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【ライブ回顧録】RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO



 こんばんは。シリアスファイターです。




 2年に渡って書いてきた、過去に参加したライジングサンの振り返り記事もこれで最終回。


 2018年は参加できなかったため、翌2019年の記録です。




 なんと言ってもこの年は、初日が台風の影響で中止に。




 とうとうNUMBER GIRLを見れる!と息巻いていたらまさかの結末に唖然として、どうしようもない気持ちをその日はカラオケにぶつけたことを今でも鮮明に思い出します。



 明日もどうなることやら…と思っていた矢先…、タイムテーブルを変更の上開催するとの知らせが…!


 ということで1日のみとなったものの、その分元気いっぱい楽しむ準備を整えて眠りにつき、当日を迎えることとなったその時に時計の針を戻します。







 初日中止事件の翌朝、私が起きたのは7時過ぎだったけど、出発は更に遅れて10時近く。


 この年は初めて、会場内の駐車場券が取れたこともあり、車で会場に向かったが、既に駐車場に入ろうとする車は大渋滞。



 なんなら一度、車の待機列を見逃してスルーしたりしていたら余計に時間をロスしてしまい、それから駐車場に入るまで実に3時間以上かかる事態に…これは完全に計画ミス…エゾロッカーの朝は、私の想像以上に早かった…。



 せっかくWESSさんが、1日のみの開催で色々時間がかかることを見越して、開演時間を後ろ倒しにしてくれたにも関わらず、それを生かすことができぬまま、最初に見る予定だったフジファブリックは会場に着く頃にはライブ終了…くっ…。


 それでもこの後のスケジュールを考えるとめげている場合ではない。
 もうテントサイトにテントを張っている時間すら惜しいということもあり、早々にお昼ご飯だけ食べて、ここからは見たいライブに集中。




 というわけで一発目はクリープハイプ。
 ライジングで見るのはこれで2回目。
 MCでは尾崎さんが前回出た時は悔しい思いをしたようなことを話していて(その時のライブは私も見てたけど、そうだったの!?と思うこともありました。)、今日はいいライブができているとのことだったので安心。


 カオナシさんの「火まつり」もとうとう聞けて、「二十九、三十」になる頃には、ヒリヒリするような夕日の熱に煽られて、心もジリジリ燃えていた。


 お次はdef garegeで、a flood of circle。
 無論いつも通りの爆音ロックショーで頼もしいことこの上なかったけど、なんと言ってもこの日はこれ↓(公式の動画です。)




 「好きな曲やりま~す。」という佐々木さんの言葉から、渡邊さんのドラムが鳴った瞬間に、身体の全細胞が大反応。
 …ええっっ!!??
 本当に「好きな曲」だあああああああ!!



 まさか音源でしか聞くことはないと思っていた、UNISON SQUARE GARDENの「フルカラープログラム」のカバーを生演奏で聞く機会が訪れるとは…!
 とてつもないサプライズで嬉々として手を挙げて大はしゃぎしている人があのテントにいたとしたら、間違いなくその一人は私。
 ちなみにこの動画には映っていない。



 昨日が中止とか、今日も遅刻したとか、そんなことは全てどうでもよくなるほどすっかり楽しくなっていた頭で会場を散歩。
 すっかり出遅れたけど残ってるかな…?という一縷の希望を胸に物販ブースに立ち寄ってみると、ELLEGARDENのグッズはほぼ全部残ってる!並んでいない!
 素早くタオルを購入。
 今日の夜はこれでもうポカポカ暖かい(精神的な話)。



 そのまま恒例の缶バッジガチャを回したり、早めの晩ご飯を食べたりと、割とのんびりと過ごしていると日も大分落ちてきた。


 お次はEARTH TENTでTHE KEBABS。
 とうとうライブを見れる。
 佐々木亮介さん2連発。


 同じ曲を2曲やったり、とにかく楽しいロックンロールの連打応酬。
 途中にはゲストボーカルでLiSAさんも登場し、さらに華やかに。
 後にも先にも、あの至近距離でLiSAさんを見たのはあれが最後だったな…。



 こうして夜、この日の21時からは競合しているバンドが強すぎてギリギリまで相当揺れていたけど、タオルを買った辺りでもう腹は決まっていた。




 とうとう見れるELLEGARDENのライブ。
 SUN STAGEに着くとスタンディングエリアの前方は既に人でパンパン。
 私は広大なスタンディングエリアの丁度中間地点くらいにはいただろうか。


 ただならぬ心持ちでそわそわしながら待つこと数十分。
 開演時刻間近になると、ステージも含めた全ての照明が消え、この時間恒例の打ち上げ花火大会。


 花火自体は至極綺麗なので割と見とれていたけれど、これが終わるとともに始まるライブのことを考えると気が気じゃない。
 ということは毎年思うことだけど、その思いだけに焦点を当てると、この年が一番、気が気じゃなかったと思う。


 きっとこの瞬間を待ち侘びたエゾロッカーによる歓声や悲鳴や雄叫びで大地が揺れ、そのまま天変地異とか未曾有の大災害に発展して、石狩湾で荒れ狂う海や、演奏により生じた竜巻か何かで、うわあああああ!となって世界は終わってしまうんだろうなんて、考えていたかどうかは正直覚えてないけど、そのくらい、心ここに在るようで在らず。




 花火が終わりSE。
 うおおおおおお!大歓声に次ぐ大歓声。


 ついに目の前に姿を現す4人。
 でも、まだ現実感に乏しい。


 でも、せーのでバンドサウンドが襲いかかる「Fire Cracker」が始まった途端確信。
 私の目の前で音を鳴らしているのは紛れもないELLEGARDEN…!!!




