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【完全保存版】非デザイナー向け「#シリョトレ」厳選10選
こんにちは、西村マサヤです。
「#シリョトレ」という、企業が公開している決算資料や媒体資料から、真似すべきポイントをまとめてツイートする活動をしています。
資料数もかなり増えてきたため、本日はこれまでのシリョトレの中から厳選した10社のスライドをご紹介したいと思います。
ソフトバンク
まず僕が大好きなのがソフトバンクの決算資料。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) March 26, 2020
とにかく「シンプル」
言いたいことが死ぬほどわかりやすい。
端的なグラフとポジティブポイントを一言で表す簡素さが最高。
ソフトバンク出身者の資料作成本いくつか出てますが、正直これらのスライド写経すればすぐ身につくと思う。 #シリョトレ pic.twitter.com/WFRdOpOpVB
実はシリョトレの初投稿はソフトバンク。ソフトバンクのスライドは学びの宝庫で、資料作成の教科書です。いくつかポイントに沿ってご説明します。
1スライド1メッセージの徹底
たとえばこれ誰がどう見ても「ソフトバンクによる子会社化以降利益回復した」以外の情報がないですよね。小学生でもわかる。子会社化以前・以後でグラフの色がグレー→薄ピンクになってるのもミソ。こういう見落としがちな小さなテクニックを身につけるためにも、シリョトレのスライドをそのままトレースするのはおすすめです。
対比構造の明確化
1スライド1メッセージの原則は守りつつも、「比較情報」を1メッセージとして伝えたい場面もあります。そんなとき参考にしてほしいのがこの構図。誰がどう見ても2事象の比較を伝えたい、ということが理解できますよね。
基本は白と黒の対比が一番わかりやすいと思いますが、コーポレートカラーやサービスのブランドカラーで対比するのもテクニックです。直近2020年5月の決算資料が顕著でした。
ダイナミック
このダイナミックさ。決算説明会資料とは思えないデザインですが、こんなにもわかりやすいスライドはありません。ごちゃごちゃした説明文がなくても、たった7文字とこの背景で言いたいことがすぐにわかります。
ちなみに続くスライドも内容はヘビーですが、ダイナミックすぎてあっけにとられます。
その他、ダイナミック系抜粋。
ソフトバンクで尺取りすぎました。ここからはサクサクいきます。
MERY
あとメディア系の媒体資料でレベチなのがやっぱりMERY。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) March 26, 2020
特に最新の2020年4月版はもはや雑誌。でもこれパワポで再現できるのがすごい。
サービスの世界観も定量データも両方わかりやすくまとまっている教科書のような資料。#シリョトレ pic.twitter.com/jI0gWm9cZ0
もはや雑誌レベルに美しいスライドなのがMERY。フォントがパワポにないやつっぽいので完全そのまま再現は難しいかも知れませんが、写真の使い方、レイアウト、フォントサイズ比は非常に参考になります。
レイアウト
スライドの余白に写真を置くのではなく、縦いっぱいに配置するのは最近の流行りですね。
ブリッジスライド
ブリッジスライド(テーマが変わるときに挿入する小見出し的なスライド)は、こんな風にスライドいっぱいの写真にテキストを置くのもとてもおしゃれ。
SmartHR
新入社員のみなさん入社おめでとうございます。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) April 1, 2020
みなさんに紹介したい #シリョトレ はSmartHRの資料です。
コーポレートカラー+1色のシンプルな色遣い、1スライド1メッセージを守った構成、フォントサイズの強弱、何もかもが完璧だと思います。
このレベルの資料が作れるよう頑張ってみてください! pic.twitter.com/NNtn41s5WR
SmartHRの資料は特に初心者におすすめしたい1品です。
コーポレートカラーの使い方
まずコーポレートカラーの使い方がめちゃくちゃ上手。鮮やかな水色をメインに使うことで、企業・サービスのイメージが非常にわかりやすい資料になっています。
配置・整列
残念な資料の9割は「配置・整列」が原因です。
高さ・幅をちゃんと揃えて、等間隔に配置するだけでスライドは一気に見栄えがよくなります。これはそのお手本スライド。4要素がすべて等間隔なのはもちろん、説明文の1行目は細字でフォントも小さめ、2行目は太字で大きめとメリハリをつけつつも、全体としてのラインが揃ってます。素晴らしい。
