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#57 キャリアコンサルタント活躍の場(その5)

1.土曜つぶやき塾のテーマは「偽悪」

毎週土曜日10時の原島博先生の土曜つぶやき塾、本日のテーマは「偽悪」でした。「偽善」をテーマに話すことは結構ありますが、「偽悪」は初めての経験だったと思います。約20名がZoomオンラインで参加ー未知の関係性の中で、これまでにないテーマで話すことも、新しい組み合わせ、一つのイノベーション。頭の体操としても、楽しい時間でした。

偽悪」を分解すると、『』(人の為)にする偽り(いつわり)の『』となります。私は、あえて悪ぶることが思いやりだった、B君の「偽悪」のことを想い出していました。機会があれば、又、お話したいと思います。

2.7月27日(水)JADAフォーラムに参加

添付の内容で、2022年度JADAフォーラムが開催され、私も参加しました。
JADA(ジャダ)は、(一社)中高年齢者雇用福祉協会(英:Japan Association of Development for the Aged)の略称で、私は5年前から
JADAに所属して講師・研究員として活動しています。

2022年度JADAフォーラムちらし

フォーラムは、コロナ禍で、2020年、2021年が2年連続で開催中止となったため、2019年以来3年ぶりの開催(オンライン)となりました。この間、人材開発の分野でも大きな環境変化がありましたが、フォーラムは、国からのメッセージとして厚労省キャリア形成支援室長(國分氏)の基調講演、それを受けた好事例としての住友ファーマの事例研究発表、最後に協賛の参加企業の人事担当者による情報交換会と続きました。

基調講演で國分氏は、6月に公表された「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」を取り上げ、労使の「協働」と共に、”伴走者としてのキャリアコンサルタントの役割”の重要性を強調され、更に、”一層の普及促進、認知度・専門性の向上を通じて、キャリアコンサルタントが、社会のインフラになることへの期待について言及されました。

事例研究(住友ファーマ)では、セルフキャリアドックを軸とした「社内キャリアコンサルタント」によるキャリア支援について、発表がなされました。住友ファーマでは、8名の社内キャリアコンサルタント(人事部所属)が従業員のキャリア支援に関わり、キャリアコンサルタントの有資格者も数十名いるとのこと。

通常であれば、ここでフォーラムは終了ですが、今回は発表後にフォーラム参加者による意見交換の場が設けられ、40分間、私は小グループの人事担当者による意見交換の司会進行役を務めました。

意見交換の場で感じたのは、キャリアコンサルタントの活用について
・必要性は感じているが、社内の養成が追い付かない
・社内人材だけでなく、社外人材の活用も併用し、従業員に選択の幅を持たせた方が良い  ・・・と考えていること
更に、従来型の人事からの脱皮を期待されているが、何らかのきっかけやヒントが欲しくてフォーラムに参加した・・・との声が多かった為、最後に、”その思いを「言葉」にして、明日から実践を始めてみませんか?”
とお話して、全員に語ってもらい、情報交換会を終了しました。

3.キャリアコンサルタントに対する企業のニーズ

国は、2025年3月末までにキャリアコンサルタント10万人達成を目標に動いて来ましたが、現状は目標比大幅未達の状況です。企業内キャリアコンサルタントが全く足りません(下図ご参照)

誤算の大きな要因として、キャリアコンサルタントの有資格者(特に2016年度の制度導入前からの資格保有者)の相当数が、”5年の資格期限到来時に更新しなかったこと”が挙げられます。2016年度の国家資格化から毎年8-9千人、順調に増加していましたが、5年の有効期限到来後の2021年度は1千人の増加に留まりました。
 この傾向は、2021年で終わり、2022年度は、落ち着いた伸びに戻っているように思われます。

国家資格キャリアコンサルタント登録者数
キャリア・コンサルタント養成計画について(2014年厚労省公表資料)を基に筆者作成

今回のフォーラムでの意見交換の感触からすると、企業にはキャリアコンサルタント活用のニーズはかなり強いものがあること、更に、外部人材導入のニーズもある、と感じました。

2022年度から厚労省の受託事業である「キャリア形成サポートセンター事業」の受託事業者が、これまでのパソナ社からアルゲート社に変わりました。ホームページの更新等、かなり遅れが目立っていましたが、ここに来て漸く追いついたようです。

主に中小企業が中心ですが、ジョブカードの活用やセルフキャリアドック導入企業の情報が公開されていますので、参考になると思います。

これで、投稿を終えようと思っていた所、NHKのサタデーウオッチ9(Bizトレ)にNTTコミュニケーションズの浅井公一さんが出ているのに気づきました。企業内キャリアコンサルタントのスーパーモデルです。法政大学の石山恒貴教授も登場。
正にこのタイミングでの、プランドハップスタンス?と思いながら、「キャリアコンサルタントの伴走支援」の在り方を、自分なりに考えているところです。
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