志望動機の作り方2〜差別化編〜

こんにちは。一つ目の志望動機の作り方の記事は読んで頂けましたでしょうか?まだ読んでいないという方はぜひ読んでみてください。

さあ、ここではその記事で触れていなかった企業の差別化に関する話をします。

面接でよく聞かれる質問の一つに

「なぜ○○業界の中でうちの会社を選んだのですか?」

みたいなやつがあります。要するに業界内で企業を差別化できていますか?ということを聞きたいわけですね。

これ、結構困っている人も多いと思います。なぜなら、「同じ業界ならどの会社もやっていることがあまり変わらないから」です!特に大企業になればなるほど変わらないことが多いです。でも面接では必ず聞かれますよね。

さて、これにどう答えていけばいいか?結局は面接官が納得すればいいわけです。よって、以下のことを満たしていれば良いと考えています。

①筋が通っているか

②きちんと自分なりに収集した根拠や過去の経験に基づいているか

この2点がきちんと網羅されている回答は面接官としても納得感があるわけですね。

では、この「なぜうちの会社を選ぶのですか?」という問いに対して最もよくある回答は何でしょうか?私も様々なOBにお話を聞いたりしたのですが、一番多かったのはこれです。

「御社を志望する理由は人です。」

ふーむ、、、

私はこの回答、全くダメというわけではないと思います。しかし、上で言う二つの要素からすると①筋が通っているかという部分が不足していると思うんです。

まず、人で差別化する場合、その根拠にはOB訪問や説明会で出会った人たちを挙げることが多いんですね。ところが、考えてみるとOB訪問や説明会で出会う人の数はたかが知れています。例えば、5人しか会っていないのに社員数2000人の企業の傾向がわかるのか?という疑問が湧くわけです。

したがって、そこの部分での論理の一貫性に甘さが出てしまうんです。

今回はそういった「企業を差別化する方法」をお伝えしようと思います。

1.なぜ就活で差別化が問われるのか?

企業が差別化を問うことで見極めたいことは何でしょうか?私は、「答えにくい問いに対して、論理的で納得感のある回答を用意できているか?」だと考えます。面接官の側も競合他社と自社の事業がだいたい同じということは承知しています。ですが、そこに説得力のある回答を用意してくれる学生がいれば、志望度が高く、優秀そうに見えるわけです。

差別化を問うことで面接官側が判断したいことは以下のようなものがあると考えられます。

①聞かれる質問を予想し、逆算で回答を用意できるか?

②答えにくい質問に対し、回答をひねり出す思考力があるか?

③答えにくい質問に答えるために、自ら情報を収集し考え抜く主体性と自社に対する志望度があるか?

これらにきちんと答えるための思考法と組み立て方を解説しましょう!

2.差別化のやり方

差別化はどんな手順を踏んで考えて行けばよいでしょうか?結論から言うと以下の手順になります。

①主張したいその企業の魅力を事業内容や経営理念、社風などからひねり出す

②自分の過去の経験の中で、上記の魅力と重なる経験をひねり出す

必要な工程は以上です。ではどういうことなのか順を追って説明していきます!

3.魅力の発見

まず、企業の魅力を発見するステップです。ここで大切なことはまず相手の企業のことをよく知ることです。企業研究というやつですね。

よく闇雲に企業研究をする人がいますが、私は目的を持った企業研究をしてほしいと思います。

参考にする資料としては、IR資料、中期経営計画、有価証券報告書、採用パンフレットなどなどです。これらの中からその企業が対外的に伝えようとしているメッセージを複数個見出し、自分の言葉で内容をまとめてみましょう。

4.自分の過去の経験

3で見つけた企業の魅力の中で、自分の過去の経験と繋がりそうなものを一つ選択します。ここまでくれば、過去の経験→企業の魅力というロジックを作ればいいだけです。

5.具体的な構成

具体的に企業の差別化をする流れを示してみます。

①業界の中で私が御社を志望する理由は〇〇という魅力があるからです。

御社の〜という事業やOB訪問でお会いした方々のお話から他社と比べて〇〇を大切にしていらっしゃることを感じました。

私は過去に〜という経験をし、〇〇を大切にしていきたいと考えるようになりました。

④以上から、私は〇〇を大切にしている御社で働きたいと考えています。

これが私がお勧めしたい差別化の流れです。簡単に言えば、魅力の提示→魅力を感じた具体的な事業等の提示→その魅力に関する自分自身の経験という流れになります。文章の意味がおかしくならない程度に順番等は入れ替えて頂いて構いません。

ここで大切なことは魅力の根拠を複数示すことです。その一つとして「OB訪問で出会った人」を使うことは問題ないと考えています。むしろ、インターネットだけでなく自分の足を使って情報を収集したという点で好印象ですから是非使って欲しいと思います。

しかし、根拠が人だけでは薄いですから、実際の事業などを絡めて根拠を複数提示できれば説得力が増します。

6.具体例

ここで私が就活生時代に行った差別化について具体的にお話しします。これで一気にイメージがつきやすくなると思います。今回扱うのは大手総合商社の三井物産株式会社です。以下に採用サイトを掲載します。

https://career.mitsui.com/recruit/#secondPage

こちらを見て、私は三井物産が大切にする価値観は「挑戦」だと考えました。

また、それを表す事業として三井物産の社内ベンチャー制度「moon」という事業に注目しました。調べてみると、他の総合商社と比べて社内ベンチャー制度が機能しており、社員の挑戦を応援しているということがわかりました。

ということを踏まえて、文章化してみましょう。

総合商社の中で御社を志望する理由は、「挑戦」を大切にする社風があるからです。OB訪問で出会った社員の方々のお話や御社の社内ベンチャー制度「moon」などから御社の「挑戦」に前向きな姿勢を感じました。私は大学時代、サッカーチームのコーチやトランプマジックによるパフォーマンスに挑戦し、人間として成長することができました。社会に出てからも、そうした挑戦を続けることで成長し、御社に貢献できる人材になりたいと考えています。

どうでしょうか?イメージがつきましたでしょうか?

最後に一つ裏技を紹介します笑

7.「挑戦」という便利なワード

上の例でも使ったのですが、「挑戦」というワードについて少しお話しします。

今の時代に、「うちの会社は保守的ですよ!」とアピールする会社はないわけで、ほとんどの会社は「挑戦し、社会にイノベーションを起こします!」というようなことをどこかしらに書いていることが多いです。

ということは、どこの企業の差別化にも「挑戦」は使えるということです。同業他社と比べて「挑戦」してそうでした!というのは定性的なものですから、面接官が否定することはできません。

具体的な事業やOB訪問などで根拠を示せば、常に差別化に使える可能性があります。

しかし、あくまでこれは裏技的なお話であって、例えば面接練習のためにESを量産する際などで志望度の低い企業の差別化に使うと良いと思います。

思い入れがある企業はきちんと調べましょう!


今回の差別化に関する記事はいかがでしたでしょうか?もし良いと思っていただけたら是非いいねをお願いします!また次回の記事も楽しみにしていてください!

(追記)
三菱商事のケース面接対策記事を書きました!是非読んでください!
https://note.com/masakichi_0492/n/n0e9fcb77a17e

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