フクロウのふりかえり 2019年10月
OWL magazine 2019年10月のまとめ記事をお届けします。この記事の文章は全て無料でご覧になれますが、文中でご紹介している記事には有料記事があります。月額700円で15〜20記事が読み放題となりますので、よろしければこの機会に定期購読をお申し込みくださいませ。
はじめに
皆さま、こんにちわ!編集長の澤野です。Jリーグをはじめ、各カテゴリーのリーグ戦もいよいよ終盤戦を迎えています。なでしこリーグの2部では、愛媛FCレディースが優勝し初の1部昇格を決めました。この先起こる、昇格・降格のドラマを思うと胸がドキドキしますね。
今月はクラブの成績とは別に、気になる話題がありました。8月にサイバーエージェントが出願した“FC町田トウキョウ”という名称と新マスコット、新エンブレムと思われる商標が話題を呼び、サポーターの不信を招いたFC町田ゼルビア。11日に開催されたサポーターミーティングはYouTubeで生中継され、ゼルビアサポーター以外の人たちからも注目を集めました。
ミーティングでの藤田晋オーナーとサポーターのやり取りを見て、全国のクラブスタッフ、ライター、サポーターたちが即座に反応し持論を展開。我らが徹壱さんと中村の記事も多くの方に読まれることとなりました。
その後、藤田氏からクラブの名称変更はせずに来年もゼルビアの名称を継続することが発表され、騒動は一旦落ち着きをみせています。藤田氏はゼルビアサポーターとの意見交換の意思を表明していますので、良い方向に進むことを祈りつつ推移を見守りましょう。
24日には、J3のいわてグルージャ盛岡の株式の51.0%を、NOVAホールディングス株式会社と株式会社パルコホールディングスが取得することが発表されました。パルコは元々の地元スポンサーですが、NOVAは縁もゆかりもない所から現れた企業です。2017年にV・ファーレン長崎の支援を申し入れていたのが記憶に新しいですね。
それにしても、いわてグルージャ盛岡の宮野社長は自らnoteを書いてらっしゃるんですね。驚きました。ここ1年でnoteを始める日本サッカー界の方々が一気に増えた気がします。マメにチェックしていると思わぬ発見があるかも。
町田と盛岡のケースは、これまでの日本サッカー界で度々起きていることではあります。過去の事例に学び、今後も冷静に記録を残しておくなど、OWLとしてできることがあるはず。不安や困りごとの一助となる、サポーターの共有知の場でありたいと思います。
それでは、今月もふりかえりのスタートです!まずは、いつものように先月のふりかえりを。
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一生に一度のW杯はにわかファンと共に
「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」というキャッチコピーが心に刺さるラグビーW杯と日本代表の活躍。味の素…じゃなくて東京スタジアムで開催された南アフリカ戦は、どれほど多くの人が現地やパブリックビューイング、そしてTVで観戦されたことでしょう。
この大会で印象的だったのが、「にわか」というキーワード。TVやラグビーW杯公式のツイートでもポジティブな言葉として使われていました。誰だって最初は「にわかファン」。峰麻美は、そのお手本のように今大会を楽しみ尽くし、チケット代で20万円のお金を溶かしたそうです。
我らが宇都宮徹壱さんも、ラグビーW杯の取材は初めての体験。ラグビーについてはにわかでも、世界中から応援に訪れた人々の撮影はお手のもの。カラフルなユニフォームとコミカルな仮装が相まって、フォトジェニックな被写体には困らなかったようです。
台風の影響で残念ながら1試合しか行われなかった釜石、花園や熊谷といったラグビーでお馴染みの会場をはじめ、大分・豊田・横浜とサッカーの日韓W杯でもお世話になったスタジアムをくまなく周ってらっしゃいました。数々の写真のおかげで、世界中の皆さんが心から楽しんでいる様子がうかがえますね。
峰麻美は念願のレンジーと出会えたようなので、徹壱さんもどうにか巡り合えるよう祈っております!
中村慎太郎も「にわか総括」と称して、W杯後の日本ラグビーへの提言を述べています。なでしこジャパンは2011年のW杯で優勝しても、その後の国内リーグの盛り上がりを維持することは叶いませんでした。その教訓を活かし、新たなラグビー人気の潮流を生み出すことはできるのでしょうか。
この記事を読んで私はにわかと経験者をつなぐものが何かを考えていたのですが、ファンの輪を広げるためには「代表選手がどのクラブにいるか」という情報発信が大事なことの一つというご意見をいただきました。今大会でヒーローになった選手たちには、SNSを通じて自らとラグビーをアピールし続けていただきましょう!
