英語がもたらしてくれたメリットとは?
自分が英語をやり直そうと考えたのは、
大人になってからのやり直しで、しかも日本にいながらの勉強で、英語を習得することは本当に可能なのか、それを確かめたい、そしてそれがうまくいったら広く伝えたい、
という思いからでしたが、英語が使えるようになってみると、沢山の恩恵に預かることができました。
今回は実際に自分で感じた、英語があることによって得られたメリットについてお伝えします。
英語での情報の凄さ
英語のあとにスペイン語、そして中国語を勉強しましたが、その際にあらためて驚いたのが、英語で入手できる情報の多さです。
Kindleで読める参考書や、語学学習に関する YouTubeの動画も、日本語で出ているもの、日本人に向けられたものは数が限られていますが、
英語のネイティブ向けに出されているもの(いや、もちろんネイティブに限りませんよね、英語は世界の共通語ですから)は、とんでもない数になります。もう比較にならない。
日本語しかわからなかったら、少ない選択肢の中でなんとかするしかないところを、英語がわかれば、それらをすべて利用できるのです。その意味で大いに助けられました。
ここは強調しておきたいところ。
日本語だけだとアクセスできる情報は限られるけれど、英語があれば、その情報量は文字通りケタ違いになる
これは実際に体験してみないとピンと来ないと思います。
例えばプログラミングの勉強をするにしても状況は同じです。英語があれば、無数にある英語で発信された情報にアクセスできるようになる。
ですから同じプログラマーでも、英語ができるか・できないか、によって大きな差が生まれるはずです。だって情報ソースがケタ違いですから。誰かが日本語に訳してくれるのを待つこともなく、自分で必要なものを取りにいける。
また、英語が使えれば海外のプログラマーともチームを組めるでしょうから、それはキャリアの差、そして収入の差にもつながるでしょう。
タイムマシン効果
英検一級に合格してからは、もうそこからは英語の「勉強」はやめて、英語を「使って」なにか他のことを学ぼうと思いました。
それで選んだのがTEFL(Teaching English as a Foreign Language)という、英語を教えるための資格。これは英語のネイティブが、自分の母語である英語を外国人にどう教えているか知りたかったため。
それともう一つが「コーチング」でした。
最初から自分の試みが成功したらいつか「教える」つもりで英語の勉強を始めましたから、どちらも将来役に立つだろうと。
ずっと教師だった(しかも教師研修担当)ので、教えることについては自信がありましたが、どうやらアメリカでは、教師が一方的に教え込むのではなく、生徒から引き出すスタイルが主流になっているらしいと。
ただ、当時はまだ日本に「コーチング」というコンセプトがようやく入ってきた、というところで、それに関する書籍もほとんどありませんでした。ですので、原書を何冊も取り寄せて学ぶことに。
その意味で、コーチングに関しては、日本人の中ではかなり早い段階で、かなり深く学べていたんじゃないかと思います。
後にコーチングは日本でも大ブームになり、沢山の本が出版されることに。何冊か読んでみましたが、これってあの英語の本からパクって、いやすごく参考にして書いてるんじゃない?というものもいくつもありました。
他にも、「メンタルヘルス」「メンタルフルネス」「アンガーマネジメント」なども、アメリカで生まれて、後に日本に輸入された概念ですよね。
いまでは「メンタルが」って普通に使われますが、昔は気合いが足りない、で済まされていたんですからね。恐ろしい話です。
「マーケティング」も本場はアメリカです。
ヨガやピラティスをオンラインで教えるスタイルも、あちらで流行してから、日本にやってきました。
このようにアメリカで流行し、そこからずいぶん後になって日本に輸入され、ブームとなるものは結構あるもの。
ですからまだまだ英語が苦手な人が大半を占めるこの日本において、「英語がわかる」というのは、タイムマシンに乗って未来の世界を見てくるのに似ているとも言えます。
それで一足先にビジネスの種を見つけて、大成功した人も多いはず。
仕事探しの上で有利になる
以前、ある国内メーカーで社内翻訳の仕事をしていたことがあります。
いずれ英語を教える際に、その教える方の中には仕事で英語を使うという人も多いはずで、その時に教える自分に「英語を使って働いた経験」がないとまずいだろう、
という思いから、30代後半になって転職活動をしたのでした。
とはいってもその年齢に加えて、それまでの職歴といえば塾の国語の教師のみ。まぁこの上なく条件悪いですよね。
そんな自分が、ある企業の社内翻訳として雇って頂くことがかないました。しかも給料も前職とは段違い。
これもすべては英語があったからです。
最初は翻訳だけという話だったのに、その会社では英語がしっかり使えるのは自分だけということもあって、英語にまつわる全ての仕事を任されました。果ては海外からの技術者が来た時の通訳まで!
