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父の帰宅 09

症状
わけの分からない恐怖感。

発狂するかもしれないという恐怖。

現実感が薄くなる、景色が変わった感じがする。

頭がフワフアした感じ。

七月に実際に交通事故で頭を手術しているので発作を起こすと恐怖心が加速する。

ごくたまに平衡感覚を失う。先月のMRIでは異常なし。

眠気はやってくるが眠りに落ちそうになると身体が勝手に反応して起きてしまう。眠ることが怖い。

現在の不安
約一年前にパニック障害と診断されましたが本当にそうなのか。

家庭環境、特に父親との関係に問題があったのでPTSDではないか。

先月一二年ぶりに父が家に一日だけ立ち寄ったことがあり、それ以来電話の音や玄関の開く音などに異常に反応する。

片親のうえに僕の専門学校ローンがあり経済的に苦しいが働きに出ることが不安、発作が起きるかもしれないという不安感がある。でも働きたいという思いは強い。

今まで幾つかの病院に通ったがどの先生もほとんど話は聞いてくれず薬を出すだけだった。僕としてはじっくり時間をかけて話を聞いてほしい。今回は交通事故の際、急性硬膜外血腫の手術を執刀してくださった児島総合病の里見先生の紹介。

薬が処方されたときにひどいうつ状態になったので今回もそうならないか不安。現在発作後の短時間しかうつ状態はない。七月の交通事故から回復して以来ものごとを前向きに考えられるようになっている。事故以前は慢性的にうつ気味で、常に後ろ向きだった。現在広場恐怖のような症状はないがその間に治してしまいたい。長時間電車や車には乗りたくない。

この手書きのレジュメの、恐怖感、現実感が薄くなる、発汗、眠ることが怖い、電話の音や玄関の開く音に異常に反応するとう部分に鉛筆で下線が引かれていた。橋本先生が引いた下線だ。

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