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去年の「なんでもない日」をメモにする

1日1ページ手帳でよく気になることといえば、書けなくて空白のページが増えてしまうこと。なんでもない日おめでとうとも言えないときもあるしなぁ、と、去年の空白のページを全て切って読書メモにしてみた。

去年わたしが使っていたのはEDiTのもの。カバーのなめらかさに惹かれて買ったものの、前半はほぼ眠れない日々だったし、目の調子も悪いし、書けない日々が続いた。

もともと、同じく1日1ページのほぼ日手帳は何年もリピートしたこともあったくらいだし、そんなに気にしないだろうと思っていたけどそうでもなかった。

手帳を全て残しておくこともないし、丸ごと捨ててしまおうかとも思ったけれど、去年はわたしにとって特に大事な一年だった。

カバーも含めてとっておきたい。でもさすがにかさばる。

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そこで、書いてあるページだけ残してそれ以外は全てカッターで切り出してみた。

手帳の書いてあるページだけ残すと日付は当然だいぶ飛ぶけれど、わたしにとっては「なんでもない日」がつらい時期だった。眠れない、体のあちこちに不調が出る、そんなだから仕事も趣味もできなかった。

空白のページを切ることで物理的にも精神的にもギュッと凝縮された手帳になった。勢いでやってみたので、切り口とかだいぶ汚かったけども。

「書いてない日」のページをトントンと揃えてみるとしっかりしたクリップが必要なくらいには枚数があった。日付などを含む「手帳ならでは」の表記を切ってしまえばますますプレーンなメモとして使えるのだけど、まあいいか、とそのままにしていた。

わたしは読書をする時、紙の本なら気になったところを紙に引用して、しおり代わりに本に挟んで読んでいくことが多い。今回手帳の残りから作ったメモも、そうやって使っていた。

ふと、読書とメモに熱中している中で、今日とは全く関係のない日付が書いてある紙にメモしている今のこの状態がなんだか面白いと思った。

去年のこの日、わたしはどこで何をしていたんだろうか、と一瞬過去に思いを巡らせた。

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でも、すぐにその日のことを思い出せるはずもない。空白だったのだし。SNSや他のノートに何か書いてあるかもしれないけれど、それは事実とはいえ過去になったのだから探す必要もないと思った。

もちろん手帳から切り出した紙に書いてある日付だってただの文字にすぎないのだけど、そこに今読んでいる本のメモをとっていくのは、軽いタイムトリップみたいだなと思った。

過去のあのとき何があった、ということだけが重要なわけではないのかもしれない。そのとき書き記しておきたくたってできないこともある。

わたしがしたことは、ただ過去の手帳の空白ページを切り出して、そこに今のことを書いているだけ。でもなんだか今と過去を「けんけんぱ」みたいに行き来しながらまた何処かへ進んでいくのが面白いと思った。

未来に進むのに、過去が必要なこともある。過去が今にも未来にも影響する。そんなことって、頭では分かっていながらなかなか感じにくいもので。そんな感覚も、またここでないとうまく言えない気がして。


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