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年賀【エッセイ】六〇〇字

 朝日カルチャーセンター通信教育、「エッセイ講座」2022年前期。初回(1月)の提出課題は、「年賀」。すでに時期外れですが、年末年始に書いたものを、up。
 ちなみに、早大オープンカレッジの今週のお題は、「旅心」。このご時世にピッタリすぎるだけに、難しい・・・。誰もが書くような内容ではつまらんし・・・。今週の土曜日にupすべく鋭意執筆中。

                ※
 「えっ、あいつが! 逝っちゃったのか・・・」
 古稀超えて、年末になると喪中はがきをいただくことが多くなってきた。知人のご家族の報せでも沈痛な気持ちになるが、同級生の報せを、そのおツレさんからいただくと、あと何年かな、と行き末をつい計算してしまう。
 同様に「今回で最後にさせていただきます」と、「来年からは出さないでね」との意思表示も増えた。親友じゃなくても、歴史を消去しましょうよと言われているようで、辛い。
 3年前、ある人から、その手書きの文面の賀状をいただき、熱がでて寝込みそうになった。
 父親の転勤の関係で、北海道・雨竜の小学校に転校し、5年から、中学・高校と同じで、家も近く、小鳩くるみ似の可愛い子で、人気者だった。小学校の卒業コメントでは、「墓場に一歩近づいた・・・」なんて、クールな顔ももつ子でもあった。
 その後、私は大学で上京。彼女は札幌の大学から同地で就職し、結婚。子宝にも恵まれたとの噂を聞いていた。何年か後、同窓会名簿で住所を知り、賀状の交換が始まった。
 しばらくは、一人娘と一緒の家族写真。娘が大学で上京し、就職。時々東京に来ているなんて書きこみもあった。食事でもいかが上京の折は連絡くださいね、と毎年書くのだが、つれない。そのうちに旦那とのツーショットが何年か続き、孫を抱いている写真に変わった。そして、衝撃的な、「絶縁通知」だったのだ。(ダンナの)喪中はがきじゃなく・・・。




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