に一人ツッコミを入れるものの、状況は何も変わりません。

たまーーーーーーにすれ違うロシア人に話しかけようとしたら逃げられました。(後で知ったことですが、ニコニコした顔で知らないロシア人に話しかけると警戒されます。真顔か困った顔で話しかけましょう。)

何人かまばらに人が通るので、聞いてみると誰も英語をわかってくれません。試しにフランス語でも聞いてみますが(ロシア人の友人に、ロシアの学校ではフランス語かドイツ語を第二外国語として習うって聞いた気がするから。)全く通じない。

空港からちょっと離れたところは郊外も郊外。人通りもそんなになく、車だけはビュンビュン飛び交ってます。そんな状況に置かれた私はパニック寸前。

か え れ な い /(^o^)\

て か、 こ こ ど こ /(^o^)\

しばらく唖然としていた私ですが、とりあえず来た道帰ろう!と気を取り直します。

少なくとも空港に帰れば人はいる。なんとかなるだろう。という算段です。

そして来た道を振り返り、ありことに気が付く。

道がない…/(^o^)\

そう、道路だけは無駄に広いのに歩道がありません。あるにはあるのですが、ぬかるんだ泥の上を自転車のような細いタイヤが通って固まったような、未舗装の歩道なのです。つまり、でっかいスーツケースを引きずって帰るのに適した道ではない。

そこで、なんか自分の中の許容範囲を超えるパニック状態に楽しくなってきてしまい、私は車が行き交う道路の中、スーツケースを引きながらスキップして帰ることにしました。

歩くより、スキップの方が速いし何よりも楽しい。

そう思ったのです。(ちなみに想定していたよりスーツケースを持っている手に負担がかかり、指輪を壊すというハプニングが起きました。)

ちょっと手を痛めてとぼとぼ歩いていると、盛大にクラクションを鳴らされました。ちょっとお高めの車(に見えた。車詳しくないからわからない)の運転席の窓から強面のおじさまが顔を見せてこちらを鋭い眼光で睨んでいます。正直に申しましょう。

めっちゃ怖い/(^o^)\

日本でも知らないおじちゃんに怒られたことほとんどないのに!

日本語で怒られても怖いのに!ロシア語でなんか怒鳴られてる!なんかよくわからん言葉で…いや…

シェレメーチェヴォ(目的地の空港の名前)?!って聞かれてる!!!!!

さっきまで怖いと思っていたのに不思議とおじさまの顔が神のような仏のような後光が差しているように見えました。

とりあえず知っている片言のロシア語で、「このホテルに行きたい」と伝えると、車から降りてきて、徐に私のスーツケースを車に積み込み、私に後部座席に乗るように伝えます(多分。ジェスチャーから読み取った)。

皮張りのシートでとても綺麗な車でした。

そのまま、あろうことかホテルの真前まで送ってくれたおじさん。

このまま降りるのはなんとも忍びないので、アメリカドルを渡そうとしましたが受け取ってくれません。

しょうがないので、片言の日本語で「日本のチョコレートです。ありがとうございました」と機内で食べようと思っていたヴァンホーテンのチョコレートを差し出しました。(こちらは受け取ってもらえた)

道路でスキップしている奇妙なアジア人女性を、無償でホテルの前までわざわざ送ってくれるなんて…!

本当に感動して、ホテルの部屋に入った瞬間ママに報告しました。

「あのね、ママ!道に迷ってたらね、ロシア人のおじさまが車にのs(なんで知らないおじさんの車に乗るのおおおおおお!!!!←母のお怒りの声」

超感動したことを報告したかっただけなのに...

怒られたお/(^o^)\(当たり前)

でも、本当に感謝してもしきれなくて。絶対にいつか、恩返しする。

そう決意した夜なのでした。


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