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【アメリカ旅行記🇺🇸】ヨセミテ編#2 身体と共に心を打つ滝

Hello World! 世界遺産マイスターのマサムネです!

今回はアメリカにある世界遺産のヨセミテ国立公園編#2、完結編です。「ミストトレイル」を歩き「ヴァーナルフォール」、「ネバダフォール」へと向かいます。

↓前回の記事はこちら↓


今回の旅程

  • 5月23日:JFK国際空港(ニューヨーク)→サンフランシスコ国際空港

  • 5月24日:サンフランシスコ→エル・キャピタン→トンネルビュー→バレーロッジ

  • 5月25日:ヴァーナルフォール→ネバダフォール→帰宅

1. キャンパーが集う村「カリービレッジ」

7時、起床。気温は山の中の早朝ということもあり、5月にもかかわらず10度前後でとても寒い。前日に体調不調を治すために購入したパーカーがここでもとても役に立っている。

宿泊しているヨセミテバレーロッジを後にし、この日の目的地ミストトレイルへ。ミストトレイルに行くにはまず、トレイル入口の最寄りにあるカリービレッジに行く必要がある。

ヨセミテバレーロッジから車で15分ほど運転した場所にあるカリービレッジに駐車。早朝に行ったにもかかわらず専用の駐車場はとても混んでおり、路上脇に駐車している人がたくさんいた。

早朝のヨセミテ、すでに道に車が並び始めている
カリービレッジの駐車場は早朝から混んでいる

カリービレッジ自体にホテルはなく、キャンバステントキャビン、木造のキャビン、キャンプ場がメインとなっている。前日からキャンプなどで泊まっている人もいるため駐車場は混んでいるといった様子。

キャンバステントキャビンがところ狭しと立ち並ぶ

8時、無事に駐車。駐車場から5分ほど少し歩いた場所に飲食スペースなどがいくつかあった。朝ごはんをホテルで食べなかったため、この場所で食べることに。朝早いからか、お店はあまり空いてなかった。

カリービレッジ、ここには飲食店が多く存在する

朝から開いていたSEVEN TENTSで食べることに。朝はこのお店ぐらいしかやっていなかったため割と混んでいた。店内は天井が広く、座席数はそこそこ多くて回転率もよい。

壁にあるマークは7つのテント(SEVEN TENTS)のロゴでとてもおしゃれ

これから登るトレイルの前にしっかり腹ごしらえを済ます。ソーセージ、スクランブルエッグ、ポテトの組み合わせはアメリカでは定番の朝ごはん。

Breakfast Bundle ($11.5)とクロワッサンとリンゴジュース
様々なありがとう、珍しく日本語が記載されている。
ニューヨークでは日本語がないことがほとんど

2. 人気の「ミストトレイル」を歩く

9時、ミストトレイル(Mist Trail)へ向かう。ミストトレイルはヨセミテ公園の中でもヴァーナルフォールやネバダフォールだけではなく、ヨセミテの全貌を眺めることができるなど絶景が楽しめるコース。

トレイル入り口にある各種滝の説明
  • ヴァーナルフォール:片道3.9km(約1.5時間)、標高差120m

  • ネバダフォール  :片道8.7km(約3時間)、標高差600m

ミストトレイルの入り口、ジョン・ミューア・トレイルと入り口は同じ

ヨセミテには様々なトレイルが用意されている。難易度や時間、色々な景色が見られるということで今回はミストトレイルを選択。ちなみに同じ入り口のジョン・ミューア・トレイルの全長は340kmで2週間ほどかけて歩く上級者コース

途中にヴァーナル滝、さらに奥にネバダ滝がある

下山については時期によってはネバダフォールからヴァーナルフォールを経由せずに別のルートで戻る道もある。

しかし時期がやや早かったため道が封鎖されていた。積雪が溶けきった6月ごろからはジョン・ミューア・トレイルの一部を通って戻るルートが一般的らしい。

今回は下記のようにネバダフォールからは同じルートを通り、途中からはクラークポイントを通る別ルートで戻ることとした。

ネバダ滝から下向きに出ているルートがジョン・ミューア・トレイルの一部。
時期によってはこのルートを通って戻ることができる。

ちなみにTHE NORTH FACEのロゴで有名なハーフドームへの挑戦できるルートもこの場所からスタートするが、頂上まで行くにはその危険さから事前に予約をし許可証を取得する必要がある。(トレイルは全長22km、標高差1,460m。いつか挑戦してみたい…。)

