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5月の風

私が「ゆたかさ」ということを考える時、「5月の風」という言葉が出てくる。

それは過去の結婚で住んでいた千葉のとある場所の、路地沿いの家のベランダで。ベランダとバルコニーの違いが何かはわからないが、間違いなくベランダだった。

江戸川がそばに見え、5月の風は暖か過ぎず涼し過ぎず、当時芸能界の片隅でブイブイしていた私は、苦手な家事をしていた。洗濯物を干しながら汗ばんだ髪の毛の根元や首筋がその風に触れた途端、、、

「ああ、なんて気持ちいいんだろう!ずっと5月だったらいいのに」と思った感覚と、その時に着ていたお気に入りの寛斎のTシャツの柄を昨日のように覚えている。

と同時に「いやいや、ブイブイな私が風ごときで幸せとか感じてる場合じゃないし。しかもここハワイでもないし、ただの千葉だし(すみません、千葉の方)と、その考えを打ち消した。エゴにまみれた怖いものナシのアラサー時代。

あれから年月を経て、今、私はロサンゼルスに住んでいる。

ロサンゼルスに住んでいる、と言うとそれだけで「うわあ、すごいですね!かっこいい!」と言われることもあるのだが、実際には異文化の生活があるだけで、逆にアメリカの人からは「日本?かっこいいねー」と言われる。

そんな、一見かっこよく見えるロサンゼルス住まいで、バルコニー(ここは譲らない。誰がなんと言おうとバルコニーだ)に出て、痛い腰をよっこらしょ、と言いながら花に水をあげるアラカンの私は、やっぱりこの5月の風が大好きだ。ジャカランダの紫の花が桜のように咲き誇り、初夏の風が木々の間をダンスするように動く。ロサンゼルスのことを大好きな理由のひとつは、一年中ヘタすりゃこの5月の風に近い状態が味わえるからなんだ、と思った。それは慣れる事なく、毎回「うわあ〜!最高!」って思う。

そう言う意味では自分の千葉時代の夢を叶えたとも言える。ロサンゼルスに住むという夢ではなく、一年中5月の風を「うわあ〜」と思いながら味わえるという方の夢だ。


さて、ゆたかかさとは?

実は「うわああ〜〜!最高!」と思える、その瞬間のことかもしれない。それをどれくらい味わっていられるのか、それが人生の豊かさなんじゃないか、と。

お金をたくさん手にした時にそう思うのか、グルメ料理を食べたときにそう思うのか、お腹が超空いた時のインスタントラーメンのときの「やったぜ」的なウマさに唸る時なのか、蒸し暑い夏の夜のキリッキリに冷えたビールやラムネの喉越しなのか、目のくらむようなお花畑で笑いながら年下の男と追いかけっこする瞬間なのか、星空の露天温泉にドボンと浸かった瞬間なのか、シャスタやセドナなどの聖地で月が出てきた瞬間にネイティブアメリカンのブレッシングを受けて涙する時なのか、沈む夕日の波打ち際で鳥たちが集う神秘に出会った時なのか、ダンスで意識がブッ飛ぶ瞬間なのか、トワイライトのビルと街灯に郷愁を覚える時なのか、それは人それぞれだと思うのだけど、

「うわあああ〜〜〜!いいっ!最高!」と思える、その瞬間の、それ自体が豊かさで、それをいっぱい持ってる人が豊かな人なんだと思う。


私?

めっちゃ豊かですよ。

文句もいっぱい言うけど。。。(プラマイゼロという話もアリ)

とにかく、ほぼ毎日「うわああ〜〜〜!いいっ!最高!」って感動する。 美味しいものに、風に、花に、木に、空に、犬に。。。


その時、対象が何であれ、それらに「I LOVE YOU!」って心から思えるもんね。そんな時、私は本当に豊かだな、と思う。豊か過ぎて涙が出そうになる時があるほど。


(写真は5月〜6月の花、ジャカランダです。ロサンゼルスはこの季節、紫の花がやたら多いのです。今ジャカランダの花がどこも満開です)

 

 

 

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 日曜の朝は お家で5リズム!
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