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『デザインの言語化』/デザインに関わるすべての人が読むべき1冊

“デザインの指示”ってホントに難しい。
相手のプライドを傷つけないように注意が必要だし、自分の好みを押し付けてるだけに思われたらダメだし。
デザインの勉強はしても、それを伝わるように言語化する勉強は出来てない事が多いと思う。
クリエイターのポテンシャルを引き出し、デザインの目的を達成する為にも、この本は助けになると感じ、手にとってみた。
以下、特に参考になった部分を抜粋します。

センスとは「平均値」を知ること

多くの人が美しいと感じる「レイアウトの平均値」が、三分割法に代表されるレイアウトのセオリー。

センスは先天的に備えているものでは無く、知ることで得ることができるもの。
「おれセンスないから任せるわ」
ってセリフを、生まれてから2万回くらい聞いた気がするし、昨日あたりも言われた。
「おれだって生まれつき今の能力があったわけじゃないわい!」
って毎回心の中で叫ぶ。

あの“くまモン”を生み出したデザイナー、水野学さんの著書で、やはりこういうのがある。

こちらも名著で、無人島に持って行きたい1冊。

黄金比より白銀比

日本では古来より白銀比が好まれる。
黄金比 1:1.414(√2)
白銀比 1:1.618

法隆寺が白銀比である事、そのルーツは木材を一番無駄なく使うことで生まれたものであると。
美しいものには必ず理由があるのだなと感じる。

デザインとアートの違い

目的   :デザイン 課題解決
      アート  自己表現
視点   :デザイン 客観的
      アート  主観的
伝わること:デザイン 重要
      アート  重要でない
責任説明 :デザイン ある
      アート  ない

デザインとは課題解決のための手段
アートは自己表現の手段
デザインには説明責任が伴う。
あの時、説得力のある説明が出来ていれば…。

デザインを構成する3レイヤー

デザインをラーメンに例えると、
アクセント – 個性を加えるトッピング
ルック   −全体の味を決める麺
コンセプト ー 味の土台となるスープ

コンセプトのズレは「醤油ラーメンを注文されたのに味噌ラーメンを出す」がごとし。
ルックのズレは、「太麺を注文されたのに細麺を出す」がごとし
アクセントのズレは、部下の提案を積極的にさいようするほうがよい。
変更してもデザインのクオリティが変わらない。

確かに、ラーメンに例えると“コンセプトのズレ”が如何に重罪なのか理解できた。
“ルックスのズレ”もラーメンで例えると決して許容できない。

言葉で伝えよう

「それは“デザイン”では無く“アート”だよ」と指摘したことが何度かあるが、その度に二つの違いを上手く伝えれず、もどかしい思いになる。
繰り返し読んで、チームの意思疎通に、役立てたい。

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