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TFBM 信じた道を走り続ける 2

ここ数年自宅でも作業が出来るように、スピーカーからギター、ベース、マイクまで、ある程度録音環境は整っているのだけれど、
今いち自分のやる気スイッチがどこにあるのかを把握していない僕は、
自分の気持ちを強制的に切り替えることを求めて、
ビルの6階、ちょっと見晴らしのいい、夕過ぎにはどこかから焼き鳥のタレの甘い匂いが香って、夕焼けが綺麗に見えるこのスタジオを抑えて作業することが多い。

パソコンを机にカチッとセットして、機材を地面にバラバラっと広げ、
さあ何か残して帰ろう!何かやって帰ろう!と挑み、
たとえアイデアが塵のひとつにでもならない日も、
せめて歌でも楽器でも練習して帰ろう!みたいな気持ちにさせてくれる。

センスを否定し、肯定し合うこと。
10年来バンドメンバーと、そして自分自身でも曲を作り続け、
音楽のことがとても好きになることと、大嫌いになることを繰り返しながら、
それでも縋り付いて、離れられずにいる。
他にできることが少ないから、なんて言葉が言い訳として説得力を持たないまま、
やはり自分の頭の中で鳴っていたメロディーが、
それ以上の何かを纏って完成品になり、
何処かの誰かの耳に届いて、その心が弾むなり踊るなり安らぐなり、
四方八方に動いていくれることに、喜び、生きがいを感じ続けているからだと思う。
(その喜びをライブで受け取る機会が減った今、自分の心をどう燃やし続けるのかみたいなことは本当に悩ましいけれど)

時折、有難いことにお呼ばれして第三者と曲を一緒に作る、作詞する機会も増えてきた。改めて自分の作曲における手癖や、弱み、強みなんてものが見えてくる。
その度に、こうしてスタジオで機材を広げた時に、
新しい自分になってその場所に帰って来れるのもまたひとつ楽しみだったりもしている。
ただ、今日は1人ではない。

「じゃあとりあえず書いてみようか」

曲作りの作法なんて、人の数だけある。
この場合<夏、疾走感、青春>なんて言葉をお互いにキーワードを掲げながら、参考にとそれぞれの最新のトレンドや、青春期のアンセムを流したりしつつ、
それに似合うコードワークやメロディーを出し合うことに。

Shunくんの身体の中に染み付いている洋楽のパンクスのマナーやセオリーを、
メロディーが生まれてくる瞬間を、その場所で体感するのはとても刺激的だったし、身体を流れる血液が沸騰しているように感じた。
それに恥ずかしくないものを提案しなくては!と、興奮と、幾らかの焦りと、新しい発見を見落とさないようにととにかく必死だった。
なんとなくの方向性、楽曲、このプロジェクトが走り出す道筋が定まったところで、次の機会までにある程度お互いイメージを膨らませて、一旦今日という出来事を他のメンバーにも共有しようという流れで、その日はお開きになった。


TOTALFAT × BIGMAMA "WE RUN ON FAITH"


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褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。