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売上も、給与も。財務情報をオープンにすべき、3つの理由。

なぜ、財務情報をオープンにするのか。


こんにちは。スカイベイビーズ代表の安井です。

スカイベイビーズでは「ヒエラルキー組織ではなくフラット組織こそが自然体でいられる組織だ」という考えから、「フラット組織」を採用しています。フラット組織には、役職も、それに紐づく権限も、上下の関係もありません。誰もがフラット=平等な関係です。情報に関しても同じです。誰もが、会社経営に係る情報を平等に入手できる環境です(※)。

スカイでは「財務情報の公開」も徹底しています。たとえば、売上も、収支も、メンバーであれば、いつでもアクセスして閲覧する権利があります。人件費や販管費など勘定科目も確認することができます。

また、正社員の給与とボーナスも、業務委託契約で所属しているメンバーの委託料も、すべてオープンにし透明化を図っています。

最近、「財務情報をオープンにしていてよかった!」と実感する機会に恵まれました。そこで、「財務情報をオープンにすべきだと思う理由」をシェアしたいと思います。

※補足ですが、「顧客と秘密保持契約(NDA)を結んだ情報」や「顧客の個人情報」に関しては、誰もがアクセスできるわけではなく、契約書に則って閲覧者は限定されています。

理由①メンバーの売上意識が高まる

「自然体で、生きる」を理念に掲げる当社では、利益追求こそが企業の存在意義ではありません。とはいえ「売上目標」は必要です。毎月、行う「全社会」では必ず私の方から「現状の売上数値」と「目標達成度」を読み合わせています。

「12月の全社会」では「売上」だけでなく、「2023年の収入・支出のバランス予測」についても言及しました。「収入予測と支出予測のバランスを考えて赤字になるリスク」について話したのです。

「全社会」の最後に、19名のメンバーが一人ひとり意見を述べるのですが、そこで多くのメンバーから「売上や収入・支出に対するコメント」がありました。売上達成のために「自分にできることは何か」を考え、意見してくれたのです。みんなの「売上に対する意識の高さ」に驚きました

フラット組織にしているのも、財務情報をオープンにしているのも、売上意識や会社経営の視点をみんなにも持ってもらいたいからです。予測不能な時代を生き抜く力を養うために経験しておく必要があると思うからです。

もし、社員の売上意識を養いたいと思うなら、「売上責任を与える」だけでなく、包み隠さず「財務情報をすべて見せる」ことから始めるのはいかがでしょうか。

理由②自分から働きかける力が生まれる

「財務情報をオープン化することの価値」よりも、「会社の情報を一元化することの価値」と言えるかもしれませんが、「自分から働きかける力を醸成することができる」と考えています。

「財務情報の公開」はこれまでも意識して徹底してきたことなのですが、ほかにも「知りたい情報」って結構ありますよね。「情報を持っている人に直接、聞いたらいいじゃん!」と思いますが、それって結構、手間がかかる。誰かに聞かなくてもあるべき場所にあるべき情報が格納されていれば、自ら情報を取りにいける。そういう意味では、フラット組織では「情報の一元化」も欠かせません

実を言うとこの「情報の一元化」を徹底できたのはつい先月のことです。いろんな情報がオープンにはなっていましたが、さまざまなツールに散り散りになっていたんですよね。そこに気づいたHR担当の畑が、notionというツールを使って「スカイwiki」という場をつくってくれたんです。

これはとても意味のあることでした。おかげで、あらゆるメンバーが、あらゆる情報に、自分からアクセスできるようになりました。「メンバーではないけれど、あのプロジェクトの進捗がちょっと気になる。どうなんだろう?」と思ったら、プロジェクトチームの議事録も確認できる。遡れば、「これまでの経緯」も理解できる。だれかの指示を待たなくても、自分から働きかけられる環境になったと思います。

理由③重要な場面での「意思決定」を経験できる

3つめは、正直、まだ経験していないことで、「そうなったらいいなぁ」という期待を込めて書きます。

スカイベイビーズでは、お金の情報をオープンにしているだけでなく、使う権限もみんなが等しく持っています。正社員だって、業務委託契約だって、メンバーとしてジョインしている人材なら、誰もが使いたい予算を申請することができる。

もちろん好き勝手するわけにはいきません。その都度、意思決定のチームをつくって話し合ったり、第三者の立場で判断をする人を立てたりする必要があると思っています。

誰かが答えをくれる状況は、楽です。しかし、自分で金額を設定して申請するとなると、難しい。金額の妥当性から、予算の捻出先までを考え、メンバー全員が納得するような説明責任も問われます

今、悩んでいるのは「多数決の存在はあっていいのか?」ということです。「みんなで投票して決めましょう」は意味があるのか。そこはまだイメージが湧いていません。これまでクリエイティブの世界でものづくりをしてきた身としては、経験上、多数決はつまらない結果にしかならないと思っています。

多数決ではなく、議論によって、企業経営における重要な場面での意思決定を経験する。それが、生き抜く力を養うことにつながると信じています。

みなさんの企業で実感している「財務情報をオープンにする価値」について、ぜひ教えてください。


★「なぜフラット組織なのか」について語っています。


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