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アルク「日本人の英文法完全治療クリニック」のレビューと評判📚

やあ、まさぽんだよ。

今日はとあるKindle本のレビューを書いてみようとおもうんだけど、その書籍のタイトルが「日本人の英文法完全治療クリニック(T.D.ミントン)」ってやつ。

2019年に出版された書籍なんだけどさ、元は同じタイトルで2008年に刊行されてたやつを改良したらしい。でもとあるAmazonレビューによれば、両者で内容にほとんど差はない、とも書かれている。

まあ詳しい見どころは、Amazonレビュー読んでもらえればだいたい分かるかなって感じだけど、なんとなく英語上級者っぽい人が多かったからさ、「初心者にはどうなん❓」って気になるよね。

結論から言えば、この本、初心者にはオススメできない。

というのも、内容がけっこうハイレベルというか、細かくて高度な文法を取り扱っているからだ。

ただ、読めば良質な知識は得られるのは確かなので、ある程度、英語力に自信のあるって人は読んでみると良いと思う。また後で具体的な対象者を説明しよう。

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💎「日本人の英文法完全治療クリニック」著者プロフィール

この本を書いたT.D.ミントン氏のプロフィールは以下の通りだよ。

慶應義塾大学医学部教授。1959年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学卒業。日本医学英語教育学会理事および学会誌編集長。ケンブリッジ・オックスフォード協会代表。日英協会専務理事。日本英語交流連盟理事。日本在住38年。著書は『ここがおかしい日本人の英文法Ⅰ~Ⅲ』『日本人の英語表現(研究者)』など。趣味は音楽、登山、ゴルフ。

この人、38年間も日本に住んでいるってのが、他のネイティブスピーカーとは大きく異なるところで、日本人にありがちな英語の間違いを知り尽くしている。

一般のネイティブスピーカーにありがちなのは、日本人の英語学習者に対して「ノーノー、その表現は不自然デス👱‍♂️」としかアドバイスしてくれないよね。

けど、このミントン氏は、「なぜその表現が不自然なのか❓」ってとこまできっちり解説してくれるから、日本人にも馴染みやすい。

ちなみにこの著者、「日本人の英文法完全治療クリニック」以外にも色んな文法解説書を出しているけど、一般の英語参考書には載っていない「細かいニュアンス」などが詳しく載せている。

ぼくはこの本しか読んでないけど、それでもずいぶんと学びになったよ!

一般の分厚い文法書ってめちゃくちゃボリュームが多いけど、この本だったら通常の新書と同じくらいの労力でサラっと読める。

なぜボリュームが少なくて済むかといったら、この本では「日本人が誤解しやすい文法」に絞って解説をしてあるためだ。

「あ~その程度のことはもう知ってるわ😪」みたいな知識はだいぶ省かれているので、あらゆる項目が新鮮に感じる。

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💎「日本人の英文法完全治療クリニック」を読むべき人の特徴

この「日本人の英文法完全治療クリニック」なんだけど、「読むべき人」と「読むべきでない人」に分かれているな、と僕は感じた。

以下に、この本がおすすめできる人々の "特徴" を挙げておこう。

🌏 ある程度長い間、英語学習をしてきた人
🌎 多読を習慣化している人
🌍 英語中級者以上
🌏 英語を人に「教える側」の人
🌎 ビジネスなどで重要な会議や交渉をする人
🌍「正しいニュアンス」を知りたい人
🌏 ネイティブにビシビシと指導されたい人
🌎 ネイティブ特有の表現と日本人の英文法の「差」を知りたい人

