からだの記憶

30代半ばからジョギングをしている。10年近くになるか。理由は健康だ。ダイエットをしなければならなかったので、走り始めた。

しかし、その10年の間にも紆余曲折があった。

体調が悪くなり、一定期間走れないことがあった。

なんだかわからないけど、忙しくなって、走れない時期もあった。

そんなとき、おもしろい事実に気づく。

数週間走れないだけで、からだは走り方を忘れてしまっている。数週間前に走れた距離も、息が切れ、休み休みじゃなくては走れなくなっている。

けれども一度走ると、からだは慣れてしまう。一度の経験を記憶するのか、それとも以前の経験が引き出されるのかはわからない。が、走れるようになるのは間違いない。

もっとも、元々日常的に走っているから起こる現象なのかもしれない。学生以来四〇代まで走っていない状態でやっても、それはいきなり起こらないのかもしれない。けれども、それぞれの経験に応じてそれは起こっている。

走るには良い季節なので、始めて見たらいかがだろうか。

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