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メッセージを乗せられる"走り方"

ラントリップに入社して3ヶ月が経った。先日、代表の大森さんが10月の東京マラソンで"サブ3"を目指すと宣言し、トレーニングの撮影にくっついて回っている。今週ちょうど1本目の動画が公開された。

これは、メルマガのコラムにも書いたことだけど、測定用のマスクを付けてトレッドミルの上で必死に走る大森さんの姿を見て「こんなに頑張ってる人がいるのに、自分は走らなくていいのか」と自分に問うた。

2017年にNPO底上げ代表の矢部さんたちと底上げマラソンをやって、毎月100km走るといって続けた矢部さんの姿に感化された心の変化によく似ている。

この1年間コロナ禍でレースがなくなり、「競技」として走り続けるモチベーションを失っていた。そんな最中に、自分の琴線に触れた大森さんの走る姿。

ストイックに走ることが全てではないが、このまま自分が燻っている火種から目を背けていいのだろうか。

一方、今の自分は本当にサブ3を目指す気があるのか。自分の時間を捧げられるほど覚悟はあるのか。

少し、悩んでいた。

心が決まったのはそれから数日経った休日。仙台の友人、山本が東京に来ていると言い、自宅に泊まりに来たのがきっかけだった。彼は、大学1年〜2年(2015年ごろ)あるプロジェクトのメンバー同士で、よく終電を逃しては彼のアパートに泊まって、お互いの深い部分を語っていた。カツセマサヒコさんの小説「明け方の若者たち」に出てくる主人公と直人の"人生のマジックアワー"のような時代だった。

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2017年9月撮影(奥が山本、手前が木幡)

彼は今、「ReHome」という会社を立ち上げ、DIY×ITのサービスを行なっている。自宅に泊まりに来た彼は悩み事について話し出した。建築を学んで、住まいや暮らしについてサービスを届けようとしているけど、一方で自分の住まいやライフスタイルに対する欲求はなんなのか。自分自身が満たされる暮らしはなんなのかと悩んでいる様子だった。

山本の語る専門的なこと全てを理解できるわけではなかったが、ビールを飲みながら彼の話を聞いていて、自分も思うところがあった。ランニングをサービスにする会社に入社して、仕事をしている。新入社員として日々頑張ってはいるけれど、根本的な欲求として自分がランニングに求めるものや自分が満たされるランニングのスタイルとはなんなのか。

山本の話を聞きながら、我が身を振り返った。

「やはり、心の中で燻っている火種に蓋をしてはならない。」

それが結論になり、現在体調と相談しながらトレーニングを開始した。とはいっても、まだキロ5分でジョグをするのがやっと。

「欲求」という言葉で表現したが、自分が最もメッセージを伝えられる走り方はなんだろうかと考えた時にシリアスランナーとして走ることが合っていると思う。例えば、シューズアドバイザー藤原さんのシューズレビュー動画の撮影にも行っているが、たとえ僕が表に出て話さないとしても自分がシリアスに走っていることで藤原さんが言わんとすることを受け取ったり、テキストにする時に通訳する言葉を持つことができる。

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最近でいうなら、ナイキのペガサス 38を購入した。藤原さんの「無人島に持っていきたいシューズ」(この1足があればどのトレーニングもできる)という表現は、自分にとってどうなのか咀嚼している。

また、今月末、須河さんのランニング合宿へ参加する。須河さんとの繋がりはインターン時代の2019年〜だけど、自分自身がシリアスランナーとして走ってきたからこそ通じている部分は少なからずあると思う。

あの夜、山本が「自分の核を発露できるようなことをやりたい」という言葉。もちろん、全ての仕事において自分の核を表現することはできないかもしれないけど、せめてこれは自分の仕事だと思えるものはメッセージを乗せて届けられるようになりたい。

まだまだ自分はこんなのを書いてる場合じゃないくらい非力だ。でも「お互い自分の道を進もうよ」と話したあの日から5年が経って、ようやく過去の話じゃなくて"お互いの道"の話をできるようになったことが少し嬉しかった。

建築を核にしてる人と、走ることを核にしてる人。正直、お互いの専門的な話はさっぱり分からない。それでもいい。いや、それがいい。だからこそ、お互いは今でも繋がっているのだと思う。

社長がサブ3を目指す姿を追いながら、自分もシリアスに走り続ける。少し自分が楽しむ居場所を見つけただろうかという、今日この頃。

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