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人生2周目

夏休みの間、我が家の前の道路に、ちょっと不良ぽくって
ちゃんちゃな雰囲気の少年たちを、二、三人、時々見かけた。

全員私服で、自転車に乗っている少年、今どき見かけなくなったヤンキー座して時間つぶししている少年。彼らのお目当ては、ご近所の娘さんだった。

よその子の成長は早い。つい最近まで小学生だったご近所の娘さん、中学生になったようだ。

私が、自転車で出かけるとき、彼らの視線をわずかに感じる。
車で出入りするときは、車の死角に入ってしまうので、ちょっと迷惑した。
しかし、とくに迷惑をかけるわけでもなかった。

今も迷惑とは思っていない。青春思春期、好きにすればよいと考えている。ご近所さんの教育方針なので、私が口をはさむのは差し控えたい。

だが、先日、夜9時すぎ、我が家から1キロほど離れた道をウォーキング中
二人乗りの自転車とすれ違った。
運転していた少年は、私とすれ違った際、なにか奇声を発した。
ヤンキー少年が発するやつを。
そういうお年頃なので、意味もなく叫んだりするでしょう。
怖くも気持ち悪くもなかったが、後ろに乗っていた少女の顔を見て驚いた。
薄暗くてもはっきりわかった。ご近所さんの娘さんだったのだ。

一体門限何時なんだろう?

ご近所さんはいつも両親そろって仕事に忙しそうだ。
娘の変化に気が付いていないのかな?
ご近所さんに、告げ口したりはしないけど。
将来、このことが、あの娘さんにとって黒歴史にならなければよいのだがと
子育ての経験がない、ババアはだんだん心配になってきた。

ちょっとネタバレ
漫画「東京リベンジャーズ」で、ヒロイン日向ちゃんの父は、
娘が不良のタケミチ君と交際していることを知り、
タケミチ君に直談判し、娘と別れてくれるよう頼む。
タケミチ君は、外見は中学生でも中身は、26歳の大人で人生2回目の中学生をやり直しているので、もちろん、日向ちゃんと別れるのだが。

ご近所さんの娘さんが、人生2周目でないことだけは、はっきりした。



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