先月の時点では、てっきり峰麻美が夢中になったラグビーW杯の記事を書いてくれるものとばかり思っていたのですが、本人から中村へメッセージがありまして。
楽しみにされていた皆さま、大変申し訳ございません。どうやら私たちの夢の話だったようです。次月は、どうなる?
神のみぞ知る……。
OWLサポーター制度だよ!全員集合!!
我ながらかなり恥ずかしいタイトルをつけてしまいましたが、OWLのサポーター制度が始まりましたこと、お知らせいたします。詳しくは記事をお読みいただきたいのですが、下記のような盛りだくさんの特典を考えておりますので、どうぞ参加をご検討下さいませ。
OWLのオンラインコミュニティは、OWL's Forestと名付けました。
【OWLサポーター特典】
・Facebookの会員限定コミュニティ「OWL's Forest」への参加
・Line Open chat「OWL's Forest出張所」への参加
・サポーター目線の美味いもの、名所などが書き込まれたウェッブ地図「OWL's Atlas」の作成・閲覧
・Online大飲み会への参加権
・課題試合をみんなで実況し合うイベント(名称未定)
・OWL magazineへの寄稿相談、添削指導(by中村慎太郎)
・リアルイベントへの優先参加権
・各種部活動の実施
OWLの記事ではないのですが、柏レイソルサポーターの円子文佳はコミュニティ特典の一つである「課題試合」のテスト実況に向けてプレビュー記事を書いています。私が横浜FCのサポーターということで、6日のレイソル戦をOWLダービーと自称させていただきました。
三ツ沢での試合当日、Line chatの機能を使って円子と私は主に試合前の様子を現地で伝え、中村が試合内容のテスト実況を行いました。白熱した戦いぶりと劇的な結末に、私は興奮しすぎて途中からコメントを追えていないのですが、中村はある程度の手ごたえをつかんだようです。
その手ごたえを元に、10日の日本vsモンゴルの代表戦でOWL's Forestのonline観戦会を実施しました。試合自体は一方的な展開で大味なものになってしまったのですが、逆に参加された皆さんとの会話は大盛り上がり!まずは成功と言って良い感じで終えることができました。
これから年末にかけて各カテゴリーでタイトル争いは佳境を迎えます。どの試合を課題試合とするかはまだ未定ですが、皆でワイワイしながら観戦を楽しむスタイルを見出していきたいと思います。
モンゴル戦を現地で観戦していた峰麻美からは、嬉しい報告がありました。彼女の8月の記事の後、ツイッター上でのみ交流があったセレッソ大阪サポーターのぽみさんとのツーショットがようやく実現したのです。素敵な笑顔で、何よりお元気そう。本当に良かった!
もう一つ、私たちにとって嬉しい報告を。OWL magazineの購読者である、豊田剛資さんの寄稿記事です。OWLの執筆陣の記事を読んで、サッカー旅へ出かける決意を固めた顛末を強い気持ちで書き記してくれています。電車の中でこの記事を読んだ私は、涙腺がゆるんでしまい大変でした。
読者の「この人のサッカー愛に負けたくない」って気持ち、分かる気がします。私も、もっと楽しもうという想いを強くしました。そして、もっと遠くにも行ってみたい。今は中々実現するのが難しいのですが、旅の仲間に会いに行く時間(とお金)を作らなければ。
只者ではない人たちのただならぬ何か
FJまりこは、ブンデスリーガを観戦したくてドイツ行きを画策しています。思い立ったらすさまじい速さでサイトを調べ、テキパキと情報収集し条件を比べながらサッサと決断を下すまりこ様。仕事でのスーパーウーマンぶりがうかがえます。頭が良い人って、CPUのクロック数が違いますよね……。
「海外は勢いで行くもの」という気付きを得られた読者や、「カレンダーをコントロールして生きる」素晴らしさを称える屋下えまのコメントを見るにつけ、まりこ様はやっぱ只者じゃないなって思い知らされます。
26日のJリーグYBCルヴァン杯決勝の後、試合後に数分だけ流れた「LIFE with FOOTBALL 」というTV番組に気がついた方はいらっしゃるでしょうか?
