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Niramish mangsho (ニラミッシュ・ マンショ)| 玉ねぎにんにくはノンベジ、神に捧げたマトンは野菜| #West Bengal 【インド100のレシピ集】#レシピ

割引あり

タマネギやニンニクを使わないベンガル特有のマトンカレーです。ニラミッシュ・マンショ(নিরামিষ মাংসো)は直訳するならば「野菜の肉」。Bhoger Mangshoとも言います。bhogは神様への捧げ物のことですね。コルカタのカーリー・ガート寺院では毎日ヤギが生贄にされていることで有名ですが、そういった肉を使ったありがたい料理です。(とはいえ捧げ物でなくても料理することはあるそうです。)

玉ねぎやニンニクはベンガルのベジタリアンの間ではノンベジの一種として扱われるため、Niramish Mangshoはそれらを使わずに作られ、女神カーリーのお下がりはありがたいベジタリアン料理として扱われます。

玉ねぎやニンニクが入っていると神に供えることはできず、ベンガルのベジタリアンは玉ねぎ、ニンニク、マスールダルは食べないそうです。特に未亡人は食べてはいけないそうです。これらは元気が出過ぎて肉体を興奮させる作用があり、仏教の「五葷を避ける」的な考え方に近いといえそうです。

このようにインドのベジタリアンという考え方はヴィーガンなどとは異なり単純に菜食・非菜食で分けられるというようなものではなく、歴史的経緯を持った複雑で入り組んだものになっています。

味は少し上級者向けかもしれません。

西ベンガル料理のレシピを連続でアップしているので、組み合わせて作ることでベンガルターラが完成します。ぜひトライしてみてください。

西ベンガル料理とは

そもそも西ベンガル料理とはなんぞやという話は、後日更新されるまとめnoteをご参考ください。

ベンガル料理は少しずつ日本でも知名度が上がってきていますが、食べられるお店はまだまだ少ないですね。バングラデシュ料理のお店は増えていますが、バングラデシュは「東ベンガル」です。もともと同じインドだったのですが、西と東でちょっと違います。
「ベンガル料理」といったときには基本的には今でいう西ベンガル州周辺とバングラデシュを含むベンガル文化圏一帯で食べられている郷土料理を指すのですが、歴史的な分断もあり西ベンガル州と現在のバングラデシュでは調理法や料理が結構違います。

西ベンガル州の調理法はバリエーション豊かで、食材を焼く、バナナの葉っぱで包んで蒸す、揚げる、焦がす等様々な方法で調理します。また、マスタードオイルやマスタードペースト、砂糖、ポピーシードを多用し、ノンベジ食の比率も高く、米と魚をよく食べる文化です。対してバングラデシュ側はストレートな調理法が多く、ニハリやビリヤニなどムスリム文化圏でよく食べられる料理も多いです。
コルカタのヒンドゥー家庭にホームステイしてきたときの記録はこちら。

西ベンガル州の首都コルカタでは色々な料理が食べられていました。現在では東インド最大の都市ですが、元々は小さな漁村がいくつかあっただけの地域です。1690年にイギリスの東インド会社が拠点を置いてから発展を遂げ、1911年に首都がデリーになるまでは植民地時代のインドの首都として栄えてきた歴史がある古都です。"City of Joy"とも呼ばれ、独特の空気感が流れています。


マスタードオイルについて

マスタードオイルは日本で買えるものは加熱して処理されているため、独特の刺激臭が生まれ、苦手だという話もたまに聞きます。
日本では川越にあるカラシ屋さん【筋野商店】様が販売しているマスタードオイルはコールドプレスのため刺激臭が少なくまろやかで、とてもオススメです。(回し者ではありませんが、現地で出会ったマスタードオイルに近いと感じました)

今後、各地域別の料理をnoteで発信していき、夏頃にはインド料理のレシピをまとめたものを作ります。


Niramish mangsho(玉ねぎにんにくはノンベジ、神に捧げたマトンは野菜)

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