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仏教に学ぶ生き方、考え方「ひとこと、話しかけるということ」

 皆さんはその場限りの人や、たまたま居合わせた人に「声をかける」ことはありますか?

 最近はなるべく声をかけたりしないという風潮があり、マンションや集合住宅では挨拶が「必要ないという規約」まであるようです。

 確かに煩わしかったり、関わりたくない人でも挨拶をしないと「変」なふうに思われたりもあるからでしょう。

 でもまだまだ私の田舎では普通に会釈や「挨拶」をいたしますし、時には立ち話や長話になることもあります。

 どちらがいいのかと言うことを言うわけではありませんが、実は仏教には声をかけることは「大切な修行」とされております。

 お釈迦様が四十五年間に渡り行った数々の説法や行いから、大切なエッセンスをまとめたものが「六波羅蜜」と言われておりますが、そのひとつに「布施」があります。

 そして布施には、実は「心こそ大切」であると言われております。

 もっと言うと物や財産を布施しなくてもできる布施が「七つ」あるとされており、「無財の七施」と言われております。

 その中の一つに「言辞施」(ごんじせ)と言われるものがあります。これは簡単に言うと「優しい言葉をかける」という修行です。

 当然、笑顔で話しかけたり(和顔施)優しく見つめたり(眼施)気遣いをしたり(心施)ということも同時にする事になり、たくさんの修行ができるわけですが、まずは話しかけることでそれらの布施が「始まる」わけです。

 お金がなくても物を持っていなくても、布施ができると思えばちょっと心のどこかに留め置いて、「気軽に話しかける」ことができるかもしれないと思っております。


☆今日の一句☆

 話しかけ
    あなたの存在
         見つめてる

 


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