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日常を生く

「そう、だから言ってしまうと、この世界ってのは極論大した存在じゃ無いということ。故に、死は最悪の出来事なんかじゃなくて、それすらも受け入れるべき、避けられない『普通の出来事』ということです。人生は遊んでいいんです。どうせ全部、決まってますから。」

「えええ〜!!はぁ…難しいですね…」

私と、自動車学校の先生との会話である。

今、普通免許を取り直しているのだが、何せ私は20年以上運転の経験があるので先生もヒマをしているのだ。

そこで、走行中は何とか間を持たせるために、私も先生も話のネタを考えては、会話をして時間を潰す。

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今回、担当してくれた先生はまだ若く、30歳前後といったところ。

私が「先生は、この世の全てが決まっている…って考えた事ありますか?」と聞くと、彼は「えぇ〜!!無いです!」と返した。

さらに続けて、「じゃあ、物理的にも意識的にも、我々は理が逆転した世の中にいる…って考えた事もありませんかね?」と聞いた。

もちろん、彼は首を横に振った。そんな事、考えた事あるはずがない、といった感じだ。

だが、幼児の生前記憶や視界の逆転、月の真実、虫の生態などを基軸に話を展開すると、大きな興味を持って私の話を聞いてくれた。

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「なるほど…じゃあこの世の事は全て、最初から決まっている…という事ですね?」

「はい、そうなります。ただ、必ず一概には言えない部分もあると思うんです。全てがそうじゃない。ある意味ではそうだが、ある意味ではそうじゃない。きっと、変えられる所があるはずなんです。私は死ぬまでに、そこに介入する方法を突き止めたい。そんな研究を続けてるんです。」

「えぇ〜…すごいっすね。」

「いえいえ。ただの怪しい奴でしょう?」

「いや、でも…言ってる事は難しすぎてサッパリなんですが、何故か知らないけど聞いちゃうんですよね。聞き入ってしまうんです。スーッと。」

「そうですか?」

「はい。マサヤンさん、多分、そういうの向いてるんだと思いますよ。」

「じゃあそのうち、宗教団体でも立ち上げて第二の麻◯彰晃にでもなってみますか(笑)」

「ははは!僕、もしかして勧誘されてます?(笑)」

「そうですね。先生には第一のマサヤン教の信者になってもらわないと(笑)」

...てな感じで、ゆるーく講習を受けている。もう少しで普通免許が取得出来そうだ。

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おふくろが死んだ。吹っ切ったつもりだったが、あれからさらに、死生観と併せて考える様になった。

「まぁちゃん、ありがとう。好きにやんなさい。あんたの好きにしなさい...。」

...好きな様に、か。

おふくろ、俺はどうすればいいんだ?

頑張ってカネを稼げば良いのか?

それとも、このまま真理を探求すれば良いのか?

とりあえず、両方とも並行して進めてるよ。

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あなたに...そしてこの故郷に、あなたの大好きだった末広町に...笑ってもらえる様に、ね。

...車を停め、エンジンを切る。

「じゃあ先生、お疲れ様でした。有難う御座います!」

「はい、お疲れ様です。あぁ、そうそうマサヤンさん。さっきの夢の話なんですけど...」

「はい?」

「そういえば、夢を操る事が出来るってのは、僕も聞いた事あります。」

「え?」

「自分が夢の中にいるって、気付けるらしいんですよ。そこに気付いたら、夢の中を自由に作れる、みたいな。例えば飛行機!って決めたら飛行機が出来て、それに乗って自由に飛び回れるみたいなんです。」

...私はにやりと笑い、返した。

「...明晰夢、ですか。」

「めいせきむ...って言うんですか?なるほど。でも、僕もそれは経験が無くて。周りでその経験者はいますね。」

「なるほど...先生、有難う御座います。今日の講習が先生で良かったです。」

「...??いえいえ(笑)、じゃ、ハンコ押しておきますね!お疲れ様でした。」

——真理探求者の旅は続く。

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