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「会食恐怖症」が治った話

SNSのトレンドに「会食恐怖症」というワードがあり、
かつて自分もそうだったので非常に気になりました。

そう、「かつて」だったので今は解消しています。

では、どうやって解消したのか。
あくまで「1つのケース」として参考になればと思い
この記事を書いています。



結論

①食べられる量を少しずつ増やす
②嫌いな食べ物をなくしていく

「当たり前だろ」
「だからそれをどうやってやるんだよ」
と言わないで(^^;
詳細は追って書きますので。

ただ、自分は素人な上に母数が「自分のみ」なので決して
「こうすれば絶対解決できるよ」というものではありません。
その前提で読み進めてください。

会食恐怖になる理由

「会食」(=人と会って食事)が苦手というよりは

①量が食べられない
②好き嫌いが多い

という主にこの2点がコンプレックスになって
結果的に「会食」ができない人が多いように思います。
「食べるのが遅い」もあるかもしれませんが、
①を解決したら連動して解消することもあるので今回は①に含めます。

なので「会食=人と会って食事」を一気に解消するのではなく、
①量 
②好き嫌い

に分けてそれぞれ解決策を考えるのが良いと思います。


現在解消している自分の現在はこんな感じ。

現在の状況

・53歳男、妻子有
・好き嫌いなし
・他人との食事OK
・大盛り大好き

ですが、小学校の時は以下の状況でした。
その後、中学校から一気に改善していきます。

小学校時:会食以前に食事自体が「苦痛」

・勉強、スポーツ、部活、趣味、人間関係は問題なし
・クラスでもトップ級の陽キャ

しかし、食事のみ問題が。
・6年間の給食で完食は1度のみ
 (「わかめご飯」の時でした。 当時パンが特に苦手)
・量が食べられない
・ネギ/タマネギ/ピーマンが全く食べられない
・食べられないので他人と食べるのが苦手
・食事を人に見られるのが嫌
・「好き嫌いなし、量を食べる=正義」の時代
 つまり、食事ができない自分は「悪い」という想い込み
・お誕生日会、遠足、修学旅行で食事の時間が苦手
・会食だけでなく、自宅の食事も苦手
・お腹が減らない
・お菓子にも興味なし
・体は小さい方
・外食のラーメンも中学生まで完食できず
・幼稚園時から既にこの傾向アリ

現在53歳なので、小学校時は昭和50年代、
つまり、「先生は絶対」な時期に小学生でした。
当時は「給食を完食するまで自由時間なし、放課後なし」
という先生も珍しくなかったので、いつも2年に1度のクラス替えの時には
「完食主義の先生じゃありませんように」と祈ってました。
どの友達と一緒になりたい、どの先生が良いなどは関係なく
ただ1点「給食残しても怒らない担任=良い先生」

で、ラッキーだったのが、偶然完食主義の先生が担任にならなかったこと。
恐らくそんな担任だったらすぐメンタル崩壊して自己肯定感下がり
登校拒否になってた可能性はかなり高いです。(結果皆勤賞)

「そこまで食べることで悩むの?」って思うかもしれませんが、
当時は会食どころか、食事自体も「苦痛」だったのです。
「完食=好き嫌いがない=健康=偉い」という「人格」
に繋げる風潮も苦手。
この頃の教育は特に「できる得意分野を伸ばす」よりも
「できないことの解消」が優先でしたので、自分も「食べられない=悪」
という考えが定着していました。

では、どうやって解消していったのか過程を書きましょう。


中学校時:「量」の問題が解消

中学になり給食ではなく弁当になったので、堂々と残すようになりました。
まぁ弁当の8,9割残してましたね。
それでもお腹が空かないのが食事嫌いの凄いところ。

そんな自分を見かねて、
母親は昭和式スパルタ解決法を発動させました。

「完食チェック表」
の導入です。
冷蔵庫に貼って朝と夜「完食したか」「ご飯をお替りしたか」
のチェックを母親が入れるのです。

結論から言うと、これがきっかけで解消されたのですが
これ、ホント「取り扱い注意」です。
使い方間違ったら更に悪化しますから
安易に「よし、ウチも取り入れよう」って思わないで!

では、なぜ自分は大丈夫だったのか。

まず、開始時に母親から実施を告げられた時は
「えーーー、そんなの無理に決まっている」でしたが、
まだ時代は昭和だったので親に従うのがしょうがない、
という考えと、、、

「そりゃ、僕だってできれば食べたいよ」
という1ミリの「内発的動機」でした。
これ、会食恐怖症の人でも「そりゃできれば」っていう気持ちはあると思うんですよね。 まず周囲はその意思確認をすると良いと思います。
口に出せば本人も「そうだ、理想は食べたいんだよな」と気づきます。
(正確には「脳」が作動してその方向に向かいます)

ただ、自分の母親のやり方がよかったのは完全強制ではなく
「完食できなくてもペナルティなし」
という「ノーリスク」の方法を取ったこと。
「手法」は悪くても、「取り組み姿勢」が大丈夫だったんですね。
実際に最初の頃は堂々と残しました。
でも母親は特に何も否定的な言葉は言いません。
すると、なぜか自分から「やろうかな」という気持ちが
本当にちょっとずつ湧いてきます。

