やる気を出すには、まず衣・食・住を心配ないレベルで確立する

今回はこんな話です。

・「衣・食・住」は、活動の最低限要素
・その悩みって突き詰めると「衣・食・住」じゃない?

「衣・食・住」は、活動の最低限要素

以前、うつ病になって感じたことを思い出しました。それは薬が効き始めて少し経ったときの話です。

このころの不思議な現象としては、暇なんだけど何もしたくない状況が何日も続いたことです。暇でも本を読んだりゲームをしたりせず、ただぼーっと暇だなぁとつぶやき何もできない状態でした。テレビを見るのも音を聞くと考えて頭が疲れてしまうのでつけていませんでした。逆に日本語ではない海外のニュースなどは理解ができない英語しか話さないのでなんとなく見ることはできました。

調子がいいときは少し遊んでみたりしますが、ものの10分で疲れてしまったり飽きてしまったりすることが多かったです。こういったことを繰り返すうちに「あぁ、ほんとに鬱という病気なんだなぁ」と実感できました。

うつ病でやっかいだなぁと思ったのは、うつになった原因を取り除いても、うつから治るわけではないことです。私の場合は、会社での仕事関係でうつになったのですが、うつになって病院へ行き、毎日薬を飲み、会社も数か月休みましたが、少し良くなった程度で完治には程遠いものでした。

数か月の間に散歩をしてみたり、運動をしてみたり、うつに効きそうな食事をしてみましたが、どれもいまひとつ効果がでませんでした。

うつから好転するきっかけの1つが体重測定でした。ある日なんとなく体重を計ってみたら、2kg程度減っていました。これにはかなり衝撃を受けました。毎日3食食べて、運動もほぼしていないのに体重が減るということが自分の体に起きていたからです。

で、思い返すと確かに毎日3食食べていましたが、あまり食欲もないため薬を飲むためにしかたなく食事をとってたことに気づきました。卵かけごはんだけとか、食パン1枚だけとか「食」に問題がありました。体を維持できるだけのエネルギーを摂取していないのに、やる気なんか出るわけはないという至極単純なミスに気づいたのでした。

それからは、毎日3食の量を増やしつつ間食もとるようにしました。少食で一度に大量のご飯は食べられないため、追加でお腹が減ったら食べるようにしました。

すると、エネルギーが余ったきたせいか、少しずつ本を読んだり、外に散歩に出たりするのが自然とできるようになってきたと感じています。

その悩みって突き詰めると「衣・食・住」じゃない?

うつ病というドン底の精神状態を経験した立場から言うと、やりたいことをできるというのは、かなりレベルの高い精神状態ではないとできないことではないかと考えています。

例えば、お腹が空いていたらやりたいことを止めて食事を取ることを優先します。寒ければ服を着ることを優先します。夜になったら安心して眠れる場所へ移動することを優先します。

衣食住を既に手に入れて心配がない状態だから、やりたいことをやろうと思える状況になるわけです。

「衣食住の悩みなんてないよ」と考えるかもしれませんが、毎日の食事が炭水化物ばかりで栄養バランスを心配したり、今日着ていく服をどうしようと考えてしまったり、家から仕事場まで遠すぎて通勤がツライ、、、衣食住を元にして発生する悩みって結構あると思っています。その悩みのせいで精神がすり減ってしまえば、やりたいことに集中できない状態になってしまいます。

問題なのは、衣食住の悩みなんてそもそも考えなかったりすることです。仕事の悩みって直接的でわかりやすいですが、なんかよくわからないけどやる気が出ないときに衣食住が原因なんて考えないような気がします。

特に最近仕事も遊びも何にも興味がなくやる気がでないという人は、一番の基本である衣食住から見直してみることをお勧めします。

衣食住が安心できる状態なのかどうかは、シンプルに考えてチェックすることをお勧めします。シンプルとはいったんお金に関する問題は忘れることです。例えば食に関して考えるときに、今の給料の割には栄養が取れていると考えてしまうのではなく、人間にとって必要な栄養素は何かという観点で食事を見直すということです。野菜は取れているか、肉や魚は食べているか、逆に食べすぎていないかといった形で考えます。

安定した衣食住を整えることで、何か新しい行動を起こせるきっかけになるかもしれないという話でした。

とりあえずここまでで。1つの考え方としてご参考ください。

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