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上海『エチレングリコール』製造工場火災の記事を読んで!


いつもありがとうございます。

先週18日、上海の大型化学工場の爆発・火災がありました。火災のニュースを見るとエチレングリコールの工場のようですが、複合的な火災のようにも見えました。

エチレングリコールは一般の方々にとって身近な物質ですね。最近ではより安全性の高い物に代わってきていますので問題は少ないかと思いますが、知っておく事は大事ではないかと思い記事にしました。私が扱う薬品にも含まれています!


ヘッダー画像は、京浜工業地帯工場の夜景でフリー画像ですので上海の化学工場の火災とは関係ありませんのでご了承ください。


そもそも『エチレングリコール』とは?

以前はその性質を利用して冷却材などに使われていました。子供の誤飲などから現在は吸水性のポリマーなどに変わっていますが、古い冷却材や保冷材が残っていたら廃棄するのがよいかと思います。また不凍液などでは現在も使用されています。ネットでも販売(ほぼ業者向け)されていますので購入する方は取り扱いに注意してください。

融点 -12.6℃ この性質を生かして不凍液などに利用されていますね。引火点は111℃で発火点は400℃を越えています。危険物四類の第三石油類に分類されていますので、第一石油類、第二石油類と比較すると安全性は高い事になります。

(お役立ち便覧より画像をお借りしています)



末端に-OH基を有するのでアルコールの仲間となり、2個OHがあるので二価アルコールに属します。

危険物に属していますので当然毒性があります。このような多くの有機溶剤は腎臓機能障害などをもたらす恐れがありますので取り扱いには注意が必要です。保冷材や冷却材への使用は最近は少ないかと思いますが、誤飲した場合は直ちにかかりつけ医に行くなどの処置が必要かと思います。


所で末端の-OHは色々な他の物質と反応をします。Oは結合の手は2本ですね、Hは1本です。Hが外れて余ったOの結合の手に別の物質を反応させると無限と言えるほど色々な物に変化していきますので、工業用の材料としても利用されており、様々な生活の中で目にしています。

今回の上海のエチレングリコール製造工場での大規模な火災、我々一般人が普段手にするもの、目にする物への価格への影響が出なければよいと思っていますし、そう願うばかりです!!



値上げは勘弁ですよね~ ( ノД`)シクシク…



溶剤ポケットブック、化学用語辞典参照しています。




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