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リーディングで見えた世界の物語

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リーディングで見えた世界の物語

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過去生リーディングについて

過去生についてどう思っているかというと、過去に現実にあったことなのか誰も証明できないことなので、わからないというのが正直なところです。 「その物語は本当なんですか?」 と聞かれても、わかりません。って答えます。 ただ、私がリーディングしているときに見えたもの、わかったものは、私がとらえた事実として受け取るようにしています。 いろいろな方をリーディングしていると今の時代とは異なるものが見えたりするのは私にとっては普通のことで、それを取捨選択する権限は私にはありません。 どれもそ

    • 過去生の物語(9)

      舞台は少し古い時代のアメリカ。人が大好きな青年実業家の物語。 青い空、デッキチェア、アルコールの入った軽い飲み物、時折乾いた風が吹く。 「ねえ…」 柔らかな甘い声。肩までのブロンドの髪をきれいに巻いた美しい妻。 「ねえ、ちょっと“あの子”の様子がおかしいの。ちょっと来て見てくれない?」 僕は少し慌てて部屋に入る。 どうした?さっきフードは食べていたろう? “あの子”とは僕たちが飼っている犬だ。ポインターという種類の少し大きな犬。 大丈夫だろう?ただ寝ているだけだと思うよ。

      • 過去生の物語(8)のつづき

        過去生の出来事が現実でも起きた話 前回書いた中国の過去生は、私が自分の癖の理由探しをしたところから発見された話でした。 (過去の)私は易者でしたが、自分の力を過信したため、近くにいた人々の反感を買い殺されました。 その殺され方が非常に残忍で、刀を口に入れられ、そのまま下におろされ縦に喉を切られるというものでした。 そのビジョンは実は現実でも私が幼い頃に経験していたものでした。 私は幼稚園になるころ、鼻の奥の咽頭扁桃(アデノイド)を除去する手術をしました。 手術は局部麻酔の

        • 過去生の物語(8)

          舞台は中国。易者の悲しい最期。 この部屋は、いつも薄く煙が立ち込めている。 私の身のまわりのことをする女たちが焚いていった香や私の吸う煙管の煙で。 外から射す光は、その薄い煙の幕のおかげでやわらぎ、音さえも遮断しているように感じる。 装飾過多なこの部屋は、私の趣味ではない。昔、この部屋にいた者が好んだものなんだろう。 朱の寝台が四つ並んでいるところをみると、もっと大勢の易者がこの屋敷にいたにちがいない。 一体みんなどこへ行ってしまったんだろう。 この部屋にいるということは

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        過去生リーディングについて

          過去生の物語(7)

          舞台はヨーロッパ。信心深い?海のゴロツキの物語。 雲ひとつない晴れた空がずっと続く。 青い空と、青い海、それしかない。 それしかないのに、十分満ち足りた気分になる。 心底自分には海が合っていると思う。地面に足をつけたのが何日前のことだったのか、忘れてしまった。 甲板にいるか、地面にいるかなんて、どうだっていい話だ。 「唄おうぜ!おい、唄うぞ!」 甲板をまわって仲間を起こす。だらだら寝てるんじゃない、こんなに素晴らしい日にもったいないだろ。 「うるせえな、お前が唄えばいいだろ

          過去生の物語(7)

          過去生の物語(6)

          舞台は日本。大好きなおじいちゃんをずっと待つ物語。 私にはきょうだいがたくさんいる。私が一番上で、下に弟がふたり、一番下に生まれたばかりの妹がいる。 家は大きな山のふもとにあって、まわりにも私たちの家と似たような家がいくつかある。 どこの家もあまり裕福ではなくて、近くの畑で育てたものを売ったりして生計を立てている。 家どうしは特別仲がいいわけではなくて、どこかいつもよそよそしく距離があるように思える。 子供達は一緒に遊ぶことも多いけれど、私は年長なほうなのでいつもひとりでい

          過去生の物語(6)

          過去生の物語(5)

          舞台は中国。かっこいい実業家ジャンさんの物語。 漁に出るのは朝早い。暗いうちから出て、網を引き揚げ、まだ夜が明けきらないうちに港に戻ってくる。 ジャンは港に着くやいなや船から降り、カニをおろすのを人に任せて、さっさと港を後にする。 短く刈った黒い髪、日に焼けた引き締まった体は、20代といっても通じるような若々しさだった。 ジャンは海が近いこの街で生まれ育った。 人が多く活気のあるこの街は、いつも新しいものが豊富にある。一方街の裏にまわると静かな昔ながらの住宅街が広がり、人

          過去生の物語(5)

          過去生の物語(4)

          舞台はヨーロッパ。深い悲しみと再生の物語。 陽が落ちるのをずっと眺めている。 私には今、目の前にある夕日が今日のものなのか、それとも何日か前の幻影なのか、それすらわからないほど時間の感覚がなくなっている。 もう何年もこうして窓辺にいるような気がする。 そうしている間に私の髪は白くなり、皮膚にしわが寄ったとしても、私はそれでもかまわないと思っている。 輝く私の髪も、白い肌も、もう何の価値もなくなってしまった。 彼がいなくなってしまったから。 髪も梳かず、服も着替えない私を心

          過去生の物語(4)

          過去生の物語(3)

          舞台は日本。かわいいお坊さん見習いの物語。 ぼくが、このおてらにきて、もうすぐいちねんになるとおもいます。さいしょ、おとうと、おかあとわかれて、ひとりでこのおてらにいるのがさびしてく、ないてばかりいました。 おてらはひろいから、よるはどのへやもくらいし、くらいかわやがこわくて、そそうをしてしまうこともありました。 かんさんは、ぼくがこわがりなので、いつもいっしょにいてくれます。かわやにはいるときもいっしょにきてくれて、ようをたすときも、とをあけたままでいいといってくれまし

          過去生の物語(3)

          過去生の物語(2)

          舞台はフィンランド。ちょっと変わった学生さんの物語。 僕は学校が終わると、大抵まっすぐ家に帰る。寄り道をするとしたら図書館に寄るくらい。図書館といっても本を読むわけじゃない。 僕は地図を見に行くんだ。その地図が細かければ細かいほど、僕は集中して地図を読む。 (眺めるといったほうがいいのかもしれない) そんな僕をみんな風変りな奴だと思っているようだけれど、友達との関係はとても良好だと思っているよ。学校も楽しい。僕はフレンドリーな性格なんだ。 学校を出て僕がスタスタ歩いていると

          過去生の物語(2)

          過去生の物語(1)

          舞台はオランダ。チーズを作る女性の物語です。 私の仕事は朝早くから始まる。 隣の村から運ばれてくる、桶いっぱいのミルクをいくつも、作業場にある素焼きのかめに移す。 ミルクを持ってくるのは父の昔からの知り合いの男性だ。 いつも彼が牧場の新鮮なミルクを快く分けてくれるのは、私のことを心配してくれているからだと知っている。とても感謝しているけれど、私はいつも彼にうまく微笑みかけることができない。それは彼の姿の後ろに父親の姿を見てしまうからだ。 彼にはとても無表情な愛想のない女に見

          過去生の物語(1)