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とりあえず西を目指して日本海に着いた

ゴールデンウィーク後半戦、
4日間の休み、金土日月。

仕事が終わってじっくり寝て、
金曜の昼に起きた。

とりあえず始めた部屋の掃除もひと段落して、
これから4日間どう過ごそうか迷った。


ゴールデンウィーク前半は、
祖父のいる名古屋に帰っていた。

もう一回名古屋に帰るか。
しかし、交通費はかかるしもう一度行くほどやることもない。

何を本当はしたいのかを考えた。

すると、地元の高知に帰って、
友達とのんびり遊んで、
海でダラダラしたいと思った。

だけど、
高知行きの夜行バスは埋まっていて取れない。
新幹線+在来線だと往復5万かかる。
流石にそんなお金はかけられない。

日本って広い


だから、在来線で行けるとこまで行こう、と決めた。
家にいても何かすれば良かったと後悔しそうだし、家に1人でいるのも飽きた。
とりあえず家にいたく無い。移動したい。

とにかく、西を目指して電車に乗ることにした。
この時点で15:00を過ぎていて、旅行に行くにはだいぶ遅いが突発的なものだからしょうがない。


まずは東京から西に進んで八王子まで行った。

高尾に着いた時、
一旦名古屋で泊まるパターンを考慮し、
熱海経由で行くか、甲府経由で行くか考えた。

高尾から熱海ルートと甲府ルートが分岐してる


結局、どちらがワクワクするか考えて甲府にした。
甲府は行ったこと無かったし、
何より富士山が近い。
あと熱海は混み過ぎて1人では肩身が狭そうだと思った。

甲府に泊まって朝の富士を見るのもいいじゃないか。
何ならもうそれをしたら帰ったっていい。何の縛りも無いんだから。

甲府に着くまでに、
久しぶりにphaさんの「ひきこもらない」というエッセイを読んだ。
旅をする時のメンタルにちょうどいい。
何とも言えない寂しさと郷愁を感じる。


夜7時くらいに甲府に着いた。
甲府で泊まろうかと考えたが、
まだ疲れてないし電車に乗れるなと思った。

だから、疲れるまでできるだけ西に進んでしまおうと思い、
松本行きの電車に乗った。

ここまで来ると時間も相待って、車両に乗ってるのが僕含め2人くらいになっていた。
人がいないと気楽だな、と思った。

今日はもうこの電車で打ち止め、
どこに泊まるか考える必要がある。

もしも明日名古屋に寄るなら、松本に行く途中にある塩尻で止まる方がいい。

塩尻駅で、北陸 or 名古屋の分岐が発生する


けど、やっぱワクワクする方を選びたいと思って、松本まで行った。
着いたら21:30を過ぎていた。

薄着だったからめっちゃ寒くて、
回復するためにスーパー銭湯に行った。

夜ご飯を松屋で済ませ、ネットカフェで泊まった。

最初はオープン席しか空いてなかったけど、
1時間くらいしたら個室で寝られた。

リクライニングは革だから暑かったが、半袖だから寒くもあった。
体バキバキでだるい中、起きてチェックアウトした。
入会金含めて3000円くらいだった。


とりあえず松本を散策した。

初めて来たけど、松本は綺麗な街だった。
風情があり、川も整備されつついい感じだった。
松本城も綺麗だしカッコよかった。

和洋折衷感が良い感じ

ただ、店が少ないから行く場所もあまりなく、
ここを旅の終わりにするには少し寂しいなと思った。

マックで朝ごはんを食べながら、
名古屋経由して高知を目指すか、
日本海を目指すか迷った。

結局、スケジュール的にも金銭的にも
高知行くのは難しいから、
日本海に行くことに決めた。
北上して目指すは糸魚川だ。

アルプスに沿って北を目指す


糸魚川に行く電車は接続が悪く、
1時間乗って1時間待って、その繰り返しだった。

これは謎のオブジェ


乗り換え待ちの時間は、
古めのカフェで少し休憩したり、
川遊びをしたりした。

風景良過ぎた

川で靴を脱いで水に入ったり、石を投げたり積んだりしていると、
ああ、こんな自由でも良かったんだ、
こんなふうに体を動かしても良かったんだ、
という感動を思い出した。

電車ではずっと風景を眺めながら、
The ピーズの「生きのばし」
アジカンの「ブラックアウト」「転がる岩、君に朝が降る」を聴いていた。

何だろう、一人旅の寂しさと、旅先の郷愁を誘う感じにめちゃくちゃ合うのだ。


そんなこんなで松本を出発して5時間、
やっと糸魚川に着いた。

カズマくんが興奮しそうな街


名前がどちらもひねりがなさすぎる
海が好き きみが好き


海に行くのはワクワクした。
海は綺麗だった。
砂浜ではなく、小さくて丸い石がたくさんあった。

憧れの日本海

ホタルイカがたくさん打ち上げられて死んでいた。

カラスが食べに来てた


僕は何度も石切りして、
寝そべって目を閉じて思った。



 疲れた。




旅を楽しむにも、適度な体力と気力が必要なんだと思った。

ネカフェで寝て睡眠不足で、ずっと1人で電車に乗ってるから、
流石に飽きた。

飽きた飽きた!もう旅終わり!

流石に今日はネカフェじゃなくて、ちゃんとした布団で寝たかった。

ただ、名古屋の祖父の家に帰るのもお金がかかるし、

糸魚川に泊まれるかは分からないし、
泊まれたとして、それで5,000円くらいかかったら、節約して在来線で移動した意味も薄れる。

あと、もう十分旅したな、と思ったから、
もう帰ろうと思った。
これ以上は蛇足になる。

あと普通に疲れてるから帰って寝た方がいいと思った。
このままさらに移動してたら体調崩しそうな気がする。

糸魚川駅で新幹線の指定席を取ったら、
1時間半待つことになった。

腹が減ったので近くのお店に入って、
海の近くっぽい「岩のりラーメン」を注文した。

めちゃくちゃのり

余計な小細工せず、ただただ素材のポテンシャルで殴ってくる感じの味だった。うまい。
前に稚内で食べたほたてラーメンに非常にコンセプトが近い。

まだ新幹線まで時間があったから、堤防に座って夕陽を眺めた。

そういえば東京にいると、というか海が近くにないと夕陽を眺めるなんてこと無いな。
久しぶりに夕陽を見た気がする。

これは沈む夕陽

新幹線に乗るから調子に乗って、
チューハイと、ホタルイカの素干しを買った。
海岸に打ち上がっていたホタルイカがどんな味がするのか気になったし、
パッケージに描かれている社長にパンチがあったから買ってしまった。


ライターで炙ると美味いらしい

家に着いたら24:00過ぎていたけど、
まあとりあえず今日はちゃんと布団で寝られそうでホッとした。

思いつきの一人旅をしてみて、良かったこと悪かったことどちらもある。

まず良かったのは、時間を気にせずぼーっと移動できるから、メンタルの疲弊が少ない。
宿も新幹線も予約してないから、
疲れたら休んだらいいし、飽きたら帰ってもいい気楽さがいい。

悪い点は、予約してないから交通費と宿泊費が高くつくこと。
今回は高くつかないように在来線乗ってネカフェに泊まったけど、
体への負担はまあまあきついと思う。

でもまあ、一人旅なら全然在来線で良いなと思った。
どうせスマホいじって、ぼーっとするだけだし。
適当に途中下車してぶらぶらするのも楽しい。

青春18切符が使えるようになったら、また突発的な一人旅をしようと思った。

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