まるで枝のように繋がる秋
すっかり秋だ。
「もうあっという間に秋ですね〜」なんて、挨拶がわりに会話を交わすことが増えた。本当にひどい暑さだった日々が嘘みたいだ。
「春や秋は暑くも寒くもないから好き」という人に時々出会う。真夏が好きなわたしから見ると、夏もいいですよとおすすめしたくもなる。だけど近年本当に酷暑が続く上に、春と秋がどんどん短くなっているように感じる。たぶん、このあともあっという間に寒くなるのだろう。秋服を買っても長く着れないし…と買い物に悩む。
わたしはといえば、秋の気配がしてまず耳鼻科に行った。春だけでなく秋の花粉症も持っているからだ。薬の効果で秋は乗り切れそうだし、今年も終盤にさしかかっているので、少しずつ「振り返り」をすることが多くなった。
今年は、本当にたくさんの仕事をやらせてもらった。だけど、ガラッと仕事人間みたいになってしまっていたことについ先日気づいた。わたしの活動スタイルの関係もあるのだけれど、「いつも仕事をしているような感覚」で疲れを感じ始めたのがきっかけだ。
少しずつ細かな試行錯誤をして、仕事以外のことに没頭することを意識的に増やした。英語の勉強を習慣にしてから、言語に関わらず声を出すことが楽しくなった。学生のときに国語でやっていた音読が、なんだか懐かしく感じる。
英語から色々な枝が伸び、洋楽への興味が再燃したり、海外の面白いコメディアンをYouTubeで見つけたりした。文化の違いについての動画もたくさん見て、世界へ思いを馳せることが増えた。これって、幼い頃わたしが読書に没頭していたのと似ている。異世界にトリップすると、現実に戻ってきたときにスッキリした気持ちでいられる。
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ふと部屋の本棚が目に入る。積ん読も消化しないとな、と、あらすじしか読んでいなかった「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読み始めた。「文章を書くことは”翻訳すること”」と冒頭のほうに書いてあって、わたしが英語を勉強していることと繋がった気がして、運命を感じてしまう。
毎日毎日、ひたすら文章を書いた夏。あの日々を経て、これからも文章を書いていくために、積ん読を少しずつ消化していこうかな。
あれこれ書いた結論が、読書の秋。寄り道がすいぶん長かったけれど、こういう文章を書くのが、なんだかんだわたしは好きなんだと思う。
今回のnoteは、マガジン『gate, by sentence』への掲載記事です。#gatebysentence で、ライティングを学び合うコミュニティ『sentence』のメンバーが、毎月のテーマ or 自由投稿のかたちで記事をお届けしています。
9月のテーマは「〇〇の秋」です。