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撮りおろし事例公開! 初めてでもそれっぽく見えるインタビュー写真の撮り方|広報Tips

インタビュー編、今日は写真の撮り方について。
社内報や事例インタビューなど、人を撮影すること、多いですよね。

なんとか上手に撮りたい、でも巷の「カメラ講座」では露出調整や構図の話が多く、、、そうじゃない、私は1時間でインタビューして撮影して次の日には記事を入稿しなきゃいけないんだyo!!!!!!という、現場の悩みには答えてくれません。

「最高の写真」は撮れなくていい。
「それっぽい写真」があればいい。

……でも、それが撮れないんだよ〜!!!!

そんな悩みを持つ方向けのTipsです。完全に私の独断と偏見によるものなので、プロのカメラマンさんから見たら噴飯ものかもしれません。が、どこかの誰かのお役に立てることを願って!

一つずついきましょう。

1)撮影前準備

・必要なカットの整理

必要なカットをあらかじめ想定しておきます。Webメディアなら、トップのメインビジュアル+本文用2,3点+本人のプロフィール写真、とかですかね。

私も今回この記事を書くにあたって、撮りたいサンプル写真のカットのイメージを書き出してました。

前日の夜に歯磨きしながら書いたので超雑です。……が、リアリティあったほうがいいよねと思いそのまま載せます。

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・フラッシュを使わずに撮影できるプランを考える

いいですか、これは思い切って断言しますが、フラッシュを使っていいのはプロのカメラマンだけです……!
素人が手を出すと痛い目にあいます。フラッシュは使わないようにしましょう。室内だとどうしても暗くなってしまうので、できれば逆光にならない、日当たりの良い会議室をロケハンしておくと良いです。

同じ理由から、よっぽどの理由がない限り、他社への取材も午前中〜15時くらいまでの、自然光が使える時間帯にした方がいいです。西日で、撮影した写真がぜんぶオレンジになっちゃった取材がありました(遠い目)。

・撮影時間は取材時間と別に確保する

インタビューの時間と撮影の時間は分けた方がいいです。1時間の取材なら、インタビュー45分、撮影10分、予備の時間5分くらいの予定でいると良いです。タイムキーピング、大事です。
プロのカメラマンさんはインタビュー中にかっこいい表情を拾って撮ってくれますが、私が撮影する場合、いわゆる「語りカット」もインタビューが終わった後でまとめて撮ります。

理由は2つ。1つ目は、話しながら撮影するとどっちつかずになって、結局どちらも中途半端なものになってしまうから。そして2つ目は、インタビューが終わった後でリラックスしたときに撮った方が、いい表情を引き出せるから。

・社員証を外す

社員証って、体と一体化しているので普段の業務では気にならないのですが、社外に公開する写真の場合は特に、外した方が良いです。
見た目だけの問題ではなく、社員証そのものが映り込んだり、ストラップに他社企業のロゴが入っていたりすると、下手すると撮り直しになることも。業務用の携帯などをネックストラップでかけている方もたまにいますが、同じように外してもらった方がいいでしょう。

2)取材当日に撮影するカット

ここからは、実際に撮影したカットを元に説明していきますね。モデルになってくれたのは、障害者の雇用促進のためのeスポーツ大会を主催する、元裁判所書記官の加藤大貴さん。私の10年来の友人でもありますが、現在福祉分野を中心にめちゃくちゃ活躍中。

Facebookで、「誰かモデルになってくれない?」と投稿したところ2分で連絡くれた超いいヤツです。
ラブ!!!!!!!!!!!!


・語りカットは「食べ物の話」を振ってみよう

私が撮影した人たちはみんな笑うんですが、インタビューカット(語りカット)を撮る時にはカメラの斜め後ろを見てもらいながらまず、
「昨日、夕食に何食べました?」
と聞きます。

インタビューに他の人が同席している場合は、その人に聞き手として座ってもらって、その人に向かって昨日の夕食について熱く語ってもらいます。それがコンビニのお弁当であっても、高級懐石であっても、彼女や奥さんの手料理でもいいんです。いろいろな話題を試した結果、このテーマが一番無難で、盛り上がるということがわかりました。

語りカットを撮る時は、できるだけ、左右・正面複数の角度から撮ります。女性の場合は「どちらから撮られたいとか、あります?」と聞きます。ポイントは、目線の方向に空間を開けておくこと。

ほら、だいぶ「それっぽい」でしょ?