対比構造の明確化
これは先ほどソフトバンクで学びましたね。サービスと社会の対比をUI画面と国会議事堂の対比で見せるのは非常にわかりやすい。シリョトレは複数社の資料から学ぶことでデザインのトレンドも知れるのがおすすめポイント。
ZOZO
最新のZOZO決算資料。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) May 11, 2020
相変わらずスライドが美しすぎる...。
内容のシンプルさ、背景画像のセンス、色使い、グラフのサイズ感、余白の使い方、、、何もかもがパーフェクト。
情報整理の教科書のような資料。
資料作成時に絶対参考にしたいスライドばかり。#シリョトレ pic.twitter.com/x2QsyLgKLR
ZOZOはねー、ほんと良いんです。さすがはファッションの会社。他社にはない華やかさ、ワクワク感があります。
ダイナミック
これはなかなか再現するのが難しい部分もありますが、ソフトバンク同様ダイナミックさはぜひインプットしておきたいところ。色使いや透過の調整などやや上級者向き。
1スライド1メッセージ
ダイナミックな遊びはありつつ、きちんと説明すべき点は1スライド1メッセージの原則を忠実に学んでいる点は見逃せません。これがプロの仕事。情報量も洗練されていて、非常にわかりやすい。
NewsPicks
NewsPicksの媒体資料、完成度がヤバい。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) March 30, 2020
サービスがそのままA4になったかのような圧倒的世界観。
背景、フォント、色使い。
どこをとっても一目でNewsPicksとわかる。
フォントサイズのメリハリも聞いててすごく見やすい。
ブランドを尖らせながらも見やすいデザインにまとめるお手本。#シリョトレ pic.twitter.com/JeMqZtnkFm
MERYに次ぐSSランクの媒体資料といえばNewsPicks。サービスの世界観をそのままスライドに落とし込む技術、素晴らしい。
コンセプトの体現
黒背景については賛否両論あると思います。人によっては視認性が悪くなるリスクがあるのも事実です。ただ、多少見にくくなってでも、サービスのコンセプトや世界観を体現するために黒バックで蛍光色のテキストにする意思決定はなかなかできないですよね。
おそらくNPに広告を出すクライアントも、NP読者層である勉強意欲の高いビジネスパーソンを狙った商品を扱う企業が多いはずなので、この尖らせ方は非常にアリなのではないでしょうか。
アカツキ
アカツキ決算説明資料。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) May 14, 2020
相変わらず綺麗なデザイン。
アカツキのハートフルな世界観そのままのスライドで超良い。
p7の細い縦線でトピック分けるのもめっちゃおしゃれ。パクりたい。
あと決算資料に「組織」の話題入れるのかっこよすぎるな。#シリョトレ pic.twitter.com/g6YOm4wDzJ
アカツキはずっと前からスライドのクオリティが高くて、大好きな企業です。
ビジョンのイメージを具現化
情報量が少ない点も素晴らしいですが、それ以上にグッとくるのがスライドの世界観。テキストが薄いグレーだったり、項目を細い縦線で区切ることで優しいハートフルな世界観を演出できているように思います。余談になりますが、決算説明会資料に組織のあり方について記載する上場企業はアカツキくらいなのではないでしょうか。
ゼクシィBaby
ゼクシィ Babyの媒体資料。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) April 18, 2020
余白の使い方が上手。
「圧倒的に読まれるリサーチ力」×「無料とは思えないコンテンツ力」はリクルートのコアバリューすぎて笑った。
最後の「媒体ステートメント」がエモくて好き。
愛されるサービスに強いブランド理念は必須。#シリョトレ pic.twitter.com/3fYsUrFHef
主に女性をターゲットにしているという点ではMERYとも似ていますが、もう少し再現性が高いですね。
大胆な余白
勇気がいりますが、あえて白の余白にピンクを背景化し、その中に情報を載せるというスタイルは良いですよね。ステートメントの文章も素敵。
シャドウの使い方
これ使うタイミングを間違えるとすごくダサくなるのですが、目立たせたい意匠に少しシャドウをつけるのはめちゃくちゃ使えます。サイズをデカデカと拡大しなくても、さりげなく目立つようになるのでおしゃれです。
シャドウの使い方はこちらのツイートもぜひ参考に。