・・・って感じで、中~上級者向けだね。

正直、あまり初心者向けではないと思う。

なぜなら英語初心者の場合、まだ文法知識がしっかりと頭に入っていない可能性が高いからだ。

この著者の指摘する「日本の英語指導では、よく〇〇って言われてるよね?」みたいな言葉に共感できない可能性が高い。

初心者のうちから、この本に書いてあるような「細かいルール」を知ってしまうと、ルールにがんじがらめにされて、まともに英語を操れなくなる。

初心者は「分かりやすさ」を求めるからね。

だから教える側も、細かい区別は教え過ぎない方が良かったりする。

でも逆に、英語を「教える側」の人は、この本に書いてあることは一通り知っておかなきゃダメだ。

ぼくも人に英文法を教えてる立場なんだけどさ、この本には「その教え方はダメです❗間違ってます❗」みたいなことが色々書かれてて、「マジか」って思ったからね。

ちょっと細かすぎる指摘も多いかなって気はしたけど、教える側としては「これは知っておかないとマズイよな」っていう箇所もいくつかあった。

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💎「日本人の英文法完全治療クリニック」のレビュー

さて、この「日本人の英文法完全治療クリニック」のレビューだけど、この本は一言で言えば、「日本人にありがちな勘違いを修正してくれる本」だ。

ただ、所々大袈裟に「この覚え方は完全に間違っている😤」みたいな表現が鼻につくってのはあるかも。

ぼくも最初に読み始めた頃は、「なんだァ⁉️ネイティブだからって偉そうにしやがって😤別にそこまで大きな間違いって訳でもねェだろう」と感じた点がないわけではない。笑

まあ日本人ってさ、既に持ってる知識を、また別の角度から説明されると「貴重なことを学べた!!!!今までの知識はクソの役にも立たない!!!!」って、0か100かで考えがちなんだよね。

英語業界ではこの「Aは間違っている!Bが正しい」みたいなnot A but B的なテクニックがあちこちで使われてるけど、それは自分の主張に、より強い説得力を持たせるためなのだ。

まあ、英語業界って、教える人がたくさんいるからさ。同業者をいかに潰すか、みたいなドロドロした醜い争いがあったりするんだよね。ぼくはあまりそーゆーの好きじゃないけども😓

でもさ、英語を学ぶ目的って、知識でマウント取ることじゃなくて、あくまでコミュニケーションに価値がありますよね❓❓

「分かりやすく教える」ことを目的とした結果、ちょっと真実とは離れた感じになってしまうことって、多々あるじゃん。

「100%正しい」も「100%間違ってる」もないわけで、すべては相対的であり、テーゼとアンチテーゼの弁証法により真理により近付くというだけなのであります👓✨

だから、この本を読んでいいのは、あくまで一通り文法やら構文を学び終えて、英語上級者になりたいと望む人だけだとぼくは思った。

"couldn't help ~ing" の項とかさ、正直そんな細かく場合分けしなくてもええやん、とは思ったかなw 一通り読んだけど、そこまで明確な違いがある訳でもなさそうだったしね。

なので、文法を初めて学ぶための教材としては、あまり適切でないかもしれない、とだけは言っておこう。

ただし「英語を教える側」の人なら、この内容を知っておく必要はあるから、何度か通読しておくと良いよ❗️✨

英文の多読をしている人だったら、なんとなく分かっているであろう得られる暗黙知とか、「なんとなくこっちのが自然な表現だよね」的なバイリンガル感覚を言葉にしてハッキリと学べるのは、この本の良いところ。

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💎「日本人の英文法完全治療クリニック」の評判

「日本人の英文法完全治療クリニック」を読んだ人はぼく以外にもたくさんいて、Twitterで評判を調べてみたら、けっこう英語はこれまで勉強してきたぜってタイプの人↓が多かったね。

全体的な意見としては、「丸暗記で対処してきた文法」の構造を、具体的にネイティブの視点から解説してくれてるから、細かいニュアンスの違いを理解できて良かった!っていう感じ。

逆に言えば「細かいことはいいじゃん!伝われば!」派の人にはあまり向いていないかもね。

あくまで、ハイレベルかつネイティブに近い英語を学びたい人が手に取って読むべき本だと言えるだろう。

巷では英作文の添削サービスなんかもあちこちにあるけど、いきなり添削を受けるよりかは、まずこういったルールブック的なのをバイブルにして、型を身に付けていく方が効率的だと思う。

もちろんネイティブ添削を受けるのも悪くないんだけど、この著者くらい丁寧に解説してくれる人はまれだからさ。まずは理屈を一通り押さえて、指摘しなくても分かる知識を増やしていくのが先決かなと思うね。

まあ、英語に限らず、アウトプットって、事前に大量のインプットがないとできないからさ。

英語の文章をたくさん読んでいれば、別に説明されなくてもなんとなく感覚で「コレは使える」とか「コレはちょっと不自然」とか見分けがつくようになるんだけど、それだけだと時間かかるからね。同時並行でこういう本も読んでみるのをおすすめするよ。

というわけで、今回のレビュー終わり❗️

このnoteでは英語初心者向けに、なるべくモチベーションを高めて英語の壁をガンガン乗り切ろうぜって話をしてるから、他の記事も読んでみてね✨

【次の記事】
英語の勉強をいくら読んでも、英語は話せるようにならない!?


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