Araishi Juku

教育のことを書きます。 テーマは『パンドラの箱を…』みたいな雰囲気を目指しています。 …

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教育のことを書きます。 テーマは『パンドラの箱を…』みたいな雰囲気を目指しています。 箱を開けるのか、隅をつつくのか、観察するのか、まだ定まりません。 よかったらご覧ください。

最近の記事

その28 働き方改革の裏?(992文字)

1 はじめに  働き方改革という言葉にもずいぶん慣れました。  次のステップへ進むために、一つ考えたいことがあります。 2 合宿に参加して  とある合宿に参加して視界がクリアになりました。  ざっくり言いますと「働き方改革は手段であって、目的ではない」ということです。  決して働き方改革が悪いと言いたいのではありません。  むしろ、時間外勤務を抑制したり、これまでの行事を見直したりすることは、業務が多岐に亘り、多忙極まりない教師にとって、とてもとても良いことです。

    • その27 悪なる?働き方改革(528文字)

      1 はじめに  働き方改革て、なんなのだろう。 2 例え話  ここは、学生のクラブ活動。  体育会系でも文化系でもなんでもいい。  その競技、種目、演目に取り組みたい思いの者が集まって、一定時間、一緒に練習をする。  この一定時間は、長くもなく短くもない、一般的な必要時間である。  一定時間に多くの者が集まるからこそ、練習になり、楽しくなり、また、辛い経験も糧になる。  総合的に、勝利であったり、スキルアップであったり、心の成長であったり、なにがしか得るものがある。

      • その26 15時間勤務(443文字)

        1 はじめに  15時間勤務する教頭。 2 その理由 ほぼ教頭(校長)。 給食担当A 「職員室で給食食べる先生て何人になりますか?」 国語担当B 「このドリルのオンライン版、学校のタブレットで使えるんですか?調べてください。」 学年主任C 「教頭先生が言うんやったらやりますよ。」 3 正しい組織 給食担当A 「学級数や子どもの実態から考えてみました。 (エクセルの表を提示しながら)職員室で給食食べる先生は15人になると思うんですが、これで食数報

        • その25 入校証(1979文字)

          1 はじめに  年度末に差し迫るとともに、年度始めを迎えようとしている今日この頃です。  子ども達の姿が学校にない今、改めて、学校安全の根底について考えてみました。  多くの小学校には「入校証」を着用する仕組みがあるのではないかと思います。  安全・安心な教育を推進するには、安全・安心な教育環境を実現するには、欠かすことができないものではないでしょうか。 2 入校証とは  地域に住む方、出入り業者等正当な理由で校内に立ち入る者であることを、客観的に明らかにするもので

        その28 働き方改革の裏?(992文字)

          その24 『通知表』必要ですか?(2864文字)

          1 はじめに  小学校には、昔から通知表というものがあります。  そのなかでも、5段階や3段階の数字で、その教科の学びを評価するみたいなものが、評定欄だと思っています。  最近では、映画で、通知表を廃止した公立小学校が取り上げられる等、学校長裁量で、いかようにもなることが少しずつ知られるようになってきました。  さて、通知表というもの。  そもそも『在る(存在する)』ことが必然なのでしょうか。  今回は、通知表、評定欄に言及できればと思っています。  この通知表、

          その24 『通知表』必要ですか?(2864文字)

          その23「けんかの取り扱い」それでいい?(930文字)

          1 はじめに  事件捜査から考える、子どものけんかやトラブルの取り扱い。  「大」の大人が、街中で、けんかをして人を殴ろうものなら、警察のお世話になることは必然です。  警察の取り扱いになると… 2 つぎに…  被疑者(犯人)と被害者が、同じテーブルで、自分の言い分を言い合うなんてことは、まずありません。 3 にも関わらず…  学校で子どもが喧嘩をした時、先生たちは、飽きもせず「まず何があったか順番に聞くよ。まずAくん。」なんてことをやります。  すると興奮冷め

          その23「けんかの取り扱い」それでいい?(930文字)

          その22 すべての子どもに、協働的な学びを?(1459文字)

          1 はじめに  今回は、すべての子どもにとって、協働的な学びが必要な理由について考えました。 2 これまでの疑問点  いわゆる「よくできる子ども」が「先生の話なんか聞かなくても授業わかるし。」や「(グループやペアでの学びに対して)そんなんせんでも、全部わかってるし。」と発言することがあります。  塾に行ったり、スムーズな理解ができたりという理由等で、学校で学ぶ前に、知識を獲得していくことがあります。  その努力や過程、結果は、本当に素敵な事実です。  このような子ど

          その22 すべての子どもに、協働的な学びを?(1459文字)

          その21 叱らない指導?叱る指導?どっち?(575文字)

          1 はじめに  「叱らない指導」にスポットが当てられて、はや何年になるのでしょうか。  と思っていたら「いやいや『叱る指導』が大事でしょ!」や「叱って、なんぼでしょ!」みたいな考えも、最近よく聞くようになってきました。  さて、どっちがいいんでしょうか??? 2 おわりに  どちらがいいのか、どちらが正解なのか、そんなことはわかりません。  と言うか、両方正解だし、両方不正解なところもあると思っています。  「叱らない指導」で救われ、育まれた子どもは、たくさんいると思