3. 霧の概念を覆す「ヴァーナルフォール」

さっそく、トレイルスタート。最初はなだらかな道をゆったりと進んでいく。早朝のためか人が少なくとても歩きやすい。

トレイル入り口付近は舗装されており歩きやすい道
トレイル付近は川も近く、川のせせらぎが聞こえる

少し背の高い木々を抜けた先には、見晴らしの良い景色が広がっていた。この日は天候にも恵まれ気候的も歩きやすかった。

昨日見たトンネルビューのように針葉樹と白い岩肌がとても綺麗に調和している

さらに進むと川に橋がかかっており、この橋の上で多くの観光客が写真を撮影していた。時期もあってか水量は多く、川は勢いよく流れていた。

川が勢いよく流れ、周囲の森と山が雄大に広がるまさに自然の壮大さを感じた

そして、この橋を抜けるとこれぞミストトレイルと言わんばかりのミストが降り注ぐ。滝のミストが顔に当たり、冷たさを感じながらも清々しい気分で歩き続けた。

ミストでスマホのレンズに水滴がついている。
足場がとても滑るので危険、防水の服は必須

この辺りから足場は岩場に変わる。また、滝のミストで濡れて滑りやすい。石段は最初はなだらかだが、後半は一段一段が高くなりここから先は一気に標高が高くなる。

下からのヴァーナルフォール、今からこの滝の上を目指す

ヴァーナルフォールの高さは約97メートル。季節によって水量がかなり変化するらしく、5月は比較的水量が多いためミストが豪快に降り注ぐ。この辺りの道は滑りやすいためガードレール的なものが配置してあり比較的安全ではあった。

いい感じのミストで基本的に虹がかかっている

11時、ヴァーナルフォールのそばを抜け、さらに20分ほど歩くと滝の上部に到着する。この場所は完全に開けていた。滝に流れる落ちるまでの水はゆったりと進んでいて全体的に落ち着いた空間であった。

たくさんの人がここで軽食を食べたり休憩していた
ヴァーナルフォール、横から見るか、上から見るか
画像の中央左に見えるのは先ほど登ってきたトレイルの一部

さて、ここから道が分岐する。

  1. このまま今来たのミストの道を戻る

  2. クラークポイントという別のルートを通って戻る

  3. この先にあるネバダフォールへ進む

体感的には選択肢の2番と3番で半々という感じであった。この先の道はかなり急となるため、子連れの方などはここで戻っていた人が多かった印象。

いつから立てられているのだろう、大分錆びており文字は近づかないと読めない。

今回は行けるところまで行ってみようということで、次なるネバダフォールを目指す。

4. 絶景かな絶景かな「ネバダフォール」

12時、ネバダフォールへ向かい歩き出す。この時間あたりから陽がしっかり出始めてやや暖かい感じ。

ヴァーナルフォールを抜けたあたりでトイレに行くことができる

ここからはあまり舗装されていない道をガンガンと進んでいく。ところどころガードレールがなかったり、道が一本道のため降りてくる観光客と道を譲り合いながら進む。

岩がゴロゴロしている道なき道を進む
こんなところにまで松ぼっくりに紛れ込むリス

団体のツアー観光客が来ることもあり、その場合は少し長い時間道の脇に待機する必要がある。今回はランニングシューズでトレイルに参加したが、トレッキングシューズなどを用意した方が滑りにくさなどの面から安全そうではあった。

横から見るネバダフォール
ガードレールなどのない道、落ちたら終わりである

13時、1時間ほど急な岩道を登るとついに頂上に到着する。距離はそこまで長くはないが、標高がヴァーナルフォールの位置から500mほど一気に上がるので結構大変である。

山頂到着時のパノラマ写真
水量が多いためか岩は丸く削られており、木々が生い茂っていた
川の流れる反対側は自然に氷河によってキレイに削られた大北山。
この山の頂上付近に人が見られたことから登っている人もいる模様
一面が白い岩と緑の針葉樹で埋め尽くされた絶景。
記念撮影で立っているこの崖の下はネットなど何もなく落ちたら最後である。

ツルツルとした大きな岩の上を歩いて滝が落ちている方へと向かう。ネバダフォールは高さは181メートル(先ほどのヴァーナフォールの2倍近い高さ)。その流れ落ちる音は半端ではない。

