落語のお話 【小三治さんのこと1】
私が最も長く、従って、多く観た噺家は柳家小三治さんです。
地理的に行ける会はすべて行っていた時期があります。
「地理的に」です。
「時間が許す限り」ではありません。
私の信条の一つ。
「時間は作るもの、できるものではない」
これまで熱中してきたものに対してすべてこの信条に従ってきました。
小三治さんもその一つです。
「行く時間があれば行く」のではなく「行く時間を作る」。
落語に限らず、もう何十年も前から多くの催しの切符は何ヶ月も前に取らなくてはなりません。
「半年先の