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こんな時代に、お店始めます。"NEWスナック"で社会のサードプレイスへ。

皆様はじめまして。

突然ですが、年内にお店をオープンしたいと思います。形式は『スナック』。コロナ禍&デジタルなこんな時代には、一見逆行した試みのようですが、「今だからこそ」と思えてならないのです。

 コンビニより多い『スナック』という日本文化

そもそも『スナック』に馴染みがない方も多いと思いますが、一般的にはママと呼ばれる女性がお店に立ち、会話とお酒を楽しむ飲食店のことを指すようで、夜の飲食店への規制が厳しかった時代に、お酒でなく軽食つまりsnackをメインに提供する場所ですよ、ということで存続し続けた背景がありその名が定着したようです。

そんなスナックですが、実は全国で10万件以上あるとも言われ、コンビニより数が多いなんて説も。

さらに外国にはスナックのような概念はあまりなく、日本独自の文化であることが伺えます。

さて、そんなスナックが、これほど多く存在している(いた)のには、必要とされる理由があるようです。

 セーフティゾーンとしての『スナック』

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(仲間と行きつけのスナックへ)

刑事ドラマなんかを見ていると、事件の鍵はスナックのママが握ってる。

これは演出ですが、あながち間違っていないようで、実際の刑事さんの聞き込みでも『スナック』は欠かせないルートなようです。

ここにこそまさに『スナック』が持つ、最大の魅力があると思うんです。

つまり、それは『スナック』が地域の社交場であり、本音を漏らすことができるセーフティゾーンであるということ。

だからこそ、そこには「社会的役割」から放たれた生身の人間の感情と言葉が渦巻き蓄積されていくわけです。

それが思わぬ秘密に繋がっていて…逮捕!(おおよそ灰皿で殺します)

なんてことにドラマではなるわけで。

本筋に戻しますと、『スナック』には、人を本来の姿で繋ぎ、関係を紡ぐ、コミュニティのような力があり、リモート(心身ともに)であることが善であり主流となった現代社会の歪みを埋める、もしくは小さな刺激や安らぎになりうる日本の素敵な文化なのではないかと思うのです。それを私はやりたい。

 世界よ、日本のスナックこそ、最高のサードプレイスではないか!

近年「サードプレイス」という考え方が注目されています。

アメリカの社会学者オルデンバーグによって提唱された考え方で、家庭(ファーストプレイス)でも、職場(セカンドプレイス)でもない、安心し素にもどれる居場所、つまりサードプレイスこそ、現代を生きる私達に必要なのではないか、というものです。

現代社会、とりわけ先進国に生きる私達の大半は、家と職場との往復で日々を過ごしていきます。その結果、親として、社員として、という役割人格の中でのみ生きていきます。すると、孤独感、孤立感、無力感、無価値感、自殺など、あらゆる社会問題へ繋がる。

だからこそ、役割を超え、素の自分に戻り関係を紡げる場所。つまり「サードプレイス」が重要なんです、と。

……いや、日本にはあるじゃないですか。本来の姿で人間関係が蓄積されていく社交場が…!

いや、あった、というべきか。

 必要でありながら、存続困難な文化。

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(お世話になってるスナックママと)

世界的にも注目されているサードプレイス。

それをまさに体現している日本の『スナック文化』。

しかし、近年のコロナ&デジタル時代において、その存続が危ぶまれているのも事実であり、日本の『スナック文化』自体のアップデートが必要だと思うのです。

それが私の考える現代版スナック『NEWスナック』です。


『NEWスナック』で、スナック文化を再定義したい。

スナック文化はまさに現代社会に必要なサードプレイスになりうると思うのですが、やはりその存続のためにはいくつかアップデートする必要があると思うのです。

①ママのアップデート


スナックの醍醐味はカウンターに立つママと呼ばれる女性であり、その存在こそをスナックそのものといっても過言ではないと思います。ただ現代の多様な価値観が自由に存在できるサードプレイスを目指すとすれば、ママが多数いてもいいし、性別やバックグラウンドも多様であっていいかも知れません。

②客層のアップデート


一般的なスナックの主な客層は年配の方が多いようです。知り合いのスナックママ(70代)は、「自分はもちろん客も歳を取ってしまったから、続けていけない」とのこと。つまり、店も客も新陳代謝があまりないようです。私は、そんなスナック従来の客層へ新たに、20代や30代も加わる場所に変えていきたいと思っています。