 そのまま「Space Sonic」を喰らい、「Supernova」を喰らい、本当に本物のELLEGARDENの演奏に興奮。
 すると唐突にその瞬間はやってきた。
 曲は「モンスター」


そういう二つとない宝物を集めて 
優しくも揺れてる声と合わせて
一つ一つ片付けていく僕らは 
不確かなまま駆けてく

モンスター


 特別な思い入れがある曲、という訳ではなかったけど、驚くほど心で理解できたような気がする歌詞と、真っ直ぐ力強く優しい演奏と歌。



 エルレの音楽と出会って、活動休止期間を経て、とうとうライブで対峙する現実が訪れた今日の日までの自分の人生が、1つの線で繋がったような感覚に震えて、涙が止まらなくなった。


 感覚レベルで音楽に興奮した数少ない貴重な体験。
 あれだけ広い会場で、このライブを楽しみにしていた人の数は計り知れないけど、間違いなく自分にしかない心の側面を震わせてくれた瞬間だった。


 幸せな余韻に浸ってるとお腹が空いたのでお夜食タイム。


 こんな罪悪感のある時間に、そんなことを考えずに欲望のまま食らうのは1年のうちでおそらくこの日くらい。(オールナイトの別のフェスは除く。)


 ラーメンは会計こそスムーズだったが、受け取り待ちの人が想像以上で、受け取る頃にはもう銀杏BOYZのライブは始まっていた。



 前にライジングで見た時にはもう峯田さん一人で、その時はカラオケ音源や弾き語りだったけど、この日はサポートメンバーを含めたバンド編成。


 「SCHOOL KILL」で大いに叫んで、「ぽあだむ」の甘酸っぱいメロディに浸って、こちらも感情が忙しかったけど、何より大変だったのは「夢で逢えたら」


 私の心のロマンチックエンジンさんは、聞けると思ってなかったので、急遽フル稼働。
 丁寧に歌詞と情景をなぞるような峯田さんの歌声の後ろで、終始どしゃめしゃに掻き鳴らされるバンドサウンドのミスマッチ感があまりもマッチして、真っ暗な夜の空に光って溶けていくような、幸せだけどほんのり寂しい気持ち。



 真夜中にとてつもなく美しいロックの光景だった。



 結構たっぷりやるなと思ったら、想像以上に時間が押していた笑
 後で怒られたりしてないかな?と余計な心配をしながらEARTH TENTに戻るとすぐにROTTENGRAFFTYのライブが始まった。



 この日は実質1日のみの日程だったため、いつもなら2日目の深夜には疲れ果てて道で眠る人も増える中、この日は元気いっぱいな人がまだまだたくさん。
 でも、私はエルレ→銀杏の流れで、正直かなり疲れていたため、テントから出て少し離れたところにレジャーシートを広げて座って見ていた。



 数曲分記憶がないということは多分寝てしまっていたんだと思う(本当にすいません。)。
 演奏はもちろんバチバチにかっこよく、「響く都」のコールアンドレスポンスやたくさんのお客さんが元気よく手を挙げる様が外からも見える。
 すいません…秋のツアーでリベンジする(実際した)ので…今日はこれで許してください…。



 流石に少し回復してきたので、予定通りdef garageに移動し、神聖かまってちゃん。
 ちょうどベースのちばぎんさんが脱退を発表した頃で、私としてはおそらく現体制でライブを見れるのはこれで最後だろうというタイミングだった(実際そうなった。)。




 真夜中に聞く「夜空の虫とどこまでも」はとてつもない合法トリップ感に目眩がしそうだったり、「ロックンロールは鳴り止まないっ!」の熱狂はカオスだった。
 先ほどの銀杏BOYZ以上に、この短い持ち時間をオーバーする可能性があったの子さんは予想通り中々退場する気配がなく、最後はメンバーに抱えられる形で退場笑。




 カオス極まれりだったけど、すっかり元気になったのでこのまま朝まで乗り切れそう。




 時間があったので歯磨きだけサッと行い、何ならEARTH TENTの大トリだった打首獄門同好会すら見れちゃうかも♪と思ったが、とんでもない人だかりだったのですんなり諦めて、早々にSUN STAGE前方で待機。
 間近でDragon Ashを体感しようという運びになった。



 過去に何度もフェスで見てきたバンドで、それはそれは激しいことになるライブが特徴だけど、この日のライブはそれ以上に優しさが滲み出たライブだった。


 このシチュエーションだったら聞きたいと思っていたミドルナンバーが次々に披露される中、快晴の空にゆっくりと昇り、その明度を上げていく朝日。


 すっかり朝になったステージに、原曲通りのゲストボーカルを迎えて演奏される「ROCK BAND」は、本当に美しくてしなやかで力強いロックバンドの、これ以上ない存在証明で胸が熱くなった。


 アンコールではKjさんとともに、なぜか細美さんとTOSHI-LOWさんが現れ笑、二人ともそれはそれは楽しそうな様子笑。
 最後の最後にアコースティックで披露されたTHE BLUE HEARTSの「青空」は忘れられない。




 どれだけ大変な状況でも、できる限りの最善を尽くして全うする。



 1日だけでもあまりにも濃密すぎたフェスを終えた先にあった一点の曇りもない朝日は綺麗すぎて、未だに忘れられない。


 今回は以上です。


 ここからコロナ禍に突入し、2年間開催がなかったライジングサンですが、2022年に規模を縮小して復活。
 それ以降の感想については、私がnoteを始めてからまとめていたとおりです。


 いよいよ次の週末、私自身としては10回目の参加となるライジングサンです。
 今年はどんな景色が、どんな朝の風景が見れるでしょうか。
 そろそろワクワクソワソワしながら、その年にしかない景色を楽しみに待ちます。



 最後まで読んでいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。

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