FJまりこ、メインゲストとしてバッチリ映っておりました!あと峰麻美もチョロっと。とりあえず私は娘たちに自慢しておきましたよ。別に私はこれっぽっちも凄くないのですけど。ツイートでご覧いただけるのでぜひ!
先月のふりかえりで予告したように、今月は新たに執筆メンバーが加わってくれています。まずは、FJまりこに匹敵するサッカー旅の猛者・footysabさん。“フッティサブ”と読みます。彼は生まれついてのサッカー好きであり、地図好きであり、旅を愛する者です。
サブさんはどちらかというとマイナーな国のサッカーを好みます。そして現地で必ずと言っていいほど面白いお土産を買ってきてくれるのです。本人は「購読者プレゼントを検討している」と話しておりましたので、これからの彼の記事にどうぞご注目下さい。
それにしても、サブさんへのコメントをしてくれた方が「バンコク」推しの方だったり「フェロー諸島」推しの方だったり。ここまで国際色豊かなのは珍しい。こちらも只者ではありませんね。
そしてもう一人、最年少の旅人も加入してくれました。坂柊貴(さか しゅうき)さんは、社会人のチームで今もプレーする現役ハンドボーラー。手でボールを扱うスポーツの魅力に取りつかれている彼は、真逆とも言えるフットサルやサッカーなどの他のスポーツ観戦の魅力にハマります。
彼は以前よりnoteに様々なスポーツの観戦記をしたためており、多くの読者から支持を得ていた実力者です。既にただならぬ何かを感じさせます。私も彼の記事を幾つか読んだことがあったので、今回の加入に驚きましたし、嬉しくなりました。
何より若い感性の方の記事は、これまでのOWLに足りなかったところ。「日常の何か物足りない部分」を埋めるべく、スポーツの中にある彩りを求めて動き出した彼は今後一体どのスポーツをどの場所で観戦するのか。コミュニティ運営でも中心になってもらう彼に大変期待しております!
国境に漂う、ロマンとエロスとバイオレンス
東京の東に位置し、埼玉県と千葉県に隣接する葛飾区。ここには、世界中のサッカー好きが知っている超有名なクラブがあります。その名は「南葛SC」。そう、『キャプテン翼』の始まりの舞台であるサッカークラブは、実在するクラブなのです。
もちろん翼君や岬君はいませんが、ロベルト本郷のコスプレをする人や、あねごのコスプレをする人は、割とよくいらっしゃるみたいです。中村は、試合に足を運んでから長い時間この記事と格闘していました。その甲斐あって、「この場にいたかった」「断然為になる」という読者の熱い支持を受ける記事に仕上がっております。
南葛SCのゼネラルマネージャー、岩本さんからも温かいメッセージをいただきました。「下手なことを書いたら、失礼になる」と怯えて、いえ襟を正していた中村もホッと一安心していることでしょう。今シーズン、関東リーグへの昇格は果たせませんでしたが、「世界を目指す」と公言してはばからない岩本GMを信じ、OWLは引き続き南葛SCを追いかけて参ります。
葛飾には、ロマンがある。
さて、葛飾からほんの少し東に進むと、そこは千葉県。神奈川県民の私からすると意外と近いけどやっぱり遠い、そんなイメージの場所です。今月は台風19号などの風水害により、県内各地で深刻な被害が起きてしまいました。被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
円子はOWLダービーに続く千葉ダービーを控え、改めてダービーの定義を確認しつつ、両チームの領土問題について考察します。かつてFC東京と東京ヴェルディ間における同様のテーマを記事に取り上げ、バイオレンスな空気を醸し出したことがありました。危険なテーマです。
「暴力的な作風」で書かれていると評されましたが、国境の長いトンネルを超えた「最果て」のイメージにエロスを感じるという意見もありました。ちょっと私にはよく分かりません。
国境にはエロスとバイオレンスがある。
ってことで良いのでしょうか?