③コミュニティ機能のアップデート


従来までのスナックも「人を繋ぐ場所」として機能しているのですが、私は「繋いだあとの世界」までデザインしてみたい。つまりあらゆる世代やバックグラウンドを持つ人たちが集まり、それがコミュニティとして機能していく。例えば、誰かが旗を揚げたら、興味や関心、必要スキルを持った人が集まりプロジェクトが動き出す。そんな、人が繋がった後の世界までもフォローしていくサードプレイスにしたいです。

3.5 昼時間のの活用


デイタイムの活用もアップデートしたいスナックの使い方の一つです。夜を『自分に戻れる場所』とするなら昼は『自分を高める場所』として提案したい。こちらについては別記事で後述します。(コミュニティ機能強化の側面があるので、3.5としました。)

 挫折と挑戦と挫折と、もう一度。

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(コロナ前までの海外系イベント事業)

自己紹介が遅れました、私、今年で27歳になる稲川雅也と申します。最後に自分の経歴と想いを綴らせてください。

 8年前、念願の第一志望の大学に入学したものの、うまく溶け込めずドロップアウト。その後自身が人生を救われた海外の文化を発信するため、海外系ファッションショー事業を開始。決して楽ではない挑戦でしたが、それでも年々少しづつ拡大していた最中でのコロナショック。海外×イベント事業は全面停止。無職。大学時以来、二度目の挫折が訪れます。急に出来ることがなくなり、無力感を感じる日々。家族にも相談できない、地元の友達だって日々頑張ってる、そんな中、手を差し伸べてくれた先輩や仲間たちがいました。まさにサードプレイスから伸びた手でした。

 次は私が、この場所から。

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(契約予定の物件)

現在はその仲間たちや先輩たちと法人を立ち上げ、日々新たな活動を続けています。あの頃、彼らの手が私に届かなければ、私にその手を握る勇気がなければ、今頃どうなっていたか分かりません。

大学を中退し、就職をせずに生きてきた私は、大きなコミュニティとの繋がりがありませんでした。そんな私にとって、サードプレイスのような繋がりは、必要というよりは、人生そのものとなりつつあります。

同世代の仲間たちや、上の世代の先輩方とのサードプレイス的繋がりで生き長らえてきた私。

現代社会に生きる私達にとって、異なるバックグラウンド同士の交流が、繋がりを生み、安心に変わり、生きていく価値になるのなら、次は自分がそんな場所を作りたい。

例えば、就職、恋愛に苦しむ若者
例えば、結婚、人間関係に悩む同世代
例えば、充実してるが空白を感じる社会人
例えば、100年時代を生きるシルバー世代

私は現在27歳。Z世代ではない気がするが、ミレニアル世代とも言えない。個の時代らしいんだけど、ロールモデルはどこにいる?そろそろ転職を…結婚を…やりたいことってなんだっけ?なくてもいいんだっけ?

私もそんなはっきりとはしない、葛藤の中で生きている一人の人間です。

そんな様々な悩みやバックグラウンドを持つ人たち、異なる世代の方々が交差することで、新たな輝きを生む場所を作りたい。

急に前が見えなくなったあの時、目の前に差し伸べられた手を、安らぎを、次はこの場所から。

何かに挑戦したかったあの時、背中を押してもらった勇気を、知恵を、刺激を、次はこの場所から。

自分が好きな自分でいれる場所。

現代社会に"NEWスナック"を。

新たなサードプレイスを作ります。

読んで頂き、ありがとうございました。

(お店のシステムやお店が出来ていくまでを続編書いていきます)

今回の挑戦は、前述しましたコロナ禍に仲間たちと立ち上げた一般社団法人LIFE IS ROSEの事業として進めて参ります。薔薇のビールを作ったり、コミュニティ運営をしております。

※現在銀座の物件を申請中です。無事通れば内装に移ります。日本全国のクラフトビールや世界のお酒など揃えていきたいと思っておりまして、何か好きなお酒あれば気軽にコメントください。またいつかお店に立ってみたい、なんて仲間も募集中です。一緒に作っていければと思います。ご連絡ください。ありがとうございました。



頂いたサポートにより健康のため野菜ジュースを飲みます。