その時の自分の力を遥かに超えるような仕事を任され、なんとかそれに応えようと必死で努力することによって、また力を伸ばすことができました。
しかももしミスをしたら、それによって会社に重大な損害をもたらしてしまうかもしれない、そういう緊張感の中でですからね。このおかげで、一人で自分のためにのみ勉強している時とは比較にならないほど成長ができたと思います。
それもお金を頂きながら英語の力を伸ばせる訳ですから、こんなにありがたいことはありません。
今でも英語があることで、就職・転職活動が有利になることは変わりありません。英語が使える人が少ない日本では、使える、ということが大きな武器となります。
海外旅行の「共通語」としての英語
英語がもたらしてくれたメリットの中でも、自分にとって最も大きかったのは、英語があるおかげで旅からの喜びが、以前とは比べ物にならないぐらい深まったということ。
「カミーノ・デ・サンティアゴ」というスペイン巡礼の旅があります。
フランスの小さな村からスタートし、一ヶ月ちょっとかけて、スペインを歩いて横断するという、800キロを超える長い道のり。
みんなが10キロほどの重さのバックパックを背負い、毎日平均で25キロぐらい歩く。
ほとんどの人がマメに苦しみ、膝などに痛みを抱えながら、サンティアゴにある大聖堂を目指して旅をする
歩き旅なので、みんなだいたい進むペースは同じで、日に日に知り合いの顔が増えてくる。
同じゴールを目指して、痛みを抱えながら歩く、という共通点もありますから、旅人同士仲良くなりやすい
世界中から人が集まってくるので、舞台はスペインといえど、旅人同士の共通語は当然英語です。
その日の分を歩いたあとは、道中で知り合った人と一緒に食事をして、いろんな話をして
ここでは「どれだけ英語ができるか」が、他の旅人と「どれだけ深くつながれるか」というところにダイレクトに関わってきます。
英語ができなければ、浅いことしか伝えられない、相手の話もしっかり理解できない、そうなると会話自体が苦痛になる、ということもあるはず。
この時ほど、英語をしっかり鍛えておいてよかったと思ったことはありません。そのおかげで「一生の友」と呼べる友達が海外に何人もできました。
これだけ他の方とのコミュニケーションを深められる旅、というのはそうはありませんが、それでも海外を旅するなら英語があった方が絶対にいいです。
まぁそんなこと言うまでもありませんよね。
言葉がなければ、それはテレビで旅番組を観ているのとあまり変わりません、言葉があることによって現地の人とつながることができ、それによって旅から得られる喜びは数百倍になります。
ここまで見てきたように、英語があると
● アクセスできる情報がケタ違いになる
● 日本で後に流行するかも知れないことを先回りして知れる
● 仕事探しの際に有利になる
● 海外の旅で人とつながることができる
これが自分が実際に感じた、英語から得られるメリットです。
カミーノの道中、スマホがあることでずいぶん助けられました。
目指す街には宿がどれぐらいあるのか、ベッドの数はどれぐらいあるのか(何十キロも歩いた後に、すべて満室だと断られたら、さらに何キロも歩く羽目になります)、
登山用品は売っているのか(靴下が破れたりと、急に有用になることは多々あります)
などのことを、前もって調べることができる。
僕が初めてカミーノを歩いた7年前は、まだスマホを持っていない人も結構いて、そういう人にスマホで調べた情報を伝えると、えらく驚かれ、そして感謝されました。まるで魔法使いのような扱いで。
途中一緒に歩いたフランス人は、英語とはスマホのようなものだと言っていました。なくたって死にはしないけれど、あると人生の便利さが格段に上がる
例えば今あなたがガラケーを使っている、と考えてみて下さい。
それを使っているうちは、なかなか便利だし、これで十分だと思っている。それはその世界しか知らないから。
でも一度スマホを持ってしまうと、それを使ってできることは、ガラケーとはもう比較になりませんよね。PCを持ち歩いているようなもの、その便利さを知ってしまうと、もう元には戻れないでしょう(今からガラケーに戻りたいと思いますか?)。
そのたとえを聞いてなるほど、と思いました。
日本語だけの世界とは、言ってみれば、「ガラケーでできることががすべてだ」と思っている状態と同じ
実はとてつもなく広い世界が広がっているのに、その存在に気づいていない
そのままガラケーを一生使い続けるか。それともスマホを手に入れるべく挑戦するか。
今回は英語があることによってもたらされた「実利面」のメリットについてお伝えしましたが、本当はこんなもんじゃないんです。僕の人生は英語に救われたと言っても過言ではありません。
それについてはまた今度。
そう、twitter もやっています。また最初の「読まれない」辛さを味わっているところ。でも負けませんよ。noteでもそうだった、こういう展開でこそ、オレは燃える奴だったはずだ!
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