実はここに2つの心理学的要素が入っているんですね。
①心理的リアクタンス
②BAYF法

1つずつ解説すると、

①心理的リアクタンス
「やれ→やりたくない」
「やらなくていい→やりたい」
という人間には指示に反発したくなる脳の特性があります。
それを使って「別に強制じゃないけど」な雰囲気が逆に
内発的動機を高めます。

②BAYF法
「やってもやらなくてもOK。 決めるのはあなた」
=But You Are Free=「BAYF法」
人間は「選択できる自由」「自分で決めたこと」に対し能動的になります。
営業のシーンでも使う人多いですね。

というように、最初に「内発的動機」が作られました。
その後は筋トレのように「やらなくてもいいけど、後1回くらいはできる」
の状態になって、食べる量も少しずつ増えていきました。
この方法で「量」に関しては解消できました。

しかし、まだ②好き嫌いが多いが残っているので
「会食」は苦手な状態。
それは社会人になるまで続きます。

北海道では家庭で「ジンギスカン」を食べる事も多く、
たまに親戚や友達の家でごちそうになることもありました。
そこにタマネギやピーマンがゴロゴロ乗るんですね笑
しかも自分の親以外に「肉中心で」とは言えないので
本当に苦痛だったんです。
そして、中学になると友達とラーメン屋に行くこともあったのですが、
ネギが全く食べられないのが恥ずかしかったのです。


高校生時

量の問題が解消された高校生の時はこんな感じ。
まぁ成長も相まったのでしょう。
・午前中に弁当完食
・昼は売店でパンや弁当購入
・放課後は友達とラーメン
・タマネギ、ピーマン、ネギが相変わらず食べられない

しかし、幸い友達がネギ大好きだったのでラーメンの時は
「ネギとメンマのトレード」で3年間過ごしました。

社会人:「好き嫌い」の問題が解消

社会人になって一番つらかったのが「上司の誘い」
いわゆるこの時期が「会食恐怖症」ですね。
主な理由は「好き嫌いが多く、コンプレックスだから」
札幌勤務だったので飲み会が「ジンギスカン」の時は
タマネギ/ピーマンを食べてないのがバレないよう努力。

しかし、ある日上司が「ここのカツ丼上手いから行こうか」
と誘ってきて非常に困りました。
新入社員が「タマネギ嫌いだから断る」とは言えない状況。
そう、自分はそれまで「カツ丼」「親子丼」はタマネギ嫌いからほとんど食べたことなかったのです。

タマネギの何が苦手かというと、あの「ジャリジャリ」した食感。
なので、それが「敷き詰められている」カツ丼は、、地獄。
「そりゃ言いすぎだろ」と思うかもしれませんが、
食べられない人にとったら本当に厳しいのです。

でも、上司が楽しみしていたカツ丼がテーブルに到着。
もう避けられないので「心を失くして食べよう」と思い、
実際に食べたら、、、あれ?ジャリジャリしてない。
そう、たまたまそのカツ丼屋さんはタマネギを相当煮込む店舗
だったので一気に「タマネギ」の概念が崩れました。
「タマネギに対するパラダイムシフト」が自分の中に起こったのです。
(パラダイムシフト=考えが変わる)
すると、その後も多少煮込んでなくても食べられるようになりました。

1つタマネギという苦手意識が取れると、好循環に入ります。
社会人なので、焼き鳥屋でお酒を呑んで酔っ払えば味覚がバグった
勢いで「ネギま」や「ピーマン肉詰め」も食べたりしているうちに
徐々に苦手意識が減り、こうして好き嫌いがなくなっていきました。
でも、一番最初のきっかけは「カツ丼」。
つまり、「これだったらOKな料理」と出会う事だと思います。


まとめ

小学生の時に会食恐怖症でした。

それは「会食」というより
①量が食べられない
②好き嫌いが多い

という「食事に対する根本原因」が問題。

それを解消した過程を書きましたが、
自分の場合はこれが良かったのだと思います。

①食べるのを勧めるが、選択権も与える
②調理法と味付けのアプローチを変える

普段、洋楽の事を専門に書いている当noteですが、
突発的に記事を書こうと思ったのは、
本当に「食事に対するコンプレックス」が強かったから。
そして、それは40年以上経った大人の今も残っているから。
でも、ちょっとしたきっかけで解消できるのも事実。
その1例を書きました。

でも、そもそもは学校の「完食指導」が大きな原因だったんだろうなぁ、
と大人の今では思うし「別に食べられなくても、あなたの価値は変わらない」と当時の自分に言ってあげたい。

以上、何かの参考になれば嬉しいです。


おまけ

大人になり、子どもが生まれました。
昔、好き嫌いが多かったコンプレックスがあったので
子どもには「ピーマン、タマネギ、ネギ」を嫌いにならないで欲しい
という切な願いがあったんですね笑

「私ができなかった英語を子どもには話せるようになってほしい」
といって英語をさせる親と一緒です。

そして今、子どもは「ピーマン、タマネギ、ネギ」が大好きです。
家族で焼肉行っても「ピーマンの取り合い」になるくらいです。
どうやったのか。

それは、
「親が美味しそうに食べる」
ただ、それだけでした。

「子どもを勉強、読書好きにさせたいんです」
という親は多いですよね。
まず、親のあなたが勉強、読書を楽しんでいますか?
その姿を見せていますか?

ということですね。


ここまで書いて、急に思い出した。
ウチの父親がピーマンとか食べなかったんだよなぁ笑

やはり環境大事。


参考記事











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