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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書92 デザインとアートの違いについて

デザインとアートの違いについて

(この記事を書いたきっかけ)

ビジネスパーソンが、クリエイティブ分野でのデザインもしくはアートに関わる時、デザインの視点とアートの視点を曖昧にした評価・関わりをする場合があります。

その曖昧なアプローチが、創造的活動の方向性に混乱を招き、結果、関係者を困惑させることがあります。

実際、私が関わるクリエイティブの現場でもたまに見受けられます。

直感的に、あるいはどう考えても理解しがたいクリエイティブの場合、この事象に陥っている場合が多いと言えます。

・・ということで、今回は、私が考えるデザインとアートの基本的な視点を述べたいと思います。

はじめに:

デザインとアートは、それぞれに独自の役割と目的があります。

端的に言うと

デザイン:
・問題解決(理性寄り)
・ビジネスパーソンによる商業目的

アート:
・問題提起(感性寄り)
・アーティストによる創作目的

となります。


創造的な活動:
デザインとアートは、両方とも創造的な活動であり、五感に訴えかける(視覚情報が多い)表現を通じて、メッセージを伝えることを目的としています。しかし、それぞれに異なる特徴と目的があります。以下では、デザインとアートの定義、具体的な事例、そしてその違いについて詳しく説明します。

定義:

デザインは、機能や目的を持ったプロダクトやコミュニケーションの創造的なプロセスです。デザインは、ユーザーのニーズや要求を満たすために、機能性、実用性、美的な(魅力的な)要素を考慮、理論も加味しながら、問題解決のための解決策を見つけることを目指します。

一方、アートは個々の表現や感情を通じて、芸術家の内面や感性を表現することを目的としています。

具体的な事例:

デザインの一例として、以下を挙げることができます。例えばウェブデザインは、ユーザーがウェブサイトを使いやすく、情報を簡単に見つけることができるようにするために、レイアウト、カラー、フォントなどの要素を考慮して作成されます。

また、グラフィック広告・説明書・郵送DMなどもデザインの一例です。商品やサービスを効果的に宣伝したり、説明したりするために、主に視覚的な要素やコピーを組み合わせて作成されます。申込書など帳票類では、ユーザーに、漏れなく適切に記入するためのデザインの工夫が必要となります。

一方、アートの一例としては、絵画や彫刻、写真などがあります。これらの作品は、芸術家の感性や表現力を通じて、美的な要素や感情を伝えることを目的としています。また、パフォーマンスアートやインスタレーションアートなど、空間や時間を利用した表現もアートの一形態です。

まとめ:

デザインとアートは、創造的な活動といった共通点がありながらも、異なる目的を持った活動です。

デザインは、問題解決や機能性を重視しながら、美的な(魅力的な)要素を取り入れることでユーザーのニーズを満たします。

一方、アートは芸術家の内面や感性を表現することに重点を置き、美的な(魅惑的な)要素や感情を伝えることを目的としています。

デザインとアートは、それぞれ独自の特徴と目的を持っているため、異なる方法で評価されます。

デザインは機能性や実用性に基づいて評価される一方、
アートは感性や表現力に基づいて評価されます。

追伸:

デザインの視点とアートの視点を、あえてクロスさせた創造的なアプローチもありますが、それは高度で意図的なテクニックだと思います。

大半は、今回の場合のように、まずはデザインとアートを分けて考えることを基本にしたほうがよいと私は思います。


Think Universality.

Think Difference.


m.m

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