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みんなで本を持ち寄ってプレゼンする「ビブリオバトル」が松山市で初開催されたので参加してみた!

愛媛大学の学生さんが何やら面白そうなイベントを企画しているという話を教えてもらいました。

内容としては、自分が誰かにオススメしたい書籍(ジャンル問わず)を持ち寄って、その本に対する熱い想いをみんなにプレゼンするというもの。

早速、私も参加してみたので今回はどんな感じだったのかを簡単に紹介してみます!


開催される場所は毎回違うようなのですが、今回はコミュニティセンターで行われました。



普段は図書館を利用する時くらいしか来ないのですが、2階から上は予約申請すれば利用できる会議室などが並んでいます。(有料)



今回の「ビブリオバトル」は第6会議室です。



中に入ると、10人~20人くらいの規模で会議ができそうなスペースでした。



壁を見ると、なんと有線のインターネットが使えるようです!



ただし、有料ですけどね…。(ちょっと高い)



そんなわけで、時間通りに「ビブリオバトル」が始まりました!

今回は参加者4名でスタートです。

主催者の渡辺さんは、もともと山口県出身で愛媛大学に入るタイミングで松山市に来られたそうです。
そのため、これまでは山口県で「ビブリオバトル」を開催されていたようで、ここ松山市での開催は今回が初めてだったとのこと。

イベントの流れとしては、みんなで持ち寄った本をプレゼンしたあとに質問コーナーがあり、最後に投票でもっとも読みたいと感じた本を1冊選んでいきます。そのあとに交流会と称して、本をきっかけに繋がった人たちと雑談するという時間が設けられています。



最初にプレゼンされた本は「BORN TO RUN」です。

当ブログの「畑ログ」でもお馴染みの懸田さんが持ってきてくれました。

この本では「人間は走る足である」というテーマのもと、人類はかつて長距離を走るために最適化・進化していたんだということをさまざまな事例をもとに解説しているという本です。

例えば、靴を履いて走ると足が痛くなったりしますが、そもそも昔は靴なんか履かない状態で走っていても問題なかったわけです。実は、靴を履くことで人間が本来持っている走り方を忘れてしまっているというのです。

また、人間は汗腺が発達しているので汗を流すことで体温調節を行い長時間走れるが、犬などの動物は汗をかけないのですぐに「ハァハァ」と息が乱れるわけです。

この本ではさまざまな事例を紹介しながら、科学技術の発達によって便利になる世の中が本来持っている自身の能力を失わせていることに気づかせてくれる本でした。



2番目にプレゼンされた本は「一九八四年」です。

主催者の渡辺さんと同じ愛大の読書サークルに在籍されている河本さんが持ってきてくれた本。渡辺さんは後輩になるそうです。

この本はSFの話ということなのですが、SFというイメージを覆した衝撃的な内容だったとのこと。

舞台になるのは、現在とはまったく異なる生活をしている世界です。
市民は「テレスクリーン」と呼ばれるテレビのようなモノに常時監視されており、さまざまな注意・指示・指令がそこから伝えられます。

さらに、普段使う言葉を簡略化・制限されていることで民衆の思考を少しずつ低下させていき、考えることを減らすことで支配していくという恐ろしい話。力で支配するのとは違うところが面白いですね。

内容的にSFというよりも現実に近い話になっており、もしかすると将来的な警鐘を鳴らしているのでは?とのことでした。



3番目にプレゼンされた本は「コミュニティデザイン」です。

今回の「ビブリオバトル」を主催した渡辺さんが持ってきてくれた本。

この本のテーマには、「共創」(共に創るということ)という言葉があるそうで、主に「コミュニティ」とは何か?について、さまざまな事例をもとに紹介しています。

例えば、参考事例として兵庫県にある有馬富士公園のことが書かれています。
一般的に公園を作る場合は、普通なら市役所がほとんど主導で行うわけですが、有馬富士公園は市民からさまざまな意見を募集して、その意見を反映するように一部分ずつ作っていくそうです。

そして、2年目はまた別の意見を反映するようにさらに公園を大きくしていくという手法を取り入れており、市民と共に話し合い創っていくというコミュニティのあり方を解説しています。

特に、人と人の繋がりが大事である点を訴求されており、渡辺さんは「人が繋がるきっかけ」を作りたくて「ほんまちプロジェクト」という活動を実際に行っており今回の「ビブリオバトル」もその一環ということでした。



そして最後は、私がプレゼンした本「退屈をぶっとばせ!」です。

この本は世の中に「退屈」なんて存在しないんだよ!という熱い想いがカタチになったもので、言わば「遊び方の図鑑」とも言える本です。

もともとはアメリカの子供たち向けに書かれているのですが、中高生や大人が読んでも夢中になること間違いなしの一冊です。

例えば、1個のLEDでさまざまな装飾をしてみたり、自分の靴や部屋をデコレーションする方法や、パルクールやフィットネスで体を動かす方法、日記や小説の書き方、音楽の遊び方、ガレージセールで小遣い稼ぎする方法、ボードゲームの作り方、旅や冒険に出るのに必要な知識まで、とても幅広い人生の楽しみ方がいっぱい詰まっているのです。

さらに、それらに関連する書籍や映画などの紹介も細かく書かれており、なかには迷子のペットを探す方法なんていうユニークなことまで教えてくれます。

この一冊あれば、子供なら人生の選択肢が広がるし、毎日同じことの繰り返しに飽きている大人が読めば人生をより楽しめるきっかけになると思いますよ!


そんなわけで、みんなのプレゼンが終了して最後に読みたいと感じた本を投票しました。

結果は、なんとも嬉しいことに私が最後に紹介した本「退屈をぶっとばせ!」に決まりました。


そして、そのまま交流会となりみんなで雑談に花を咲かせて、気がついたらあっという間に2時間が経過してました。

本をテーマに話をするのは意外に楽しいものでいろんな気づきや発見があり、普段はあまり読まないような本と出会えるのは素晴らしいなぁと感じました。

定期的に開催されるようなので、次回もまた別の本を持って参加しようと思います。

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