          その21 叱らない指導?叱る指導?どっち?(575文字)

          その20 「プラン型」?「デザイン型」?(1918文字)

          1 はじめに  教師が主導権を握る「プラン型」授業の時代は、終わったと思っています。  「主体的・対話的で深い学び」を考えると、「デザイン型」授業が求められる時代になったと考えることができます。  そもそも「プラン型」「デザイン型」とは何を意味するのでしょうか。 2 「プラン」と「デザイン」について  学校現場では「授業プランを考える」や「学びをデザインする」という表現が、少なからず使われることがあります。  そんな言葉に『型』という言葉をつけて『プラン型』と『デ

          その20 「プラン型」?「デザイン型」?(1918文字)

          その19 『漢字の学習』もっと柔軟に?(1558文字)

          1 はじめに  小学校では、約1000個の漢字を学びます。  今回は、漢字の学びについて考えます。 2 漢字の指導  はねていない。  はらっていない。  果たしてどこまで漢字の学習で、必要であり、大切にするべきなのでしょうか。  今この現代でも、自分の名前を書くことや、メモをとること等は、生きていくうえで必要だと感じています。  一方、本を読んだり、タイピングして漢字変換したりする時に「とめ・はね・はらい」を詳細に意識した漢字を覚えていることは、必要になりません。

          その19 『漢字の学習』もっと柔軟に?(1558文字)

          その18 『学校の授業』これでいいの?(940文字)

          1 学校の授業これでいいの?  現学習指導要領における『主体的・対話的で深い学び』のある授業は、教科書をなぞるだけでは難しいと感じています。  決して教科書を批判したいという話ではありません。  教科書は、とても秀逸で、こんなにも頼りになる『奴』は、いません。  むしろ『相棒』です。  スポットを当てたいのは、一つの教室に、たくさんの子どもが集まれば、教科書に書いてあることは、授業までに、すべてクリアしている子が居る事実です。  また、教科書に書いてあることが、一人で考

          その18 『学校の授業』これでいいの?(940文字)

          その17 『集団下校』必要ですか?(1620文字)

          1 はじめに  約40年程前には、既に小学校では集団下校という取り組みが行われてきたように思います。 2 集団下校の種類 (1)四月、新一年生に対して  新年度、入学して間もない新一年生を対象に、住んでいる地域を一つの集団として、担当の先生の引率の元、児童の自宅近くまで引率するものです。  定められた一定期間に、定められた出発時間、到着予定時刻の元、保護者がそれを承知しているという特徴があります。 (2)各種災害等有事対応として  地震や津波、大規模な火事等各種

          その17 『集団下校』必要ですか?(1620文字)

          その16 コミュニケーション能力?(1665文字)

          1 はじめに  コミュニケーション能力を育むことは、とても大事だと思っています。  しかしながら、どのようにすれば、それが育まれるのかというと、明確な答えを持ち合わせないことも少なくありません。 2 子どもと接して ①先生「今から何したい?」  児童「…」 とか ②先生「うろうろせずに給食を食べなさい!」   児童「あっ…え、えっと…は、はい…。」    (…◯◯さんの牛乳がなかったから持って行ってあげただけなのに…) みたいなこと、ありませんか? 3 よくある

          その16 コミュニケーション能力?(1665文字)

          その15 『ハンドサイン』必要ですか?(1278文字)

          1 はじめに  小学校の文化にハンドサインがあると思います。  おそらく小学校の文化と言っていいのだと思っています。  『ハンドサイン』について、どんな考えをお持ちですか。  主体的・対話的で深い学び、つまり言い換えると子ども主体の授業を考えた時に「ハンドサインて、どうなんだろう」と思う今日この頃です。  ちなみにハンドサインとは、以下の感じです。  児童『⚪︎⚪︎だと思います。どうですか?』  その他の児童  右手を挙手するように上に突き上げながら、じゃんけんのグー

          その15 『ハンドサイン』必要ですか?(1278文字)

          その14 大事なのは、テストですか?(739文字)

          1 はじめに  授業について、若手の先生から、こんな意見がありました。  「(ペーパー)テストないんで、適当でいいかなと思うんですが…」  「3 時間の単元なので…」  「苦手なんで、適当にやろうかと思っています…」  「あんまり(授業する)意味ないんで、軽く流そうかなと思ってます…」  どういう意味が、こめられているんでしょうか?  若い教員による、このような発言は、特に気になります。  ベテラン教員であれば、豊富な経験に裏打ちされた理由を慮ることも可能性として小さ

          その14 大事なのは、テストですか?(739文字)

          その13 半落ち…教師の罪(1377文字)

          1 はじめに  捜査一課の刑事のように、取調室にて、目の前にいる被疑者と対峙して、言葉のやり取り、表情、動作、ひいては目の動きから、真実を導き出し、完全なる自供、自認を得られのは、神業でしょう。 2 「悪気なく、(善意で)したけど…」  しかしながら、刑事であっても、ごくわずか、まして、教師となれば、子どもの『供述』だけで、すべての真実を引き出すのは、ほぼ不可能ではないでしょうか。  いじめ容疑について考えます。  子どもは、教師の聞き取りに対して、小出し小出し

          その13 半落ち…教師の罪(1377文字)