滝が落ち始めるポイント(橋の上から撮影)
滝の口はヴァーナルフォールよりも遥かに大きく、水量も多い。
ネバダフォール、横から見るか、上から見るか。
虹が川の流れに沿って出来ていて自然のパワーを感じる。
こんなところにまでリス、1人寂しく木陰でごはんを食べている
絶景を見ながら何か物思いに耽っているのだろうか。

山頂で休んでいる人数はヴァーナルフォールよりも多い。多くの人がこの場所を最後に折り返していたが、この先にある上級者向けトレイルへ進んでいた人もちらほら。

岩が白く反射するため日差しの強さを余計に感じる。
サングラスの着用率は90%を超えていたと思われる
ごはんを食べている人やごろ寝をしている人もたくさん。
自分は軽食を持ってこなかったので空腹のまま下山することに…。

5. ハーフドームを近くで眺める「クラークポイント」

14時、のんびりと下山を始める。5月は比較的傾斜な緩やかなジョン・ミューア・トレイルを通って帰ることは出来ず、元来た急な傾斜の道を途中まで帰る。

看板のある先ほどの分岐まで戻りクラークポイントへと進んでいく。クラークポイントまでは看板から1kmほど。標高的には上へと進んでいく道で、クネクネと曲がりくねった道を進む。

クラークポイントまでの道はヴァーナルフォールをさらに上から眺めることができる。
画像中央右側の点々は人で、先ほど登ったヴァーナルフォールの頂上である

分岐から30分ほど進むと、クラークポイントに到着。ヴァーナルフォールからは200mほど標高が高くなる。山頂には誰も人が居なかった…というより、このクラークポイントを眺めるトレイルに進んでいる人がそもそも少なかった。

クラークポイント
画像中央右にひょっこりとツルツルした頭が出ているのがハーフドーム

ここからはさらにクネクネした道を下っていく。登った後の下りは、登りよりも遥かにキツイので注意が必要。ここも手すり的なものはないため、一歩一歩踏み締めないと落下してしまう。

クラークポイントを経由する道はジョン・ミューア・トレイルに含まれる

15時、ミストトレイル完走。ネバダフォールまで往復で6時間ほど。膝はガクガクで、加えて朝から何も食べていないためかなり空腹になっていた。

約14kmで、1200kcal消費

6. 「カリービレッジ」でランチを食べる

16時、遅めのランチを食べる。カリービレッジに戻り、朝はやっていなかった Pizza Deckというお店にてピザを食べる。ピザの名前はエル・キャピタンなど、ヨセミテ公園にちなんだメニュー。エル・キャピタンを注文。

この時間はトレイルが終わった人が多く、とても混んでいたため、ピザが出てくるまで時間がかかっているようだった。

相席した現地のおじいさんと話す機会があった。どうやら昔にエル・キャピタンに登ったことがある、のような話をエル・キャピタンを指差しながら説明してくれた。

帰り際のカリービレッジ駐車場、この時間からトレイルする人も割といた

それより気になったのは食べきれなかったピザをリスにあげていたことである。ここのお店の看板には野生動物にエサをあげないように、と書かれていた。

善意なのだろうか。街中でよくハトにエサをあげている人も同じ心理なのだろうか。何はともあれ、ピザはやや辛かったがとても美味しかった。

奥がエル・キャピタンで、手前がペパロニという名前のピザ

お腹を満たし、ヨセミテ公園からサンフランシスコ空港へ車を返却し今回はおしまい。

総括:今回の旅を通して

今回は世界遺産ヨセミテ国立公園を観光した。白色の花崗岩が織りなす景観美や、氷河によって綺麗に切り取られた岩肌はとても自然のものとは思えないほど美しくあった。

印象に残ったのはネバダフォールからの景色である。トレイルは少し大変ではあったが、登る価値がある場所であると感じた。しかし軽食は忘れずに持っていくことをオススメしたい。

今回は、ネバダフォールを含め滝をいくつか見た。どれも素晴らしく自然が創り出す風景を前に、滝に打たれるのは身体だけではなく、心であるということを感じた。

次はハーフドームトレイルにもチャレンジしてみたいと思う…ではまた!

最後はエル・キャピタンを眺めながらヨセミテ公園を後にする

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