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ほとけさまのおしえ「お見送り」

 お寺には様々な方が来られます。

 お葬式や年回法要のご相談や、ご位牌や掛け軸のお焚き上げの依頼、お寺の由来や御朱印のご希望など、内容は「多岐」に渡ります。

 でも来られるからには何かしら「ご希望や心配事」があるからであり、なるべくご希望を叶えて心配事を安心できるように「ご相談」をお受けします。

 そして、別れ際には駐車場まで一緒に歩いていき、そこで車が見えなくなるまで「お見送り」をさせていただきます。

 その駐車場までのひとときに交わす会話がなぜかとても「魅力的」に感じております。

 もう要件は済んでおりますので、天気や景色や草木の様子など所謂「世間話」が主です。

 そんな中で「実は、、、」と本音が出たり、ご相談の経緯を話していただけるときもあります。

 また乗ってきた車が「新車」だったりすると、そこからまた話が盛り上がることもあります。

 「プラグインハイブリッド」の新車で、充電ばかりでまだガソリンを一回も入れていないとか、前の車が動かなくなって「思い切って」外車に買い替えたとか。

 自分の車には全く執着のない私ですが、御同行様の車は「興味津々」で聞いてしまいます。

 でも御同行様も車を買い替えたことに気づいたりすると、「嬉しそう」に説明してくれます。

 そういう何気ないやり取りが楽しくもあり、「和顔施や言辞施」の受け渡しができる機会になっていれば嬉しく思うのです。


☆今日の一句☆

 何気ない
    会話に春の
        こよみ待ち

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