マガジンのカバー画像

生活の哲学

生活から浮き上がってくる考察、執筆・仕事の方法、読んだもの見たものの批評などを連想的つながりで掲載していきます。Twitterでは十分に書けない考察の背景や補足情報も書こうと思い…
日々の経験に反応して書く、というのは僕自身のレッスンなのですが、それが読者の方々にとって「何かを書…
¥500 / 月
運営しているクリエイター

記事一覧

生活空間と外泊

集中して仕事をするために、「ホテルに缶詰」という方法がある。だがこれもうまくいく時といか…

千葉雅也
2日前
34

ChatGPTに続きを書いてもらった短篇

先日、Xのポストで、自分で書いた小説の書き出しの続きをChatGPTに書いてもらったものを、一部…

千葉雅也
5日前
43

空間を食べる(京都新聞連載17)

初出:京都新聞夕刊、連載「現代のことば」、2024年6月。 * 関西の味というものがわかって…

200
千葉雅也
2週間前
40

自動生成と身体性

前に作ったプログラムについて。これは2018年の春に、Pythonで作ったもの。非常に原始的な自動…

200
千葉雅也
1か月前
44

どこへ向かうかを決めずに文章を展開してみる:ひとつの事例

ジャンルを決めずに、だが「作品としての文章」を書いてみる。そのことについて。どういう点を…

千葉雅也
1か月前
67

世代交代(京都新聞連載16)

初出:京都新聞夕刊、連載「現代のことば」、2024年4月。 * 新年度となり、いろいろな業務…

200
千葉雅也
1か月前
43

書き方についての最近の考察

前々回の記事は、日本語で文芸的なものを書くときに、縦での見え方から受ける触発がある、ということを少し述べて終わったが、そのあたりにつなぐ感じで、最近の文章の書き方——あるいは文章仕事の方法——について、思いつくままに書き留めておく。 どう書くかについては、『ライティングの哲学』という新書にいろんな論点があるが、僕は2017年から18年にかけて、書き方を大きく変えた。何度もいろんな機会に話しているが、ボストン(正確にはケンブリッジ)に滞在していた2017年12月に、それまでの

Scrivenerでの縦書き

Scrivenerにおける縦書きについて情報をまとめておきます。 ある時期から、Scrivenerのバージ…

千葉雅也
2か月前
42

検索のように誰もがAIを使うようになる時、そうなる前の考察

最近のことについて、いろいろが混じったエッセイとして。 7月の後半は、学位論文の構想発表…

千葉雅也
2か月前
79

自分をAIのように思うこと(京都新聞連載15)

初出:京都新聞夕刊、連載「現代のことば」、2024年2月。 * AIが便利だとかまだ不十分だと…

200
千葉雅也
2か月前
75

このつぶやきはマガジンを購入した人だけが読めます。

千葉雅也
2か月前
25

小説と映画

小説を映画的に構想する。それはひとつの方法だと思うのだが、批判を受ける可能性もある。小説…

千葉雅也
3か月前
88

無人の時代、人類史を考える

2023年はAI元年として記憶されるだろう、と僕は何度かエッセイなどで書いた。ChatGPTが世を騒…

200
千葉雅也
3か月前
74

想像力と類似

想像力とは何だろうか。 しばしば、想像力を広げると言われるように、それは、出発点から離れて広がっていく運動であると考えてみる。出発点にあるのは、「何か限定されたもの」である。 たとえば、洗面台の脇に、先日コンビニで買ったティッシュペーパーの箱があるとする。五つくらい積み上がっている。その様子はもっと詳しく書けるが、今はこれだけの簡単な提示で済ませることにする。 それは、一定の形をしている。それが何であるか意味がわかっている。また、午前中の一時点でそれを見た、という時間的