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和紙折り紙の便利テク「ウェットフォールディング」の解説。

1mくらいの使用済み半紙をいただいたので、吉澤章「牛」を折りました。柄がいい感じ。

出典は、吉澤章「創作折り紙」。
吉澤氏は折り紙作家のパイオニアみたいな人で、ご存知の方も多いと思います。人や動物、花などの曲線を上手く表現した作品は、独特の柔らかみがあります。

頑張って作ったはいいものの、どうしても自重を支えきれずに倒れてしまう。仕方なく、少し浮かせてバランスを取りました。赤べこみたいに、ゆらゆら揺れます。

ちなみに私は、2月16日にも同じ作品を作っています。こちらはミニチュアでかわいいです。

なお、作品の整形には、紙を湿らせて折る「ウェットフォールディング」という方法を用いています。

ウェットフォールディングの技術は、私もかじった程度。今日は大まかではありますが、解説していきましょう。

❶ほぐして、曲げて、固める
❷和紙との相性◎
❸整形には時間をかけて

では、どうぞ。

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❶ほぐして、曲げて、固める
美容室のパーマみたいなものでしょうか。
ウェットフォールディングは、紙に水を含ませて、繊維をほぐすことから始まります。

通常は、濡れたタオルの上に紙を置いて湿らせます。しかし、タオルの準備が面倒なので、霧吹きで直接シュッシュ。すいません、面倒くさがりなんです私。

紙が濡れて柔らかくなった状態では、いつもより神経を使います。でも、ゆっくり慎重にやれば大丈夫。

紙の繊維の間にはノリが含まれているので、完成品の形を保ったまま固めると、何年でも持ちます。

❷和紙との相性◎
ウェットフォールディングは、紙との相性が明確に分かれます。

私見では、和紙◯、洋紙△。
あとは、厚手の紙なら結構イケます。

和紙は湿っても引っ張りに耐える力が強く、「あれ、やっちゃったかな?」と思っても、意外と破れていません。日本の文化、さすがです。

一方、教育折り紙などの洋紙は、あまりオススメしません。濡らすと色落ちします。染料が表面にしか付いていないからでしょうか?紙質もザラザラしてくるし、ちぎれやすくなっちゃうんですよね。

❸整形には時間をかけて
作品が仕上がったら、固定して紙を乾かします。この固定の仕方が悩ましいんですよね…

湿ってフニャフニャなので、すぐに変形して「たれぱんだ」みたいになります。こまめに姿勢を直しながら、少しずつ乾くのを待ちましょう。

ちなみに、微調整したいところは、再度湿らせて紙を揉み込むと、良い感じに整形できます。しかし、こするのはNG。繊維がこすれて、紙が痛んでしまいます。

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というわけで、ウェットフォールディングの解説でございました。参考になれば幸いです^^

私は経験が少ないので、今後もっと良いものができたら、お見せしたいと思います。

日頃からやっている人たちは、どんな方法で乗り切っているんでしょうか?上手な人の隣で、一度やってみたいものです。

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