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切符を買えない

元気だったころ、というと、もう20年近く前のことになりますが、音楽、落語、お芝居などをよく観に行っていました。
週に1度は何か観に行っていたように思います。

良い席をとるためにファンクラブや劇場の友の会的なものにもたくさん入っていました。しかし、病気が重くなり、そういうものを観に行けなくなったので、それらはすべて退会しました。

最近は症状が安定している日が増えているとはいえ、まだ観に行くことはできません。
というよりも、観に行けるかどうかが分からない、と言ったほうが正確です。
その日の体調はその日にならなくては分からないからです。
さらに言えば、朝、目が覚めて気分が良くても、時間が経過するにつれて気分が落ちてくることも多々あります。

話がそれますが、そんなこともあり、仕事がある日は、朝起きて気分が変わる前に家を出るために、洗面だけを済ませてできるだけ早く家を出るようにしています。

話を戻して。
私がそんな状態であることに加えて、最近は切符の前売りがかなり早い時期に始まるため、とても買うことができないのです。
何ヶ月も先に自分がどうなっているか、皆目見当がつきません。
もしかしたら、入院しているかもしれないし、元気はつらつでいるかもしれない。
それはその日の、そして、会場に着くまで分からない。
あるときは、コンサートの途中で気分が悪くなり、泣く泣く会場を後にしたことすらあります。

これまでに切符を何枚無駄にしたか分かりません。
大抵、躁状態のときに前売り券を買い、当日うつ状態になって行けなかった、ということがほとんどです。
どんなに楽しみにしていても、いざとなると行けないのです。

この先、私のこの病気がどうなってゆくのか分かりませんが、恐らく、もうコンサートなどに行くことはないでしょう。