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カメラの位置を腰くらいまで下げて、少しあおぐような構図で撮るのもおすすめです。

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こんなかんじ。

ビジネスについて熱く語る経営者感出てますが、このときは、「昨日の夕食」→「今日の昼食」→「今夜は餃子が食べたい」という話を熱く語ってもらいました。

・天気がよければ外に出る

この時に使った会議室は日当たりがいまいちで、ちょっと暗い雰囲気でした。でもこれって、あるあるだと思うんですよ。
ストロボ使いのハイブリッド広報パーソンや、照明がっつりのスタジオならともかく、オフィスの会議室ってそもそも蛍光灯だったり変な間接照明があったりして、撮影には適さない環境のことが多いんです。

そういうときは、外に出ましょう!

ほらね。自然光最高。

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よくある「企業のロゴ前カット」も押さえておくことをおすすめしますが、ない場合は背景に緑が入ると自然に顔色がよく見えるので、おすすめです。

あと、社員インタビューとかはロゴカットにするとなんかわざとらしさが倍増するので、自然な感じの記事にしたいならこういう方が使いやすいです。

「固いですよ〜。もっとめちゃくちゃ笑って! 超笑って!!」
「お子さんの名前、呼んでみてください♡」
(飼ってるペットの名前にすることも)
と無茶振りをして、歯を見せてもらうこともあります。

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場所を変えて、もう1カット。

う〜ん、固いなぁ。と思ったら、、、(固いよね?!)必殺技。

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「一回、斜め上を見て、笑顔になって!」と指示。

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「え、こんなかんじ……?」と言われたら、
「そうそう! 最高! そのままカメラに目線戻して!」ともう一度指示。

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ほら、いい表情になった♡
(撮られ慣れてない人は、カメラと対峙すると自然に固い表情になります。なので、目線を一度カメラから外すと良いのかもしれません。)

・「顔以外の写真」も撮っておく

他にも、撮っておくと後から意外と使えるのが「顔以外の写真」。仕事で使っているパソコンなどのツールや、オフィス風景、手元の写真、PRしたいものなどを撮っておきます。

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これは、加藤さんの主催する障害者向けのeスポーツが取り上げられた新聞記事です。こういうカットを、インタビューの合間に入れると一気に「それっぽさ」が増します。

ここからちょっとだけ、加藤さんの取り組みについてご紹介。
障害者雇用促進法により、企業や自治体は障害者を一定の割合で雇うこと(法定雇用率、企業は2・2%、国や自治体は2・5%)を義務付けていますが、法定雇用率を達成しているのは半数以下にとどまっているというデータがあるそう。達成した企業でも「障害者を単純作業にだけ従事させるケースは多い。3カ国語が話せるのに、シュレッダーでの細断作業に従事している人もいる」と加藤さんは指摘していて、そうした障害者の雇用と能力とのミスマッチを解消する手段として、ゲームの腕を競うeスポーツに着目して大会を開催しています。(「ePARA2019」サイトはこちら

" eスポーツは、コンピューターやネット環境に慣れ親しむだけでなく、ルールを理解し、作戦を練り、他の参加者とのコミュニケーションをとることも求められる。「そうした能力を持った障害者を雇用したい企業はあるはずだ」と考えた。"(毎日新聞 2020年2月1日記事より)

という思いで加藤さんが取り組んでいる障害者雇用支援事業、オリパライヤーを経てますます広がっていくはず。今年も5月に大会を企画しているとのこと。興味がある方、ぜひご一報を!


・とにかくたくさん撮る

最後のポイント。というか、一番のポイントはこれかもしれません。

自信がないなら、とにかくたくさん撮ることです。5、6枚撮って「これでいいか」と満足しちゃダメ。

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そんなに撮るの? と言われても、気にせず何枚も撮りましょう。

その中に、必ず奇跡の一枚があります。

その一枚さえ撮ることができれば、残りは全部ボツでいいんです。みなさんが奇跡の一枚と出会えることを、祈っています。

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それでは、今日も良い1日を!

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