前記事で千葉と柏の間に空白地帯があることに気が付いた円子は、千葉ダービーを前にふらりと立ち寄ります。そこは八千代。千葉と柏の国境の街です。八千代高校はサッカー部のOBにそうそうたるメンバーが名を連ねています。
関塚隆さん、羽生直剛さん、中島崇典さん、兵働昭弘選手、米倉恒貴選手、山崎亮平選手、長澤和輝選手etc。すごいメンバーです。こうしてみるとジェフやレイソルに所属した経験のある方が多いことが分かりますね。
読者からも「八千代は独立国」というフレーズや、「船橋は休戦ライン」という割とガチな見解をいただいております。市立船橋高校も数々のJリーガーを輩出している高校サッカー屈指の名門校。千葉県のポテンシャル、半端ない。
関東サッカーリーグには、VONDS市原とブリオベッカ浦安がありますし。11月にJヴィレッジで行われる「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ」の行方も気になるなあ。VONDS市原は今年こそJFLに昇格できるのでしょうか。
KNOCK AT THE THIRD DOOR
今年の2月、私たちはヨコハマ・フットボール映画祭にてOWL magazineの創刊イベントを開催しました。私は元々自分がやっている活動で、OWLとは別にフットボール文化祭に出展。中村や峰がトークイベントをしている時も、本や同人誌の販売に追われていたのです。
その時に、たまたま隣りのブースにいらっしゃったのがサッカーのカルチャー&ライフスタイル雑誌『MUNDIAL JPN』のメンバー。あれから半年ほど過ぎて、佐々木バーンズ千尋編集長へのインタビューが実現したのでした。
緊張していた私の心配をよそに、佐々木編集長は軽やかな笑いを交えながら質問に答えて下さって。「ええっ?」「おおっ!」と、思わず声が出るシーンが何度もありました。インタビュアーとしての経験の浅さは自覚しつつ、同席して頂いた福島成人さんや中村のコメント力に助けられながら、何とかまとめることができたかと思います。
第2回の記事では『MUNDIAL JPN』の制作秘話を取り上げています。このクリエイティブなチームの目指す未来は、きっと私たちOWLと共有できる世界のはず。ものすごく楽しみです。OWLがもうワンランク上のステージに進むためには、どこかのタイミングで佐々木編集長のようにサードドアを開けないといけないのかもなぁ。
ホンダロックSCのサポーター、ロック総統にも記事をご紹介いただきました。イギリス留学で佐々木編集長が肌で感じてきたサッカーカルチャーは、総統がレイトン・オリエントFCを訪れて得た感覚と近しい気がします。どこかで対談の機会を設けられると盛り上がるかも。
11月2日に武蔵野陸上競技場で行われるJFLの東京武蔵野シティフットボールクラブ VS ホンダロックSCの試合では、これがラスト?『居酒屋ムサリク the FINAL』が開催予定だそうです。宇都宮徹壱さんと私も顔を出すつもりなので、お会いできたらお声がけ下さいませ。
中村は1年前を思い出しています。ちょうど去年の今頃に、サッカー旅の記事を書きたい!という願いをnoteに書いていて、そこから少しずつ仲間が増えてきました。改めて見直すと、記事数も相当な数になりましたね。
OWL magazineの執筆陣にはそれぞれ本業があり、そちらの状況次第で原稿が遅れることもしばしばです。掲載のタイミングを逸してしまい、お蔵入りになったものもあります。原稿料も決して高額とは言えません。それでも書き続けていられるのは、やっぱり各々書きたいことや伝えたいことがあるのだと思います。
『MUNDIAL JPN』の紙媒体としてのクオリティには羨ましさしか感じませんが、私たちはまずWebマガジンという媒体で自分たちの強みを発揮していきます。もちろん、将来的には書籍化をイメージしていますけどね。
さいごに
29日にOWLの執筆メンバーとOWL's Forestの住人の方で、新橋で懇親会を開催したんです。参加者は10~50代の男女十数名(6:4くらいかな)。皆さんそれぞれのサッカー愛と、プラスアルファで好きなことがあって、そのストーリーはどれも目新しく刺激的でした。
寄稿の募集についても、おかげさまで幾つか手を挙げていただいております。ちょっとずつですが、OWLの認知や信頼が高まってきたのなら嬉しいですね。懇親会でも、どう記事を書くかは皆さん気になる話題のようでした。中村の編集力を信じて、まずはお気軽にご相談下さい!
OWL magazineを盛り上げて下さるのは、いまこの文章を読んでいるあなたに他なりません。「旅とサッカー」、またはそれ以外の楽しいこと、取り上げて欲しいトピックをぜひ教えてください。
『フクロウのふりかえり』の盛り上がりは、皆さんのツイートなどの反応にかかっております。OWL's Forestの住人の皆さま、記事へのコメント付きリツイートをお願いしますね!もちろんその他の皆さまの温かな応援も、ぜひぜひお願い申し上げます。
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サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポー…
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