コンサルティング会社に転職する本当のメリット・デメリット
1.はじめに
本トピックは私の転職活動時における転職エージェントとの実際のやりとりや、コンサルタントの友人からヒアリングした内容をもとに纏めています。従い、想定読者はコンサルへの転職を希望されている方向けのターゲットの狭いトピックになりますが、ご興味がある方はメリットだけでなくデメリットにも注目してお読み頂ければ幸いです。
2.本トピックを作成した理由
本トピックを作成しようと思った理由は転職希望者へフラットな視点でコンサルティングファームで働くメリット・デメリットをお伝えしたいと思った為です。当たり前ですが転職エージェントや面接官はコンサルで働くメリットを最大限強調し、デメリットは極力話したがりません。特に転職エージェントは彼らが推薦した候補者が入社に至った場合、年棒の2~3割を紹介フィーとして企業から徴収できるので、メリットがデメリットをはるかに上回るという説明をしがちです。
このような背景がある為、転職希望者に対して客観的なメリット・デメリットをご説明するニーズがあるのでは、と思い本トピックを作成しました。
それでは早速、具体的なメリット・デメリットをご説明いたします。
3.具体的なメリット
コンサルにいくメリットは何はともあれ高収入だと思います。一例として私の場合、数社の内定を貰いましたが多くが以下のようなオファー内容でした。
転職活動時の年収:650万前後
オファー年棒:通常査定850万、高査定時950万(別途オファーボーナス50万支給)
上記のような内容でしたので一般的にも見ても年収の大幅アップと言えると思います。
しかし、本項では年収以外のメリットについて詳しくご説明いたします。
メリット①外資やベンチャーのCFO,CTO等、将来のキャリアの広がりが広がる。
先ずコンサルを希望される方の中で、10年、20年と長期間にわたってコンサルタントとして働きたいと思われる方は少なく、その後の大幅なキャリアアップを狙われる方が多いと思われます。そしてご想像の通り、コンサルを経由することでご自身のキャリアアップを加速させることは可能と断言できます。
因みに私は現在、30代後半ですが登録しているBIZREACHの転職サイトにの個人ページには、ベンチャーであればCFO職、CTO職、大企業であれば内資・外資問わず部長職級のオファーが多い月には月に3、4件ほど来ます。 (自慢のように見えたらご容赦ください。。)
なぜこのように沢山オファーを貰えるかと言いますと、企業が求める人材としてネット上で確認できる企業の募集要項には記載されていなくとも、実際は大手コンサルファーム出身者を指定している企業がとても多いからです(これは実際に企業の人事部の方から聞きました)つまり、コンサルティング会社での職務経験は皆さんが間違いなく次の転職時に大きな強みになります。
メリット②仕事自体が面白い為、飽きることがなく、やりがいも大きい。
これは個人的な感想になってしまうかもしれませんが、数か月後に扱う業界が変わり、かつ取り組むプロジェクトも多彩かつ最先端(今であればDX(デジタルトランスフォーメーション))の事項を扱うことが多く、仕事に飽きる心配はありません(もしかすると多忙で飽きる暇がないといったほうがいいかもしれませんが・・・)また、転職前では話す事さえ難しいような企業の役員の方や本を出版している著名人と共同で作業をすることもあったりするため、自信をもって仕事自体の面白みはあると言えます、また仮に小さなプロジェクトであっても中小企業の社長から本気の感謝の言葉を頂けるようなこともしばしばありやりがいは確実にあります。
またこれはおまけですが、コンサルは基本的にプロジェクト毎に上司が変わる為、長期的に人間関係に悩むことがありません。只、旧日本軍の下士官のような理不尽なふるまいをする上司に当たったときは一定期間泣きながら仕事をすることになります(笑)。
メリット③他業界にいるより圧倒的に次の転職先を見つけやすい。
