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EMERGENCY CALLを観た感想

こんばんは、まさです。

昨日の夜、ふとNHKを見ていたらエマージェンシーコールという番組が放送されていた。
それは110番や119番の指令室を取材したノンフィクション番組だった。
舞台は人口の多い埼玉県で、日々どんな通報に対応しているのかが取材されていた。

中には人命に関わる緊急を要するものも含まれており、何気なくつけていたテレビだったが見入ってしまった。

例えば、家庭内の揉め事で夫が暴れていると助けを求めてきた女性。
指令室からの「警察官を派遣させますね」という提案に対して、「やっぱり大丈夫です。なんとかします」という結論。
警察官はその場をおさめれば、もう当事者達と関わることはないが、通報してきた人たちには現場での生活が続く。
そのことを考えると助けを求めたくとも求められない人たちが一定数いること。
それゆえの警察窓口としての苦悩も語られていた。

また、通報してくる人はみんな申し訳なさそうに救急車をお願いする。
申し訳なさそうにする通報者に対して、指令員が「どうされました?」と何回も聞いてようやく「具合が悪くて、、」と助けを求める。
具合が悪いなら遠慮なく救急車を呼べばいいのに、と指令員は雑談するが、こういったSOSを出せない人たちがいるのもまた事実なのだろう。

10歳の妹を預かっているという18歳のお兄さんからの110番も考えさせられた。
母親が子育てに疲れてしまったと、妹を残して出て行ったとこと。
「まだ事件ではないんですけど、僕が妹に手を上げそうになってしまって、、」と話すお兄さん。
きっと誰かに助けてほしいと、でも相談できるところもなくてたどり着いたのは110番だったのだろう。

人々が考える緊急通報窓口というのは最後の手段だ。
もうこれ以上は頑張れない、誰か助けてほしい。
そんな人たちが最後の手綱を頼って、すがる思いでかけてきている。
そしてそれを受け取る指令員は「命のリレー」の起点となる要。
いかにして対応をされているのか普段考えたこともなかったことを恥ずかしく思うと同時に、こういった番組をもっと普及する必要性も考えた。

そんな世界をノンフィクションで目の当たりにし、そんな世界で働く人たちに素直に感謝の気持ちを持った。

最後に個人的にすごく印象に残ったのは、指令員さんたちのONとOFFがはっきりしているところだった。
とてつもない緊急事態の対応を終えたと思いきや、「さて休憩休憩〜」と普通の女性に戻る。
また通報の合間の雑談もとても穏やかで楽しそうだった。
この社会はそのような強くてしなやかな人たちによって支えられていることを忘れてはならないと思った。


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