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日本は、日本を活かしきれていないのではないか、というお話

『現在、日本は、世界中の100年企業の4割を保有し、200年企業に至っては6割を保有』

これは大変興味深いと感じましたし、普段からデザイナーとして感じていたこととリンクしました。

それが表題の通りなのですが、私を含めて現代の日本人にとっては厳しく聞こえる話になるかもしれません。
個人の意見ですが、体験を通したものでもあります。

まず、私が海外時代に感じたのは、日本はいろんなコンテンツ(作られたもの、楽しめるものなどの集合体)があったよな、、でした

他の国には、日本よりもいいものも当然たくさんあります

でも、その多様性、楽しさ、細部の追求に関しては、日本のコンテンツやそれを取り巻く人々の品質や内面というものは、客観的に群を抜いて優れているのではないかと私は考えます


それは、歴史や文化の積み重ねによるところも大きく、一代、二代の活躍では作りきれない厚みのあるコンテンツ、芸術、深みなのではないかと。

つまり、表現や何かを作るときに参考となるようなものは先輩がたくさん残してくれているのではないか、力強い情報ではないか?ということです。

歴史的企業の半数を保有、しかしブランド力は、、、

現在、日本は、世界中の100年企業の4割を保有し、200年企業に至っては6割と言われます。

なぜビジネスを指標にしているのかというと、お金が流れることで長く継続し、その周りの人もそのコンテンツに関係することで生き続けることができるため、何をするにも最低限の経済活動(ビジネスのようなもの)が流れているというのは素晴らしいことだと思います。


しかし、現状のブランドの価値基準で考えれば、世界基準によるランキングトップ100に入っているのは、7社、7%です。
追記:中国ブランドも入っているランキング(BrandZ)では、日本は2社のみ、2%です。

現在ブランドの価値基準とは、株価によるところもあるのでわりところころ変わるものですし、必ずしもコンテンツは業績的期待(株価)とリンクはしないところもあるのもわかります。

それでも思ってしまうのは、日本は大企業の活躍だけでなはい、別の日本だけができる活躍、『活かし方』がもっとたくさんあるのではないだろうかという思いです

日本を活かす、海外の人々。型にとらわれないことで、魅力を、日本を活かせる?

有名な話ですが、ルイヴィトンのモノグラムなどは、もともと家紋と言われています、1890年代のエキスポあたりから広がったとされています。
世界最高に評価をされているルイヴィトンのは日本のエレメントが活かされているのです。

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※wikipediaより引用

また、Super Dry(極度乾燥しなさい)も日本人には到底できないでしょう。なぜなら、日本人は日本を知っているが故に正しくないような文法を迷いなく打ち出すことができないからです。
日本には売っていないのは、これを作ったイギリスの方々も、文法が違うよと後から気づいたからかもしれません笑 でも魅力的に活かされていることには間違えはありません。

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※wikipediaより引用

加えて、最近ではこんなゲームがありました。
ゴーストオブツシマというテレビゲームです。
侍の心のありようを、非常に日本的に描いています。私が注目したのはその風景です。お分かりでしょうか?季節感がバラバラなのです。
でも四季を凝縮したような表現は美しいのです。

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※ゴーストオブツシマ公式サイトより引用

つまり、日本人が日本を活用するときに知りすぎているからこそ、打ち出すべき訴求の要素(エレメント)の魅力を切り出しきれてないのではないかと感じることがあったということです。

デザイナーとしてどう考えるか?

まずは悔しいというところがありますが、未開の地というか、先人たちの残してくれたものの工夫の余地は、多く残されているなと感じます。

21世紀はアジアの時代などと言われることもありますが、日本の場合は、デザインにおいても、ビジネスにおいても欧米型に憧れるだけではなく、ときには文法を無視した和の活用のようにも大変な可能性があると感じています。

私自身も大企業は素晴らしいビッグビジネスをしているのは認識をしていますが、中小企業や長く商売をしている方々に、意思に応じて、努力がもっと可視化されるようなブランディングができたらと常々考えています。

これは、人手もかかることだと感じますので、このブランディングの領域でのプレイヤー、デザイナーが増えてくれたら嬉しいなと思うところであります。


では今回はここまで。

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