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数学の学び直し

昨日、数学者の加藤文元先生との対談があり、非常に刺激を受けた。事前に一度Zoomでお話しして、そのときも盛り上がったのだが、加藤先生は哲学に好意的で、現代思想的な思考と数学の交流を積極的に考えてくださる方のようで、ちょっと驚いたのだった。僕ら現代思想屋は、数学に対して慎重に距離をとっている。今でもツイッターなどで、ソーカルが現代思想をやっつけたんでしょみたいなイヤミを言われることがしばしばなので、過剰に警戒心を持っている。だが、そういうのは要するに低レベルな話であって、数学の創造性をその最深部で体感している加藤先生のような方には、関係ない話なのだ。

打ち合わせの際に、加藤先生は、数学が哲学にもたらすものは何だと思いますか、と問いかけてくださった。僕は答えに窮してしまった。哲学が数学から何かを得ると語るだけで即攻撃されることがこれまであったからである。

哲学が数学から何かを得ると考えてもよいのである。心が軽くなった。そして、あらためて勉強しようと思った。

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日々の経験に反応して書く、というのは僕自身のレッスンなのですが、それが読者の方々にとって「何かを書くこと」の後押しになればと願っています。更新は月3回以上を目標にしています。

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