「影・シャドウ」を活用する極意
— つだしんご (@shin_5_9) May 17, 2020
資料作成する時とかにちょっと凝って、使って欲しいおしゃれ機能
シャドウは奥深い🌪#それっぽいパワポ pic.twitter.com/L6D0jT3Yg6
BASE
BASEの決算資料。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) May 15, 2020
原理原則通りの綺麗な資料。
使う色のルールも明確でとても読みやすい。
特に3枚目が秀逸。
余白はめちゃくちゃ大切なんだけど、白背景と小さなイラストだけだと寂しすぎるので薄いグレーの四角を置くのなかなか良いな。
こういうちょっとした工夫でグッと良くなる。#シリョトレ pic.twitter.com/Yz1dw3hl8H
BASEは今どきのスタートアップらしいシンプルで簡潔な資料なのでぜひお手本にしてほしいです。
スカスカ感のケア
このスライド見た時「おぉ!」と声を上げてしまいました。シンプルであることはとにかく重要な一方で、削ぎ落としすぎた結果「スカスカ感」が出てしまう場合があります。もしこのスライドの「POINT xx」のところにグレーの背景がなかったらそうなっていたと思います。小さなことですが、こういった工夫が大きな差をつけるんですよね。
Taimee
Taimeeの会社紹介資料めっちゃかわいい。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) April 14, 2020
こだわり持って企業のブランドを作ってる感が伝わってくるのですごくよい。
資料で伝えられることって限界あるから、これくらい情報量削ぎ落とすのが正解だと思う。
大企業ももっと見習って欲しいw#シリョトレ pic.twitter.com/QoTH7BF57r
個人的に好きなのがTaimeeのスライド。このポップさ最高すぎる。
世界観の演出
書いてる内容はなかなかHARD THINGSなんですが、w オリジナルキャラ(?)やトンマナの統一感でパワポスライドとは思えない世界観を演出しています。サービスを尖らせる必要があるスタートアップは参考になりそう。
TBWA
あまり知ってる人はいないかもだけど、アメリカの広告代理店TBWAの資料が超クール。
— 西村真陽@DeNA (@masayaquality) April 4, 2020
TBWAはAppleやadidasをクライアントに持つ世界的なエージェンシーで、「1984」や「Think different」を手掛けた巨匠リークロウが在籍したことでも有名。
黄色と黒の力強いコントストが良い。#シリョトレ pic.twitter.com/LehiItlDJK
海外の事例もひとつ。Appleの担当エージェンシーとして有名なTBWAの資料です。
色使いの妙
黄色と黒というあまり見ない組み合わせですが、とてもクールですよね。TBWAのコンセプトは「海賊」なので、力強い荒々しさを演出できていると思います。かっこいい。
以上、10選でした!
今後も良い資料を見つけ次第、ツイートしていきます!
あ、あと「資料作成が学べる本を教えてほしい」とよく言われるのですが、この『PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則』だけ読めば大丈夫です。
2,500円と少し高めですが、かなり中身が濃い上に、これ以外に資料関連の本は買う必要がないので、そう考えたらコスパは良いかと思います。
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引用一覧
ソフトバンク
ソフトバンク株式会社 2020年3月期 第3四半期 決算説明会
2020年3月期 第3四半期 決算説明会
2020年3月期 決算説明会
MERY
MERYが媒体資料をここまでこだわってつくるワケ
【MERY】サービス紹介資料_2020_4-6月期
SmartHR
SmartHR会社紹介資料 / We are hiring
ZOZO
決算説明会補足資料
NewsPicks
ユーザー数470万人! ソーシャル経済ニュース「NewsPicks」
アカツキ
2019年度 決算説明資料
ゼクシィBaby
赤ちゃんが生まれたら読む本 媒体資料
BASE
2020年12月期第1四半期 決算説明会資料
Taimee
タイミーリリースから1年を振り返り【採用資料公開!】
TBWA
TBWA Finnish brands in social media 160208
ヘアテクトもデザインにこだわってるので、ぜひチェックしてみてください。
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