大雨による新幹線運休に巻き込まれたが、駅員さんのお仕事ぶりが心地よかった
「お先に失礼します。またお会いしましょう!」
確かそう言って会場を後にしたはずだった。
先週末、東京で行われたDj-net 全日本でんきやネットワークさんの勉強会。
最後まで居たかったのだが、出張続きだったので自分の出番の後、中座させて頂いた。ここまでは良かったが、台風2号の影響で強まっていた雨脚はどんどん激しくなり、東京駅に着くとちょうど新幹線運転見合わせのアナウンスをしていた。マジか。
再開後を考えて少しでも先に行っておこうと品川駅まで移動する。そこで、その後の運転再開の期待を持たせるようなアナウンスもあったため改札付近で待ったりしていたが、期待も虚しく終日運転見合わせとなってしまった。
早々に見切りを付ければ良かったものを待ってしまったため、付近のホテルはことごとく満室であった。自分のアホな判断を恨んでももう遅い。
どうする・・・?
そのまま駅で野宿も頭をかすめたが、ふと思い付いて社用IDを持っているカーシェアで検索してみると、幾つか空いている車両が見付かった。
しょうがない。車中泊だ。
既に土砂降りの中、何とか押さえた車に乗り込み、エンジンはかけずにそのまま一夜を明かした。(今の気温だから出来たこと。お勧めは出来ない。)
駅員さんのちょっとしたお仕事ぶりで救われた話
翌朝、持っていた切符は窓口交換が必要なものだったので、早めに起き出して再び品川駅へと向かう。
が、窓口は既に長蛇の列であった。
順番が回って来た頃には2時間を経過していたが、運行再開は正午ごろとのアナウンスだったのでまだ余裕があった。
手続きの時に駅員さんと軽く雑談をして、
「本日に限り、グリーン車以外全て自由席に開放した新幹線が運行します」
「但しその車両は全て東京発なので、品川駅からは乗らない方が無難です」
と聞いた。その情報、ありがたい。
言われるまま東京駅に移動し、今度は改札付近におられた駅員さんに
「品川駅で“グリーン車以外は自由席に開放した新幹線”が出ると聞いたんですけど、何番ホームで待てば良いですか?」
と尋ねた。すると駅員さんは、
「そうですね・・。それですと数本に1本出ます。
1本目は〇番ホーム。2本目は〇番ホーム。今からなら狙い目は3本目が出る19番ホーム・・・!」
「それも普段自由席の無い後方車両ならまだ余裕があるはず・・・あの奥のエスカレーターを左手に上がってください。」
探偵かな?というくらい読みの深さを感じさせるアドバイスを貰ったので、そのまま信じて19番ホーム後方に向かった。
あれ?誰も居ない?
通常、指定席車両=その日自由席に開放されるはずの到着箇所に立ったが本当に誰もおらず大丈夫かな、とやや不安になった。
10分ほど待っているともう一人来られ、
「こちらって自由席に並ぶ列で合ってますか?」
『私も駅員さんにそう聞きまして。』
更にその10分ほど後にもう一人来られ、
「多分私もその駅員さんに教えてもらいました」
三人で「駅員さん・・・!これは信じるしかないですね。」と妙な連帯感が生まれて励まし合った。
その後列に並ぶ人が増え始め、ここが列の先頭だと分かったのでひと安心。
予定通り“3本目の新幹線”に無事座ることが出来、1日遅れで何とか無事帰阪することが出来ました。
こういうトラブルに巻き込まれるのは大変だが、今回の駅員さん達のように全体を俯瞰して的確な指示が出せるお仕事ぶりに出会えたのは心地よかった。
自分もトラブルだったり、余裕がない時ほど、冷静かつ広い視野の仕事を心掛けたいと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?