上記メリット②で少し触れていますが、コンサルタントは短期間で多くの企業や業界と接する為、自らが知らなかった企業を知ることが出来ます。また、興味のある企業がクライアントであった場合、企業の内部情報や社内の雰囲気等を事細かに知ることができる為、働きながら次の就職先を探すことがとても容易です。更にこれはコンサルタントあるあるですが、コンサルタントが支援先企業から誘われその企業に転職する、ということが比較的頻繁に起きます。この場合、お互いをよく知っている為、転職時でのミスマッチが発生する可能性はとても低くWin-Winの転職となりやすいです。転職は一種のギャンブル的な要素もある為、個人的にはこのメリットはとても大きなものだと考えています。
4.具体的なデメリット
本項では思いつく限りのデメリットを記載しますが意見として若干偏っている、または情報が古い部分があるかもしれませんのでその点ご留意ください。
デメリット①プライベートはある程度犠牲にする必要がある。
このデメリットは昨今、解消に向かっていますが、一定期間でそれなりのアウトプットを出す必要性がある業種であることから、深夜残業や休日業務は絶対に発生します。(特に手を動かす必要があるマネージャー職より下位のコンサルタント職は修業期間という位置づけもある為、ワークライフバランスの取れた生活はあまり考えないほうがよいと思います)
只、誤解の無いように少し補足すると、以前は多忙過ぎて友人の結婚式のドタキャンをしてしまう等、ひどい話をよく聞きましたが最近はそのようなことは減っているそうですので労働環境としては確実に改善しているようです。
デメリット②これまで積み上げてきた友人関係が希薄になりやすい。
これは当てはまらない人も多少はおられるとは思いますが、おそらく転職する方の殆どが現業より忙しくなる為、友人との付き合いが減ることは避けられません。
更に本人の性格やご友人関係にも寄るとは思いますが、若くして高収入になり、仕事上で出会う人達がエネルギッシュで魅力的な人との付き合いが増える為、本人が自慢するつもりがなくともなくとも仕事の話をすると周りから羨ましがられる(疎ましがられる)ことがあります。(因みに私はコンサルタント時代ではないですがある企業の経営企画部に配属になった後、暫くしてから友人から「おまえ、性格が少し変わったな」、と少し寂しそうに言われたことがありました。仲が良い友人の表情から色々と察することができ、その時以降、自分の発言がどう聞こえるか意識するようになった少し苦い思いでがあります。。)
またこれはデメリットではないですが付き合う友人のタイプが変わることはよくあるようです。いずれにしても転職前の友人関係はある程度、変わってしまうと思っていたほうが無難のように思います。
デメリット③業務上のプレッシャーやストレスは現業よりもかなり強いと覚悟する必要がある。
このデメリットについて、ストレス度合いやどうプレッシャーを感じるかは人に寄ると思いますが、ある程度強いプレッシャーやストレスに晒される場面があることは覚悟しておく必要があります。
理由として、先ず顧客は一人当たり月当たり数十万~数百万円のフィーをコンサルティング会社に払う為、提供するサービスは必然として高レベルなものが求められます。また定められた期限に遅れることは原則許されず、限られた時間で企業の役員レベルの方たちが納得する成果物を出さなければならないというプレッシャーは社会人であればそれなりに想像して頂けると思います。
因みに転職当初は終わる訳がない、と思われる業務量を振られることもあり、絶望感を味わうかもしれませんが、プロジェクトを数件こなすと不思議とこなせるようになるので心配し過ぎもよくないと補足させてください。
5、本トピックの纏め
ここまで私が考えるメリット・デメリットを述べてきましたが私としてはコンサルティング会社から内定を得られることが出来た方はこれも縁だと思い是非転職してみてください。
デメリットに記載した通り、大変な部分はありますが、コンサルティング業界で働くことで知見が広がり、人生の選択肢が広がることは間違いない為、転職を迷っている方は先ずは一度、転職エージェントに登録してみるなり、コンサルティング会社のHPの募集要項を見てみる等、最初の一歩を踏み出してみてください。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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