見出し画像

写真雑館【キヤノンFT】

中学生のころに親に買ってもらったキヤノンFT。

当然、フィルムカメラです。
当時はファインダーのある部分が銀色なのが主流の中、この「黒モデル」は私の憧れでした。
買ってもらえることになったとき、迷わず「黒モデル」を選びました。

先月、このかつての愛機で写真を撮りに出かけました。
まずヨドバシカメラに行き、フィルムを買いました。
36枚撮りで1,320円。
フィルムはあまり入荷がないらしいのですが、運よく入荷したばかりでした。
最近はASA400が一般的なようですが、私は400の画質が好きではないので、ASA100を購入。
そして、いざ、という気持ちで撮影に出かけました。
新宿の高層ビル街を1時間も歩いたでしょうか。
「パシャッ」というシャッター音を楽しみながら、一眼レフならではの写真を狙ってみました。


フィルムカメラはデジタルと違って、撮れる枚数に制限があるので、1枚1枚慎重に撮ります。
絞りは適正か、構図はいいか、被写体が画面からはみ出ていないかなどなど、ファインダーの中を隈無く確かめながら、考えながら時間をかけて撮ります。

そうして36枚撮り終えて、フィルムを巻き上げようとしたところ、抵抗がまったくありませんでいた。
「こりゃ(フィルムが)切れたな」と思い、そのままヨドバシへ。
受け付けてくれた人が黒い布袋にカメラを入れ、手探りでフィルムを取り出してくれました。
そして、現像とCD化を依頼し、待つこと1時間。
楽しみに取りに行って、現像されたネガを見たところ、なんと「未露光」。
フィルムが正常に装填されていなかったというわけです。
あ~、がっかり。

そして、昨日。
「今度こそ」という思いで、ちゃんとフィルムが装填されていることを確かめ、撮影開始。
念のためコンパクトデジカメとスマートフォンでも撮りながら歩くこと3時間。
「さぁ、今日は大丈夫だぞ」と自信満々でヨドバシへ。
近くの星乃珈琲店で2時間待ちました。
現像とCD化で1,300円。
するとすると、なんとなんと、半分くらいの写真の右側3分の1くらいが真っ黒になっているではありませんか。
あ~、またもや、がっかり。

もう壊れてしまったんでしょうね。
そういえば、撮っているときに、どうしても焦点が合わないことが何度かありました。

さぁて、どうする。
もうこのカメラで撮るのは諦めるか。
CDを見ても、画質は決して良くないしなぁ。
でも、やっぱり一眼ならではの写真を撮りたい。
しかし、なにしろ50年以上も前のカメラ。
メーカーの修理期限はとっくに過ぎている。
部品などとってあるわけはない。
なけなしのお金をはたいて、デジタル一眼を買うか。

やっぱり諦めかなぁ、と思いつつ帰宅して、ネット検索をして探したところ、フィルムカメラの修理をしている業者があることがわかりました。
同じころに売られていたキヤノンF-1やキヤノンAE-1といった懐かしいカメラの修理をしたということが店主さんのブログに出ていました。

早速、メールで問い合わせたところ、「修理可能と思われます」との返事。
修理と点検・整備で30,000円、納期4ヶ月だそうです。
う~む,,,
一瞬迷いましたが、デジタル一眼を買うより安いし、何より愛用のカメラが復活するのが嬉しいので、お願いすることにしました。
元通りになるといいなぁ。